経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、地方債償還金のうち借換分の償還額が多額であることなどが影響し70%台の比率に留まっています。企業債残高対事業規模比率については、地方債残高に対する一般会計負担額が増加となったことや汚水分の地方債残高の減少により比率が下がっています。経費回収率については、公共下水道の普及が進み使用料収入が増加傾向にあることから、前年度に対して比率が増加しています。汚水処理原価については、例年平均値を上回っています。主な費用は、流域下水道維持管理負担金と地方債の元利償還金です。流域下水道維持管理負担金は平成28年度以降、増加傾向にあります。水洗化率については、常に平均値を上回っていますが、さらなる水洗化率の向上に努めます。各指標を参考とし、適切な使用料収入の確保及び汚水処理費の削減に努め、経営の健全性・効率性の向上を目指します。
老朽化の状況について
平成30年度末時点で、供用開始から48年となります。管渠の標準的な耐用年数とされる50年を経過した管渠はなく、大規模修繕等が必要となる箇所はありません。しかし、今後、建設から50年を経過した管渠が増加するため、下水道ストックマネジメント計画の策定を推進していきます。
全体総括
我孫子市の公共下水道事業は、昭和42年に建設が始まり、間もなく50年を迎えようとしています。今後、施設の老朽化、維持管理費の増大等、下水道事業をめぐる経営環境が厳しさを増していきます。維持管理費が増額傾向にあることを踏まえ、使用料収入の確保に努めなければならないと考えます。