経営の健全性・効率性について
経常収支比率は100%を割っており、赤字状況となっておりますが、累積欠損金比率は類似団体平均を下回っている状況。施設の更新は行っていない状況なので企業債残高対給水収益比率は類似団体平均を大きく下回っており、次年度以降は累積欠損率も減少していく見込み。しかし、将来的な更新費用についての財源確保が課題であり推移を比較しつつ、状況に応じて段階的に水道料金の値上げについても検討していく必要がある。また、キャッシュフロー計算書による資金増加額についてプラスであることから流動資産(現金預金)は年々増加していく見込みで、流動比率も増加していくと考えられる。料金回収率は類似団体平均を上回っておりますが、100%を下回っているため、料金だけでは収入不足となっている状況。給水原価は自己水源を所有している点と更新工事未実施のため投資額が少ないこともあり類似団体平均を下回っているが、有収率が80%台であることと、受水費や維持管理費の増加が要因となっているものと考えられる。有収率については、漏水や異常水量等で有収水量が上がらない傾向にあると考えられる。漏水については定期的に漏水調査・修繕を行っている。異常水量が有収水量増の課題。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率H30当該値誤:0.00正:53.23②管路経年化率H30当該値誤:0.00正:28.79減価償却率は類似団体平均を上回っており、施設・設備の老朽化が進んでいることを示しています。管路更新は現時点で未実施ですが、法定耐用年数を超えた管路は28.79%で、アセットマネジメントを基にR3年度から更新工事を順次開始する予定。
全体総括
法適化初年度のため、経年比較ができない状況ではあるが、今後管路の更新工事も行っていくため、資産の償却費用(将来的な更新費用)についての財源確保が課題である。その為には有収率の増加や供給単価の増加が必要となり、アセットマネジメントを基に中長期的な視野で資産管理と適正な水道料金の在り方について検討していきます。