経営の健全性・効率性について
①当年度においては、前年度と比較し、総収益はほぼ横ばいながら、総費用が減少したことにより収益的収支比率が6.5%上昇した。しかしながら、100%を下回っていることから、依然として使用料以外の収益に依存している状況である。④前年度と比較し、企業債残高が減少し、営業収益が微増したことから当該比率も下降した。類似団体との比較においては高い水準となってはいるが、管路整備等、必要な設備投資が完了していることなどから、今後は企業債残高の減少に伴い、当該指標も下降していく見込みである。⑤当年度においては前年度と比較し、使用料による収入が向上し、汚水処理費が減少したため、当該指標は改善が図られたが、依然として100%を下回っており、使用料以外の収入に依存している状況である。⑥1㎥あたりの汚水処理に要した費用であり、前年度から微減となったが、依然として類似団体の平均を上回っている状況である。⑦当該指標は100%を維持しており、類似団体との比較において大幅に高い水準となっている。⑧当該指標は類似団体と比較すると、平均以上の比率となっている。今後は100%達成に向け、区域内の農業集落排水への接続を促進する取組みを一層推進する必要がある。
老朽化の状況について
③管渠改善率当事業の供用開始は平成17年であり、約15年しか経過しておらず、耐用年数が50年である管渠の更新は現時点では不要である。
全体総括
当事業における計画エリア内の管路敷設は既に終えており、今後の運営については維持管理が主体となっていく。しかし、経費回収率の数値が示す通り、使用料の収入のみでは当事業の運営を行えておらず、一般会計からの繰入金に依存している状況にある。今後、経営戦略を策定し(令和2年度策定予定)、中長期的な計画のもと健全な運営に努めるとともに、そのうえで経営健全化に向け、使用料の見直し等を検討していく必要がある。