経営の健全性・効率性について
経常収支比率は前年に比べ増加していますが、赤字経営を示しており、類似団体と比較しても低い状況にあります。また、累積欠損金比率は、非常に高く、増加傾向にあります。これは、借入や補助を受けずに工事を施工していることや、漏水等による有収率の低下が原因と考えられます。料金回収率や給水原価は類似団体と比較すると高い数値を示していますが、料金収入だけでは賄えていない状況にあるため、有収率及び料金回収率向上のための積極的な取り組みが必要と考えています。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は増加傾向にあり、施設・設備の老朽化が進んでいることを示しています。法廷耐用年数を経過した水道管は、現在16.02%ですが、10年後には、第2次拡張事業で建設された水道管が耐用年数を迎えるため、全体の70%を超える見通しです。また、他の電気計装機も経年劣化が進行しています。
全体総括
人口の減少と高齢化により、今後料金収入の増加は見込めない状況にありますが、これに対し、老朽化した施設の更新等には甚大な経費を要します。平成29年度にアセットマネジメントを、平成30年度に経営戦略を策定し、今後の事業計画と財政検討を実施しました。今後も、住民のライフラインとして安定した水の供給を図るため、中長期的な視野に立ち、計画的・効率的な水道施設の改修や更新、維持管理、資金確保、適正な水道料金のあり方について検討していきます。