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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
基準財政需要額及び基準財政収入額から算出される財政力指数については、前年度から0.01ポイント減の0.55となり、類似団体平均値を0.11ポイント上回った。基準財政収入額については、町税やその他自主財源の積極的な確保に努めていき、基準財政需要額については、政策的事業の緊急度・効果、後年度負担等を十分に検討するなど、徹底した事業の見直しを図ることで軽減削減に努める。
経常経費(人件費、扶助費、公債費などに充当した一般財源)と経常一般財源(地方税、地方交付税などによる収入)の比率である経常収支比率は、前年度より8.2%減の80.1%となり、類似団体平均値を4.2%下回った。これは、普通交付税が新規費目の追加等により、前年度より約256百万円増加したことが大きな要因であり、この数値改善は一時的なものであることから、引き続き事業等の見直しにより経常経費の抑制を図る。
人口一人あたりにおける人件費・物件費等の状況については、前年度と比較して2,902円増の136,126円となったが、類似団体平均値からは大きく下回る決算額となった。当町では老朽化の著しい公共施設が複数あり、今後は維持補修費等の増加が見込まれるが、急激な経費の増加が発生しないよう計画的に改修等を実施していく。
給与水準について、ラスパイレス指数は101.0と前年度と同値であり、類似団体平均値よりも高い数値を示している。しかし、千葉県が公表している県内市町村の給与水準の状況一覧表(令和3年4月1日現在)を見ると、一般行政職における平均給与月額は県内53市町村(千葉市を除く)中、43/53位となっている。職員の給与については、地域性なども加味されるため、他市町村との単純比較はできないが、引き続き適切な水準が保たれるよう努めていく。
人口1,000人当たりの職員数については、類似団体平均値よりも0.94人下回る9.72人となっており、ほぼ横ばいで推移している。事務事業の多様化などにより、職員数を今以上に削減することが難しくなっているが、人員配置の見直しや民間への業務委託の導入を検討することで事務の効率化を図り、より適切な定員管理に努める。
実質公債費比率は、前年度より0.6%減の5.1%となり、類似団体平均値を2.9%下回った。年々減少傾向にあるが、今後は公共施設の改修による起債の発行が複数予定されているため、急激な数値上昇にならないよう計画的な地方債管理に努める。
将来負担比率については、前年度から23.3%減の0%となった。これは公共下水道施設整備事業の債務負担行為に基づく支出が終了したことや、財政調整基金や減債基金などの積立てを行ったことにより充当可能基金が増加したことが要因である。今後は老朽化した公共施設の大規模改修などにより、起債発行及び基金の取崩しが発生すると見込まれるため、今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常収支比率に占める人件費の割合は、類似団体平均値より3.1%高い27.0%となった。前年度と比較して3.6%減となったものの、依然として類似団体より高い水準となっているため、人員配置の見直しや、高い費用対効果が見込まれるものについては民間への業務委託を検討することで改善に努める。
経常収支比率に占める物件費の割合は、前年度から1.1%減少し9.7%となった。類似団体平均値や千葉県平均と比較しても低い割合を示しているため、更なるコスト削減を図れるよう、既存事業の見直し等を行い数値の維持に努めていく。
経常収支比率に占める扶助費の割合は、前年度から0.1%減となったものの、類似団体平均値より1.6%高い7.4%となっている。これは各種助成費の増加も要因となっているため、住民のニーズに応えつつも、実績等を勘案して制度や事業を見直すことでバランスの取れた事業運営を図っていく。
経常収支比率に占めるその他の割合は、類似団体平均値を1.0%下回る11.5%となった。その他の内容については、主に特別会計などへの繰出金がその多額を占めるため、特別会計の独立採算の原則を再認識し、特別会計の適正な財源確保を図り、普通会計の負担軽減に努める。
経常収支比率に占める補助費等の割合は、前年度から0.5%減少し15.7%となったが、類似団体平均値を1.3%上回った。一部事務組合である長生郡市広域市町村組合において、施設の老朽化が進行しており、今後は改修等により負担金の増加が見込まれるため、健全な財政運営が行えるよう、関係団体と協議していく必要がある。
経常収支比率に占める公債費の割合は、前年度から1.0%下回る8.8%で、類似団体や千葉県平均値よりも低い数値となっている。今後は老朽化した公共施設の大規模改修など地方債発行を伴う事業が複数予定されているため、償還額の推移に注意を払いつつ、計画的な地方債管理に努める。
経常収支比率に占める公債費以外の割合は71.3%と千葉県平均値を下回ったが、類似団体平均値を1.8%上回った。類似団体との構成内容を比較すると、義務的経費にあたる人件費・扶助費の構成割合が高い水準にあるため、当該経費の抑制を図り、財政の健全化に努める。
(増減理由)財政調整基金と減債基金の積立てに加え、特定目的基金のふるさと応援基金と公共施設整備基金では積立額が取崩し額を上回り、基金全体では前年度から653百万円増加した。(今後の方針)財政調整基金や個々の特定目的基金の役割を再認識しながら、健全な財政運営を図るとともに、今後の町の課題に取り組んでいくためにも適切な基金の運用に努めていく。
(増減理由)令和3年度当初は142百万円を取崩したが、税収が見込みよりも落ち込まなかったため全額を積戻し、さらに年度末に387百万円を積立てたことで大幅な増となった。(今後の方針)財政調整基金については、町の財政運営を遂行するための貴重な財源となるため、決算余剰金が生じた際には町の将来を見据え、個々の特定目的基金への配慮を行いつつ、一定の水準で基金積立残高が保てるよう努めていく。
(増減理由)普通交付税の「臨時財政対策債償還基金費」の創設による追加交付分等を積立てたことで、105百万円の増となった。(今後の方針)臨時財政対策債(令和3年度借入分)の償還に充てていくとともに、今後の公共施設改修に係る元利償還金の財源を確保するためにも計画的な積立てを検討する。
(基金の使途)・ふるさと応援基金:ふるさと納税の寄附金を財源により良いまちづくりを推進するための事業の財源として活用・公共施設整備基金:公共施設の整備、改修及び維持補修に必要となる事業の財源として活用・上総一ノ宮駅周辺環境整備基金:上総一ノ宮駅周辺の整備に必要となる事業の財源として活用・保育所整備基金:町保育所の整備、改修及び維持補修に必要となる事業の財源として活用・福祉振興基金:福祉活動の推進及び生活環境の形成等を図るための事業の財源として活用(増減理由)・ふるさと応援基金:マイクロバスの購入や護岸改修工事等の財源として37百万円を取崩したが、寄附金額から必要経費を除いた127百万円を積立てたため、基金残高は360百万円に増加した。・公共施設整備基金:中央ポンプ場や小中学校の設備改修費用等の財源として60百万円を取崩したが、今後の施設改修に係る財源確保のため、年度末に150百万円を積立てたため、基金残高は280百万円に増加した。・上総一ノ宮駅周辺環境整備基金:増減なし。・保育所整備基金:給食室の業務用冷蔵庫購入の財源として1百万円を取崩したため、基金残高は26百万円に減少した。・福祉振興基金:増減なし。(今後の方針)・公共施設整備基金においては、老朽化した施設の改修費用の財源として今後取崩しが増えてくると想定されるため、計画的に積立てを行い、財源の確保に努める。
当町の有形固定資産減価償却率は、前年度比2.0%増の70.2%となり、類似団体平均値と比較しても7.3%高い数値となった。これは町の資産(建物、機械装置)の老朽化が他の自治体よりも進んでいる状態であることを意味しており、早急な改善対応策を講じる必要があるため、町の総合戦略や公共施設総合管理計画等に基づき予防措置を図り、適正に管理していく。
当町の債務償還比率は、前年度比245.5%減の240.3%となり、類似団体平均値を179.1%下回った。充当可能財源等が基金の積立てにより増加したことが債務償還比率の大幅な減少の要因と考えられる。債務償還比率の増加は町の財政運営にも大きな影響を与えるため、健全な財政運営を行っていくためにも計画的な事業の執行に努めていく。
令和3年度の将来負担比率は前年度比23.3%減で皆減となった。これは債務負担行為に基づく支出予定額が大幅に減少したことに加え、充当可能基金の積立てを行ったことが要因として考えられる。当町は将来負担比率が低下したものの、有形固定資産減価償却率は令和2年度に0.5%減少したが、全体的には上昇傾向にある。老朽化が進み改修を必要とする公共施設等が複数あるため、町の総合戦略や公共施設総合管理計画等に基づいて将来負担比率の推移に注意しつつ、今後の改修を計画的に行う必要がある。
実質公債費比率は前年度比0.6%減の5.1%で類似団体平均値より低い水準を保っており、将来負担比率は前年度比23.3%減で皆減であった。実質公債費比率については、上総一ノ宮駅東口整備事業が完了したものの、町道1-7号線道路整備事業や公共下水道施設整備事業が昨年度から引き続き実施されており、今後も財源不足を補う目的で地方債の発行を考えていることから、増加に転じていくことが予想される。また、町内には老朽化した施設の建替え・改修など大型事業が控えている状況が続いており、多額の地方債発行による財政負担を回避するためにも計画的な事業執行に努めていく。
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