京都府京丹後市：京丹後市立弥栄病院の経営状況（2018年度）

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経営比較分析表（2018年度）

地域において担っている役割

丹後医療圏の中でも京丹後市内を中心に、地域医療を積極的に担当するへき地医療拠点病院として、次の役割を行った。①二次救急医療機関としての救急患者の受入。②市内唯一で、丹後医療圏のお産施設の堅持。③高齢者の人口割合が高い地域の特色に応える、「長寿医療」の展開。④循環器疾患などの生活習慣病への対応や人工透析の実施。⑤訪問診療、訪問看護、訪問リハビリなど在宅医療の推進。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者１人１日当たり収益

外来患者１人１日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

当院は、「京丹後市立病院改革プラン【改訂版】で掲げた計画の2年目にあたり、経営改善に努めている。しかしながら、年度途中での内科常勤医師2名の退職、循環器内科医師の退職により、カテーテル検査・治療が前年度と比べ半減している。また、産婦人科部長の急逝により、3月途中から分娩制限を行うなど医療提供体制が悪化している。この結果、大幅な入院収益の減収により、経常収支比率は平均値より下回り、累積欠損金が増加している。入院患者1人1日単価は、カテーテル検査の減や外科医師不在に伴う手術件数の減により平均値より低くなっている。材料費は、整形患者層の割合が多く高額な材料により、医業収益に対して高い比率となっている。経営の安定化を図るためにも、常勤医師体制の確保、今年度から導入した地域包括ケア病床の増床により、収益の増加に繋げ経営の効率化に努める。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

１床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

平成28年度から病院改築整備事業に着手し、新棟の建設、既存施設の改修、不要既存施設の解体及び外構工事の3期に分けて行い、平成30年10月に工事が完了している。これに伴い、有形固定資産減価償却率は、平均値と比べ大きく下回っている。一方、1床当たりの有形固定資産は、平均値を上回っている。また、器械備品についても耐用年数を経過したものが多くあり、改革プランで定めた金額内で経営状況も見極めながら更新を図っていく予定としている。

全体総括

年度途中での医師の退職、急逝による医療提供体制の悪化、病院改築整備事業の建物除却により、単年度で大幅な赤字となっている。収益面では、常勤医師の確保が難しい中、病床機能の一部を地域包括ケア病床(18床）に転換して増収に繋げている。一方、費用面では、前年度比較で特別損失計上分を除き減額に努めている。今後も地域医療を確保していくためにも、継続して医師確保に努めるとともに、収益向上を目指し、新たな施設基準の取得による診療報酬単価の増加を図る。

出典：経営比較分析表,

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