兵庫県上郡町：末端給水事業の経営状況（2017年度）

経常収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	108.35	110.91	111.85	116.29	117.42	115.97	118.32	122.63
類似団体内平均値（％）	108.96	107.37	107.57	106.55	110.01	111.21	111.71	110.02

累積欠損金比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	7.45	8.5	9.34	9.56	2.8	1.93	1.72	7.31

流動比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	320.31	445.74	465.92	294.62	521.79	536.3	388.56	606.06
類似団体内平均値（％）	969.16	995.5	915.5	963.24	381.53	391.54	384.34	355.27

企業債残高対給水収益比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	325.28	293.42	275.95	269.69	258.07	242.94	226.81	212.8
類似団体内平均値（％）	421.66	414.59	404.78	400.38	393.27	386.97	380.58	458.27

料金回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	98.46	100.92	97.03	98.24	108.04	108.24	114.08	120.24
類似団体内平均値（％）	99.5	97.71	98.07	96.55	100.47	101.72	102.38	96.77

給水原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（円）	160.01	157.18	162.13	162.57	145.35	148.25	141.35	136.2
類似団体内平均値（円）	171.34	173.56	172.26	177.14	169.82	168.2	168.67	187.18

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06
類似団体内平均値（％）	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06	0.05	0.05	0.06

有収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	90.46	90.09	89.75	89.5	89.15	88.93	86.9	83.61
類似団体内平均値（％）	83.67	83.11	83.18	83.09	83.0	82.89	82.66	80.99

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は常に100％を超えているが、現金の伴わない長期前受金戻入によるもので、実質的には水道料金だけでは営業費用を賄えていないため、老朽設備更新等の事業資金確保のためには、適正な料金設定の検討が必要である。③流動比率は200％以上を維持しており、短期的な支払い能力については現状では問題ない。類似団体と比較しても高い水準となっている。④企業債残高対給水収益比率は類似団体より低い水準を維持している。これは近年、企業債の借り入れを行っていないことが要因であるが、今後、送・配水管等更新事業実施に伴い計画的に企業債の借り入れを行う予定であり、今後大幅に上昇する見込みである。⑤料金回収率は100％を超えており、類似団体より高い水準である。これは、分水による供給単価の底上げ、また多額の長期前受金戻入や修繕費の抑制などにより給水原価が下がったことが要因である。⑥給水原価は類似団体よりも低い水準となっている。これは他事業に伴う補償費等の工事負担金などの長期前受金戻入が多額であること、平成29年度においては修繕費などの費用が抑制されたことが要因である。⑦施設利用率は近年60％程度にとどまっており、施設規模の最適化を検討していく必要がある。⑧有収率は類似団体との比較では高い水準を維持しているものの、漏水件数の増加等により低下傾向にある。今後、老朽管更新工事を計画的に行い、有収率の改善に努める必要がある。

有形固定資産減価償却率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	22.76	23.94	24.91	23.74	34.11	35.85	37.16	38.7
類似団体内平均値（％）	36.21	37.09	38.07	39.06	46.74	47.54	48.49	46.61

管路経年化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	6.74	9.13	15.23
類似団体内平均値（％）	6.42	6.49	7.61	8.74	9.77	10.72	12.94	11.36

管路更新率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	0.27	0.2	0.05	0.4	0.13	0.58	0.18	0.12
類似団体内平均値（％）	0.79	0.77	0.67	0.67	0.66	0.87	0.7	0.39

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低い水準で、施設は比較的新しいとうことを示しているが、これは下水道の布設工事と合わせて配水管の更新を行ったことが要因である。②管路経年化率（0％となっているが実際には15.23％）は類似団体平均よりも高い水準となっており、今後も緩やかに上昇する見込みである。③管路更新率は類似団体平均よりも低い水準となっており、老朽管路について更新計画を作成し、計画的に整備を進めていく必要がある。

全体総括

高度経済成長期に急速に普及した資産が耐用年（40年）を迎えている為、計画的に更新していく必要がある。また、人口減少、節水社会などの社会情勢により給水収益が減少傾向にある中、計画的に施設更新を行う上で、現在の料金体系では老朽施設更新へ充てる事業資金を十分に確保できていないのが現状である。今後、水道事業の健全な経営を維持するには、経営のさらなる効率化や適正な料金設定等による事業資金確保のほか、国庫補助金、企業債を活用した計画的な事業実施が必要である。