収益等の状況について
①収益的収支比率は100%超でありH29年度決算と比し上昇しているものの、②他会計補助金比率及び③宿泊者一人当たりの他会計補助金額が上昇していることから、収益性悪化により他会計繰入金への依存度が増加している。④定員稼働率は上昇基調であるものの平均値を下回っておいる。⑥売上高GOP比率および⑦EBITDAともに平均値と比しマイナス幅が大きく、⑤売上高人件費比率も52.7%と稼働率の低さに加え人件費負担が収益を圧迫しており、収益性は非常に低い。
資産等の状況について
⑨施設の資産価値は240,852千円と相応にあるものの、⑩設備投資見込額は107,531千円であることから、今後老朽化による大規模な更新設備投資が必要である。
利用の状況について
市町村の宿泊動向数が下降しているのに対し、当該施設は横ばいを維持していることから、一定程度の宿泊需要を確保していると推測する。ただし、占める割合は0.07%と非常に低く、サービス内容や料金体系の見直し等を図り、宿泊需要の取り込みを図る必要がある。
全体総括
資産価値は相応にあり、今後の大規模な更新設備投資が見込まれるため、単年度収支が悪化する恐れがある。また、定員稼働率も上昇基調であるものの平均値を下回っており、売上高に占める人件費比率も50%超であることから、利用料金の見直しや経費の削減等を検討し、より効率的な運営体制の構築により収益性の改善を図るほか、民営化を検討する。