経営の健全性・効率性について
○収益的収支比率・地方債の元金償還金償還財源として、資本的収入の一般会計繰入金を充当しているため、収益的収支比率は100%を下回っている。ただし、総費用に地方債償還額を加えた額は、関連市町村からの負担金、収益的収入及び資本的収入で受け入れている一般会計繰入金で賄われている。○企業債残高対事業規模比率・企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均値よりも高い値となっているものの、企業債現在高の減少により、本比率は低減傾向にある。○汚水処理原価・経年比較でみると過去5年ほぼ横ばいで推移しているものの、類似団体平均と比較すると10円以上の差がある。○施設利用率・施設利用率は年々増加傾向にあり、類似団体平均値とほぼ同水準にある。
老朽化の状況について
○本県の流域下水道事業は、昭和50年代に整備を開始しているが、管渠破損が増加する目安となる30年以上経過する管渠については現在30%未満であるが、10年後には70%以上に急増する状況にあり、今後、改築更新費の増加が懸念される。○これまで平成24年度に策定した長寿命化計画により、計画的に改築・更新等を進めてきたが、今後は、ストックマネジメント計画を策定し、より効率的な維持管理及び改築・更新を進めていく。
全体総括
○現在の収支状況については、関連市町村からの負担金と一般会計からの基準内繰入金で賄えており、また、地方債残高も着実に減少している。○しかし、今後は、人口減少による有収水量の減少や施設の老朽化等により厳しい経営環境が予想されることから、「経営戦略」に基づき、広域化・共同化の推進、ストックマネジメント計画による施設の改築・更新、公営企業会計の適用等により、更なる経営改善に取り組んでいく。