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景気低迷の影響により個人・法人市民税の減収などから昨年度と比較して0.02ポイント低下し、0.87となった。類似団体平均を0.05ポイント上回っているものの、多額の交付税収入に依存した財政運営のため、歳入面においては市税全体の徴収率について、第四次武蔵村山市行政改革大綱の目標値である95%(今年度決算では93.6%)を達成されるよう徴収強化に努め、財政基盤の強化を図るとともに、退職者不補充等による職員数の削減や職員手当の見直し等により職員人件費を削減するなど、歳出の削減に努めて財政の健全化を図る。
今年度の経常収支比率は昨年度の94.4%から1.8ポイント悪化して96.2%となり、類似団体平均の91.9%と比較して4.3ポイント下回っている。歳入面では普通交付税及び臨時財政対策債発行可能額の増等により637,353千円(4.8%)の増となったものの、歳出面で子ども手当及び生活保護費等の増による扶助費の増加、中学校学校給食調理等業務委託等に伴う物件費の増加により848,059千円(6.8%)の増となったためである。今後においても事務事業の見直しを徹底して経常経費の削減に努め、経常収支比率を平成27年度までに90%以下まで低下させることを目標とする。
当市の決算額は93,342円で類似団体平均の98,774円を5,432円下回っているが、昨年度決算額の92,177円と比較すると1,165円増加した。人件費については、職員数の削減や給与の適正化等により205,526千円(5.1%)の減となったが、物件費については、中学校学校給食調理等業務委託等に伴い253,224千円(9.4%)の増となったことによるものである。今後においても人件費の削減に努めるとともに、事務事業の見直しを徹底して物件費等の歳出削減を図る。
給料及び職員手当等の見直しにより職員給を約2億円削減した結果、当市の今年度のラスパイレス指数は類似団体平均の98.9を1.0ポイント下回り、97.9となった。今後も引続き、国及び東京都の基準に準拠し、他の地方公共団体との均衡を考慮しつつ、職員の職務や責任、業績に応じた給与体系を構築するとともに、通勤手当等各種手当の内容及び水準について、市民の理解と納得が得られるよう、社会情勢の変化に応じて継続的に見直しを行っていく。
武蔵村山市定員適正化計画(第一次から第四次)に基づき計画的に職員数を削減した結果、類似団体平均の6.01人を下回る4.94人となっている。今後も第五次定員適正化計画(計画期間:平成22年度~26年度)に基づき、中期的な視点に立って定員管理を効率的に推進し、より一層の職員定数の適正化を図る。
実質公債費比率は過去からの起債抑制策により類似団体平均の9.5%を大きく下回る1.5%となっている。しかし、今年度は元金償還金償還額より多額の借入れをしており、今後において比率の上昇が見込まれる。市税の徴収強化等の取組みを通じて財政基盤の強化を図り、臨時財政対策債等の借入れを抑制する必要がある。
将来負担比率は「-%」であり、類似団体平均の72.4%を大きく下回っているが、昨年度の「-19.3%」に対して今年度は「-16.9%」で2.4ポイント上昇した。将来負担額については下水道事業債に係る繰入見込額の減等により738,544千円の減となったものの、充当可能財源等については、充当可能基金(公共施設建設基金等)の減、都市計画事業費の増に伴う充当可能都市計画税の減等により979,214千円の減となったことによるものである。今後においても人件費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を推進し、「-%」を維持するよう努める。
近年、人件費に係る経常収支比率は類似団体平均の水準を推移していたが、今年度は平均を1.1ポイント下回る24.8%となった。これは、職員数の削減(-9名)、給与改定(-1.2%)及び地域手当の見直し(13%→10%)等によるものである。今後においても、これらの施策のほか、指定管理者制度の積極的な導入による委託化の推進等、さらなる人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率はやや上昇傾向にあり、類似団体平均を3.0ポイント上回る17.1%となっている。これは、指定管理者制度等を積極的に導入し、業務を民間委託化したことにより、職員人件費等から委託料(物件費)へ経費のシフトが起きているためであり、人件費が低下傾向にあるという比率の推移に現われている。今年度は中学校学校給食調理等の業務を民間委託し、今後も民間委託化できる業務を選定し、順次民間委託化を進めていく。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体中最下位の20.3%となっており、これは類似団体平均の約2倍であり、更に上昇傾向が続いている。最大の要因は生活保護費の急増(平成21年度:3.8%→平成22年度:4.9%)である。単独事業で実施している各種手当の廃止を含めた見直しを行い、扶助費の増加を抑制して比率の上昇を抑えるよう努める。
その他に係る経常収支比率は類似団体平均をやや下回っており、近年その比率は低下傾向にある。主な要因は繰出金に係る経常経費充当一般財源等の額が減少しているためである(平成20年度:約15億7千万円、平成21年度:約14億9千万円、平成22年度:約14億6千万円)。ただし、繰出金に係る決算額は年々増加傾向にある。各特別会計において保険税、保険料、使用料等の適正化を図り、普通会計の負担を軽減していくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均をやや上回る11.8%となっている。主な要因としては常備消防費の東京都に対する委託金や小平・村山・大和衛生組合をはじめとする一部事務組合への負担金であり、経費の節減は難しいが、その他の各種補助金について、見直しや廃止を含めて検討していく。
公債費に係る経常収支比率は、過去からの起債抑制策により類似団体平均の17.3%を6.6ポイント下回る10.7%となっている。ただし、今年度は元金償還金償還額を上回る臨時財政対策債等の借入れを行っており、今後比率の上昇が見込まれる。市民税の徴収強化等の取組みを通じて財政基盤の強化を図り、臨時財政対策債等の借入れを抑制し、比率の上昇を抑えるように努める。
公債費以外の経常収支比率は類似団体平均の74.6%を10.9ポイント上回る85.5%となっている。最大の要因は扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を9.6ポイント上回っているためである。特に生活保護費に係る経常収支比率は年々上昇しており、今後においては資格審査等を厳正化し、経費の増加を抑制しなければならない。
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