鹿児島県鹿児島市：自動車運送事業の経営状況（2015年度）

経常収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	80.3	80.3	81.5	83.3	84.7
類似団体内平均値（％）	99.3	101.1	103.0	102.7	104.0

営業収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	80.5	77.6	77.3	70.8	69.9
類似団体内平均値（％）	87.3	91.5	94.0	93.6	95.5

流動比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	2.6	4.3	2.5	2.9	2.8
類似団体内平均値（％）	162.0	181.9	195.9	96.0	97.3

累積欠損金比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	327.6	366.3	380.0	428.4	442.4
類似団体内平均値（％）	85.6	81.7	78.0	104.1	91.7

利用者１回当たり他会計負担額

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	23.3	25.3	23.1	27.6	32.5
類似団体内平均値（円）	21.7	18.7	16.8	15.0	13.4

利用者１回当たり運行経費

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	250.1	252.3	247.9	261.9	258.9
類似団体内平均値（円）	200.2	189.3	182.6	181.8	178.0

他会計負担比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	9.3	10.0	9.3	10.5	12.5
類似団体内平均値（％）	10.8	9.9	9.2	8.3	7.6

企業債残高対料金収入比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	27.1	27.5	33.3	50.0	91.4
類似団体内平均値（％）	55.2	46.1	38.2	31.5	26.9

有形固定資産減価償却率

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	74.7	73.7	69.7	81.2	70.2
類似団体内平均値（％）	66.8	68.5	69.9	79.2	78.9

経営の健全性について

①経常収支比率は各年度100％を下回り、経常収支が赤字となっており、公営企業平均値と比べて低い状況にある。②営業収支比率は各年度100％を下回り、年々営業収支の赤字が増加傾向にあり、公営企業平均値と比べて低い状況にある。③流動比率も各年度低い状況にあるが、28年度に局舎等移転に伴う土地の売却益を得たことから、28年度決算においては流動比率は一時的に増加することが見込まれる。④累積欠損金比率は各年度高い状況にあり、毎年欠損金が生じている。⑤利用者1回あたり他会計負担額は23年度をのぞき、公営企業平均値より高い状況にある。⑥利用者1回あたり運行経費は、公営企業平均値と比べて高い状況にある。⑦他会計負担比率は23～25年度では公営企業平均値を下回ったものの、26～27年度では上回っている。⑧企業債残高対料金収入比率は年々増加傾向にあり、Ｈ23～25では公営企業平均値を下回ったものの、局舎等リニューアルに伴う企業債の借入が増加したことから、26～27年度では平均値を大幅に上回っている。⑨有形固定資産減価償却率は年度ごとにばらつきがあるものの、局舎等リニューアルに伴い有形固定資産が増加したことから公営企業平均値を下回っている。以上のことから、経営の健全性については非常に厳しい状況にあり、局で自主的に策定した経営健全化計画に基づき、将来にわたり持続可能となるような抜本的な事業見直しの検討に取り組むほか、増収対策や経費節減に取り組むなど、経営改善を進めていく。なお、28年度に局舎等移転に伴う土地の売却益を得たことから、28年度決算においては累積欠損金比率や企業債残高は一時的に減少することが見込まれる。

走行キロ当たりの収入

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	374.83	350.81	344.66	371.58	381.8
類似団体内平均値（円）	597.02	594.92	603.5	608.31	616.23

走行キロ当たりの運送原価

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	441.79	441.22	429.72	527.8	453.21
類似団体内平均値（円）	687.83	663.45	653.15	658.26	649.41

走行キロ当たりの人件費

年度	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	253.26	178.38	173.43	178.79	195.92
類似団体内平均値（円）	391.58	364.91	355.62	357.28	357.61

経営の効率性について

①走行キロ当たりの収入は、民間企業平均値に比べて高い状況にあるが、④を勘案し、利用状況を踏まえたダイヤ改正等に取り組む必要がある。②走行キロ当たりの運送原価は、民間企業平均値に比べて高い状況にある。③走行キロ当たりの人件費は、民間企業平均値に比べて高い状況にある。④乗車効率は、公営企業平均値に比べて低い状況にあり、ダイヤ改正等に取り組む必要がある。経営の効率性については、走行キロ当たりの収入は高いものの、運送原価が高く、乗車効率も低い状況であるため、経費節減に努めるほか、乗車状況の調査やダイヤ改正等に取り組み、乗車効率を改善するなど効率的な運行を図っていく。

全体総括

経営の健全性については、早期に抜本的な事業見直しを行う必要があり、平成31年度を目途に策定を予定している経営戦略のなかで、持続可能なバス事業の方策を検討するほか、経営健全化計画に基づく経営改善の取組を進めていく。また、経営の効率性については、管理の受委託の継続など経費節減に努めるほか、抜本的な路線、ダイヤの見直しを行うなど、バス運行の効率化を図っていく。