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平成21年度以降は人口減少や全国平均(平成29.10.1現在27.7%)を上回る高齢化率(35.6%)により、年々財政力指数が下がる傾向にあったが、平成26、27年度は、企業等の業績回復や消費税率の引き上げによる法人事業税、地方消費税の増等により、基準財政収入額が増加した結果、指数が改善した。平成28年度は、少雪による除排雪車両の稼働減による軽油引取税の減等により、基準財政収入額は前年度より減少したものの、平成25年度と比較して増加していることから、指数は改善している。平成29年度は、平成26年度と比較して法人事業税、地方消費税の増により基準財政収入額が増加したことから、指数は更に改善した。今後も更なる行政の効率化や歳入確保に努め、財政基盤の強化を図る。
平成23年度以降は社会保障関係経費の増等により悪化の傾向が続いていたが平成25年度は人件費の減等により改善した。平成28年度は、分母となる臨時財政対策債の減のほか、分子における臨時財政対策債の償還増により、対前年比で1.1ポイント悪化した。平成29年度は、分母となる経常一般財源等が微減であったほか、分子における臨時財政対策債の元金償還減等による公債費等の減により、対前年比で1.1ポイント改善している。今後も行財政改革への取組を通じて、経常収支比率の改善に努める。
人件費の縮減に努めているものの、人口減少の進行等に伴い、平成26年度以降悪化傾向にある。平成29年度は、職員数の減等により分子となる人件費は減少(-6.2億円)したものの、平成29年7月に発生した大雨被害による道路補修等の維持補修費が増加(+3.7億円)となったほか、分母となる人口の減少(-14,139人)などにより、前年度より悪化した。人口減少率の大きい本県の数値は、全国平均との比較では依然として高い水準になることから、職員数の適正な管理と事務事業の整理合理化等の一層の行財政改革を進める。
平成18年度の給与構造改革に伴い、国では本給の一部を地域手当に振り替えたが、地域手当の対象者が極めて限定される本県では、こうした振替を行っていないこと等により、本給のみを比較するラスパイレス指数は高い水準となっている。前年度比では同値となっており、公民較差や職員年齢構成の変動等において国の状況と相対的に一致していたものと思われるが、今後も引き続き勧告を尊重しながら適切な水準変動を反映させていく。
総務事務の一元化、地方独立行政法人化、県有施設の指定管理者制度の推進、採用抑制等による職員数の縮減は概ね順調に推移しているが、全国で人口減少率が最も高いこと等の影響により数値は悪化している。また、全国平均との比較では依然として高い水準となることから、定員の適正な管理に一層努める。
平成26年度と平成29年度の比較において、普通交付税と臨時財政対策債発行可能額の減少(-122.2億円)により、分母となる標準財政規模が減少(-51.7億円)したものの、交付税算入のない公債費の減少など、分子となる地方債元利償還額が減少(-44.4億円)したことで、平成29年度は前年度より0.6ポイント改善した。今後も、県債の新規発行の抑制等に努めるなどして、地方債に大きく頼ることのない健全な財政運営を図っていく。
平成22年度以降は同程度で推移してきたが、平成29年度は、県債残高や退職手当支給予定額等の減により将来負担額は減少したものの、基金をはじめとする充当可能財源の減少により分子が増加したほか、地方消費税の収入の減などにより標準財政規模が減少し、分母が縮小したため、前年度と比較して5.4ポイント悪化した。他団体と比較すると、標準財政規模に比べて県債残高の規模が大きく、また、充当可能財源の規模が小さいことなどにより、全国平均と大きな差が生じているものと考えている。今後も県債の新規発行抑制に努めるとともに、行財政改革への取組を通じて、充当可能財源の維持・涵養に努めていく。
平成23年度以降は定員適正化計画に基づく職員数の減等により、その比率は減少傾向にあったが、近年では給与カットの終了や期末勤勉手当率の改訂等と相殺して横ばい傾向にある。平成29年度は、退職者数の増に伴い退職手当が増となったことから、前年度比で0.3ポイント増大している。退職手当を除いた額では、手当率の改定により勤勉手当等が増となったものの、職員数の減による基本給の減等により、前年度よりも減少している。類似団体平均及び全国平均を下回っているが、今後も行財政改革大綱等に基づき、着実な定員管理の推進を図る。
これまで庁費や施設維持管理経費等の縮減に努めてきており、全国平均とほぼ同水準を維持している。今後も、予算編成時のみならず、予算執行段階でも効率的な事務執行に努めることにより、引き続き経費削減に取り組んでいく。
障害児のための児童保護費負担金(+60百万円)等が増となったものの、生活保護費(-51百万円)等の減により横ばいとなっている。類似団体平均及び全国平均を大きく下回っていることから、引き続き現状を維持できるよう取り組みたい。
平成26年度から同率で推移しており、類似団体平均、全国平均を下回っていることから、各種施設の維持修繕費など、今後も継続的に要する経費の抑制に努め、引き続き現状を維持できるよう取り組む。
平成22年度以降は社会保障関係経費の増等によりその比率は増加している。平成29年度は国保財政調整交付金は減(-181百万円)となったものの、介護給付費負担金(+251百万円)などの社会保障関係経費の増により、比率は前年度より0.1ポント悪化している。高齢化率の高い本県においては、今後もこの傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直し、介護予防の推進等により経費の縮減に努めていく。
臨時財政対策債を除いた県債発行の抑制等により、概ね横ばいで推移しているが、平成29年度は臨時財政対策債の元金償還の減(-3,185百万円)や、低利率への借換等による利子(-1,445百万円)等の減により、前年度より1.5ポイント改善した。依然として類似団体平均及び全国平均を上回っていることから、今後も引き続き県債発行の抑制に努めていく。
概ね横ばいで推移しているものの、平成29年度は物件費、補助費等の増等により前年度より0.5ポイント悪化している。類似団体平均及び全国平均を下回っているが、今後も引き続き事業の選択と集中により経費縮減を図っていく。
(増減理由)地域活性化対策基金について、地域の活性化に資する事業に充てるために取崩を行っており、平成27年度末151億円、平成28年度末98億円、平成29年度末63億円と減少している。財政調整基金について、大雨災害に対応するための経費の財源として活用したことにより、平成28年度末161億円、平成29年度末109億円と減少している。(今後の方針)基金の使途を明確化するとともに、必要以上に基金に積み立てることのないよう基金の内容を精査していく。
(増減理由)平成29年度に減少した理由は、大雨災害に対応するための経費の財源として活用したためである。(今後の方針)大規模災害や緊急を要する施策等へ対応するため、減債基金と合わせて予算規模の約5%、標準財政規模の約10%である300億円の残高を確保するように努める。
(増減理由)財政状況が厳しい中にあっても、公債費の償還を進めることによりプライマリーバランスの黒字化をしていくための財源としたため、平成27年度から平成28年度にかけて減少した。(今後の方針)税収等の歳入が減少しても公債費の償還に影響が出ないよう、財政調整基金と合わせて予算規模の約5%、標準財政規模の約10%である300億円の残高を確保するように努める。
(基金の使途)【地域活性化基金】県内各地域の活性化に資する事業に充てるもの。【農林漁業振興臨時対策基金】国の農政改革を始め農林漁業における労働力不足の顕在化、技術革新の急速な進展など経済・社会情勢の変化に的確に対応し、複合型の農業生産構造への転換等を加速するとともに、労働生産性の高い経営体を育成し、農林漁業の成長産業化に資する事業の実施に充てるもの。(増減理由)【地域活性化基金】厳しい財政状の中、県内各地域の活性化に資する事業に充てるため、取崩を行ったことによる(-35億円)。【国民健康保険財政安定化基金】平成30年度の国保制度改正に向け平成27年度から基金造成を行っている。平成29年度は国の積立計画による積立額が増となったもの(+15億円)。【農林漁業振興臨時対策基金】当該基金は平成29年度までの7年間設置する予定であったが、さらに4年間延長し、33年度までの投資額を70億円と見込み、その一部として29年度末に30億円を積み増ししたため(+6.9億円)。(今後の方針)【地域活性化基金】平成30年度末の残高見込は7.6億円、平成31年度末の残高は4百万円と見込んでおり、縮小していく予定である。(ただし、基金充当事業の実績に伴う不用額等により、見込は増減する)【農林漁業振興臨時対策基金】平成30年度末時点で50億円まで積み増ししたが、残りの20億円は財政状況をみながら、平成31年度以降に積み増しを行う予定。
平成28年度は類似団体より高い水準にあったが、平成29年度は類似団体よりも低い水準となっている。これは、当県では、有形固定資産の中でも大きな割合を占める道路工作物の取得時期を全路線一律に設定していたことにより減価償却率が大きくなっていたものを供用開始年月日ごとの取得年月日に見直しを行ったことにより、有形固定資産減価償却率が前年度よりも減少したものである。
有形固定資産減価償却率が同グループの団体よりも低いため、相対的に、今後既存施設を更新するための起債により、将来負担比率が増加することにはすぐにつながらないと思われる。ただし、将来の既存施設の更新のために将来負担比率を減少させる必要がある。有形固定資産減価償却率が平成28年度よりも平成29年度が大きく減少しているのは、道路工作物の取得年月日について平成28年度は全路線一律に設定していたものを平成29年度に供用開始年月日ごとの取得年月日に見直しを行ったことによるものである。
将来負担比率について、同グループの団体と比較し、標準財政規模に対する将来負担額、特に地方債残高が大きいこと、控除財源である基準財政需要額算入見込み額及び充当可能基金の規模が小さいことから、グループ内平均値よりも高い状況となっている。また、人口減等による普通交付税額の減などにより標準財政規模が減少しているため、悪化傾向にある。実質公債費比率については、臨時財政対策債以外の県債新規発行抑制に努めたことなどにより改善傾向にある。しかし、グループ内平均値と比較して改善のペースが緩やかであることから、更に起債の発行抑制と早期の償還に努め、将来負担の軽減を図る必要がある。