経営の健全性・効率性について
・①収益的収支比率は約100%となっている一方で、⑤経費回収率は90%を下回っていることから、経費や収入計画の見直しが必要な状況となっている。※平成30年度決算から、「分流式下水道に要する経費」について基準内から基準外経費(汚水処理費へ参入)へと変更したため、経費回収率が大幅に減少している。・④企業債残高事業規模比率は、平成30年度が処理場の増設工事の最終年度にあたる関係で、一時的に残高が増額となっている。過去5ヵ年を見ると、類似団体平均値よりも下回った値で推移している。当市では、5ヵ年ごと策定の整備事業計画(「町田市下水道事業アクションプラン」)に基づき計画的に事業を執行しており、事業投資の平準化を適切に行っていると判断できる。・⑥汚水処理原価は、平成30年度決算から「分流式下水道に要する経費」について、全額汚水処理費に参入したことにより大幅に増となっている。今後も施設の老朽化や高度処理施設の維持管理等により、汚水処理費用の増加が見込まれる。以上から、適切な事業執行とともに、より一層の経費削減が求められる。・⑧水洗化率は99%を超えている状況にあり、普及促進活動の一定の効果がみられる。
老朽化の状況について
・下水道管渠については、各施設の老朽化調査を行っている状況である。今後は調査結果をもとに、順次更新事業を実施していく。・処理場施設(設備を含む)についても引き続き更新事業を継続していく。
全体総括
・「分流式下水道に要する経費」の区分を変更したことに伴い、経費回収率と汚水処理減価の数値が大きく動いた。このことに加え、今後は下水道施設の老朽化による更新事業が増加していくことが見込まれる。将来の財政を見据え、下水道経営基盤強化のため、公営企業会計へ移行する(令和2年4月1日移行予定)。その後、企業会計の中で現状を分析し、将来にわたって持続可能な下水道事業とするため、経営戦略を策定する予定である。