経営の健全性・効率性について
①経常収益比率は109.36%で経常収益の大部分を給水収益で賄っている。②累積欠損金比率は0%で欠損金が無い。③流動比率は596.77%と類似団体に近い数値であり短期的な債務については支払い能力がある。平成26年度については、会計基準見直しの影響で流動負債に計上するべき金額が増加したことによる。その後の増減は少ない。④企業債残高対給水収益比率は類似団体と比較して低い。企業債残高が少なく、企業債に頼らない設備投資を行っている。⑤料金回収率は100%を上回っており、給水に係る費用を給水収益で賄えている。⑥給水原価は類似団体と比較すると6割程度低く、費用の抑制など効率的な経営に努めている。⑦施設利用率は43.58%と低いが、統廃合や施設規模の見直しは難しく今後の課題である。⑧有収率は79.95%で類似団体と同程度に回復しつつある。引き続き漏水対策等を行いたい。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は60.62%と老朽化が進行している。②管路経年化率は10.62%である。③管路更新率は0.99%で、今後も計画的に更新していく必要がある。
全体総括
経常収支比率、料金回収率ともに100%を超えているが、施設利用率が低い。人口減少が進行する山間部は地理的に施設の統廃合も難しく、また給水収益の減少も予想されるなど多くの課題がある。管路更新にあたっては経営の健全性を維持しつつ、投資計画を見直す検討が必要である。