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地方財政ダッシュボード

岐阜県七宗町の財政状況(2018年度)

🏠七宗町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

値が高いほど財政力が強いとされる財政力指数(平成28~30年度の3ヶ年平均)は、類似団体内平均値と同数値となりました。人口減少や全国平均を上回る高齢化率(平成30年度末43.7%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により財政基盤が弱く、大変厳しい財政力指数となっています。今後も指数の大きな改善は望めないため、施設の統廃合を含めた検討を進めていきます。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、財政構造の弾力性を測る指標として用いられており、数値が低いほど良いとされています。類似団体内の平均値からは、2.4ポイント低く、対前年度から0.8ポイント改善されました。この要因は、経常経費充当一般財源の人件費、公債費などの義務的経費の減少(約69百万円)や物件費(約13百万円)の減少が影響していると考えられます。今後も地方税等、使途に制限がない経常的な収入が減少していくことが予測されるため、この水準を維持するために、義務的経費の削減に努める必要があります。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

対前年度と比較した決算総額は、人件費が28,739千円の減、物件費が1,170,370千円の増、維持補修費が13,462千円の減となり、1人当たりで見ると307,152円増加しました。また、類似団体内平均値と比較しても238,244円上回りました。この要因は、ふるさと納税による寄付金のお礼の品を発送する手数料やインターネットを利用した場合におけるサイトの手数料等、物件費の増加が影響しています。今後は、会計年度任用職員制度による人件費の増加が見込まれるため、自主運行バス事業の外部委託など、人件費の削減に向けた改革を行っていきます。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員の給与を基準として、職員の給与水準を表しているラスパイレス指数は、類似団体内平均値よりも2.0ポイント高く、対前年度からも1.7ポイント高くなりました。増加の要因は、経験年数階層区分の変動が大きかったことが考えられます。今後も、引き続き給与の適正化に努めます。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は、対前年度から0.29ポイント増加しておりますが、類似団体内平均値との比較では、1.64ポイント少なくなっています。これは、算定基礎数値となる人口が120人(3,919人から3,799人)減少していること、職員数が、前年から1人減の67人となっていることが要因であり、問題ない数値だと認識しています。今後は、年代別職員構成のバランスに配慮しながら、定員管理計画に沿った適正な人事管理を行ってまいります。

実質公債費比率の分析欄

数値が高いほど財政運営が硬直化していることを示している実質公債費比率は、類似団体内の平均値より4.7ポイント上回っているほか類似団体内順位も52団体中47位と低くなっておりますが、地方債の新規借入額を抑制しているため、対前年度数値から0.9ポイント改善されています。引き続き地方債の抑制に努め、令和2年度には、実質公債費比率を一桁台とし、地方債残高も減少させるよう、財政健全化を図ります。

将来負担比率の分析欄

数値が高いほど財政を圧迫する可能性が高いとされる将来負担比率は、ゼロとなっています。この要因は、将来支払っていく可能性のある負担額を財政調整基金等の充当可能な財源等が上回っているためです。今後も、計画的な基金運用や地方債の借入額の抑制を図り、財政の健全化に努めます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

類似団体内平均値を3.2ポイント上回っています。これらの要因は、自主運行バス運営と2箇所の保育園に職員を配置し、施設管理等を行っているため、類似団体と比較して高くなっていると考えられます。今後は、自主運行バス事業の外部委託拡大の検討を進め、現在の79人(令和2.3.1)の職員数についても見直しを行う予定です。

物件費の分析欄

類似団体内平均値と比較すると1.6ポイント低くなっていますが、対前年度と比較すると0.1ポイント増加しました。この要因は、年々増加傾向にあるシステム関連経費の増加や施設の老朽化に伴う委託料が影響していると考えています。第4次行政改革への取り組みを通じて、一層の経費削減に努めていく必要があります。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、対前年度比で1.6ポイント減少し、類似団体内平均値からも1.6ポイント低くなっています。前年度からの減少要因は、町単独事業による医療費助成事業等の社会保障事業にひちそうまちづくり寄付金を充当したことが考えられます。今後も扶助費による財政圧迫を招かぬよう、対策を講じていく必要があります。

その他の分析欄

類似団体内平均値と比較すると0.2ポイント低くなっておりますが、対前年度比では0.3ポイント増加しました。主な要因は、小規模集合排水処理事業等の繰出金の増加によるものですが、今後は、簡易水道施設や下水道施設における老朽化に伴う改修費用や維持管理経費が膨らんでくることが予想されるため、令和5年度までに公営企業会計への移行を行い、普通会計の負担を軽減するように努めます。

補助費等の分析欄

類似団体内平均値と比較すると3.4ポイント低く、対前年度との比較でも0.2ポイント減少しました。主な要因は、各種団体等への補助金や負担金の支出について、事業内容等の検証を行い、抑制に努めてきたことが考えられます。今後においても、適正な対応に努めます。

公債費の分析欄

公債費については、計画的な繰上償還や借入額の抑制を図っておりますが、類似団体内平均値と比較すると1.2ポイント高くなっています。今後においても非常に厳しい財政運営が予測されるため、地方債に頼らない予算規模に縮小するなど、計画的な対策を講じ、財政健全化に努めます。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は、類似団体内平均値より3.6ポイント低く、対前年度比でも0.8ポイント低くなりました。人件費と物件費は、前年度を上回る数値となりましたが、扶助費、維持補修費、補助費等は下回っています。今後も計画的かつ効率的な財政運営に努めます。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり2,483,865円となっており、類似団体内平均値と比較すると、総務費と災害復旧費が高い値となっています。総務費が前年度に比べて大きく増加した要因は、ひちそうまちづくり寄付金(3,769,081千円)を基金に積み立て、また、その一部を基金から取り崩した(3,079,226千円)ためで、決算額の75.2%を総務費(7,100,118千円)が占めています。次に民生費が624,476千円で決算額全体の6.6%、次いで教育費の335,170千円の3.6%となっています。教育費では、住民一人当たり88,226円となっており、対前年度比で-47.1%増となっています。教育費増加の要因は、町体育館発電機更新工事(9,992千円)や町内4校への空調設備設置工事(51,489千円)によるものです。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり2,483,865円となっており、類似団体内平均値と比較すると、物件費、補助費等、災害復旧費、積立金が高い値となっています。対前年度から大きく増加した物件費、補助費等は、ふるさと納税の返礼品に係る送付等の手数料や返礼品等負担金によるもので、積立金の増加要因は、ひちそうまちづくり寄付金をひちそうまちづくり基金に積み立てたことによるものです。義務的経費については、人件費が住民一人当たり148,487円、扶助費が58,219円、公債費が85,915円と、それぞれ対前年度から2,787円、2,318円、1,827円減少しました。今後は、ふるさと納税が減少するため、住民一人当たりのコストは、減少していくものと考えています。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

単年度収支に財政調整基金積立と地方債の繰上償還を加え、財政調整基金の取り崩し額を控除した実質単年度収支は、2年連続で黒字となりました。ひちそうまちづくり寄付金(ふるさと納税)の伸びにより、平成28年度まで例年行っていた財源不足を補うための財政調整基金の取り崩しを行う必要がなくなったことが要因であると考えています。今後も、決算余剰金の積立等による財政調整基金の適正な管理に努め、標準財政規模の50%以上を確保できるよう、健全な行財政運営に努めます。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

本町の会計は、一般会計と5つの特別会計で構成されており、平成23年度からすべての会計において黒字となっています。また、連結においては、平成28・29年度は、対前年度比で黒字額が増加しておりましたが、平成30年度は、黒字額が減少しました。この要因は、ひちそうまちづくり寄付金の取り崩し額を抑えたことが影響していると考えています。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

実質公債費比率は、岐阜県内では12番目、類似団体と比較しても高くなっていますが、地方債の元利償還金については、対前年度から28百万円減少しています。これは、地方債の借入額を計画的に抑制している成果が表れていると考えています。今後においても、将来世代への負担を残さないよう、公債費の適正化に取り組み、元利償還金を減少させる計画です。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

実質公債費比率は、岐阜県内では12番目と高いものの、将来負担比率は計上されていません。これらの要因は、計画的な繰上償還や地方債の新規借入額を抑制してきたためです。現在は、将来負担額を充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率は発生していませんが、今後、財源不足による基金の取り崩しや普通交付税等の減収が考えられるため、将来負担額の算定のもととなる地方債残高を減少させることが重要です。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)・平成29年度から平成30年度の基金全体の増加要因は、PR効果によるひちそうまちづくり寄付金(ふるさと納税)が大きく増加し、689百万円を「まちづくり基金」に積み立てたことにあり、基金全体としては、3,303百万円となっています。(今後の方針)・ふるさの納税制度の恩恵をうけたため、短期的に基金全体の減少は考えにくいが、返礼品は寄付額の3割以下の地場産品に限るとされたことから、寄附金の伸びは見込めない状況にあります。今後においては、中長期的に基金の使途の明確化を図り、計画的な積み増しと有効な活用を図る必要があります。

財政調整基金

(増減理由)・平成28・29年度は、財政調整基金の取り崩しを行っていないため、残高合計は、変動していません。平成30年度は、77百万円を積み立てたため、1,146百万円の残高なっています。(今後の方針)・財政調整基金の残高は、最低、標準財政規模の50%程度と考えているが、災害への備えのため、決算余剰金の積み増しを行っていきたいと考えています。

減債基金

(増減理由)・減債基金については、平成25年度に地方債の繰り上げ償還を行うため、171百万円を取り崩しており、残高合計は54百万円となっています。その後の5年間においては、変動はありません。(今後の方針)・現在は、積み立てや取り崩しの計画はないため、変動はないものと考えています。

その他特定目的基金

(基金の使途)・まちづくり基金:「ひちそうまちづくり寄付金条例」に基づき、主に次の①~⑥の事業に活用します。①「安全で便利な生活基盤づくりに関する事業」②「快適でうるおいのある環境づくりに関する事業」③「思いやりの地域福祉づくりに関する事業」④「こころ豊かなひとづくりに関する事業」⑤「魅力と活力あふれる産業づくりに関する事業」⑥「自主・自立のまちづくりに関する事業」・地域福祉基金:地域福祉の増進に資する各種民間活動の振興を図るために活用します。・庁舎整備基金:庁舎の建設等に要する資金を積み立てて活用します。・地域振興基金:地域における福祉活動の促進、快適な生活環境形成のための地域振興を推進するために活用します。・ふるさと水と土基金:ため池や用排水路等の諸機能を適正に発揮させるための集落共同活動の強化に対する支援事業を行うために活用します。(増減理由)・まちづくり基金:ふるさと納税制度の効果により、まちづくり寄付金が伸びたことが要因で対前年度から690百万円増加しました。・庁舎整備基金:将来に備え、平成30年度に140百万円の積み増しを行い、基金残高は250百万円です。・地域福祉基金、地域振興基金、ふるさと水と土基金については、ここ数年変動はありません。(今後の方針)・まちづくり基金:寄付者から指定された事業の財源として有効に活用させていただきたいと考えています。・庁舎整備基金:将来に備え、定期的な積み増しにより、基金残高の増加を目指していきたいと考えています。・地域福祉基金、地域振興基金、ふるさと水と土基金については、今後、使途の見直し等、基金条例の改正も含め検討したいと考えています。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、資産の減価償却費がどの程度進んでいるかを指標化することで、その資産の経年の程度を把握することができるものです。平成30年の本町は、類似団体内平均値に比べ7.3ポイント高くなっており、施設の老朽化が他団体と比べ進んでいることが考えられます。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、類似団体内平均値を大きく下回っています。主な要因は、平成21年、23~26年度にかけ、地方債の繰上償還を行い、地方債残高を減少させるとともに、借入金額の抑制を図ってきたためです。引き続き、この水準を維持できるよう、堅実な財政運営に取り組んで参ります。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

これまで、財政調整基金等への積み増し、計画的な繰上償還や地方債の借入を抑制してきたことから、将来負担比率は発生していません。一方で、有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値よりも高くなっています。その中でも、昭和36年に建設された神渕小学校校舎、昭和42年に建設された上麻生小学校校舎、昭和40年に建設された旧診療所、昭和34年に建設された本庁舎などが99%以上となっていることが要因となっています。これは、今まで、必要な投資が行われず、老朽化対策が先送りされてきたことや、既存施設を活用して、財政負担を抑えてきたことが考えられます。今後は、個別施設計画の策定を行うなど、施設の老朽化対策に積極的に取り組んで参ります。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、類似団体内平均値と比較して高いものの、将来負担比率は計上されていません。これは、計画的な繰上償還や地方債の借入額を抑制してきたためです。今後も、毎年の地方債借入額を元利償還金よりも低く抑え、これまで以上に公債費の適正化に努めることで、実質公債費比率の低下に繋がっていくと考えています。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体内平均値と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、【認定こども園・幼稚園・保育所】、【橋りょう・トンネル】、【学校施設】であり、低くなっている施設は、【公民館】です。保育所については、2園のうち、平成4年に建築した七宗第2保育園園舎が28年を経過しているため、有形固定資産減価償却率が99%以上と高い要因のひとつと考えられます。橋りょうは、昭和4年から昭和31年に建設された7橋が、有形固定産減価償却率99%以上と高くなっています。学校施設については、昭和36年に建設された神渕小学校校舎、昭和42年に建設された上麻生小学校校舎が有形固定資産減価償却率99%以上と高くなっています。公民館については、神渕公民館(現在は、神渕コミュニティーセンター)が平成6年に建設され、26年を経過しており、個別施設計画の策定を含めた老朽化対策を実施して参ります。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体内平均値と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、【保健センター・保健所】を除く、【体育館・プール】、【福祉施設】、【消防施設】、【庁舎】となっています。体育館については、七宗町体育館が昭和52・53年に建築され、40年以上経過しており、有形固定資産減価償却率も99%以上と高くなっています。福祉施設は、20年以上経過しているサンホーム七宗と生きがい健康センターが含まれています。消防施設は、可茂消防事務組合が所有している施設も含まれ、昭和56年に建築された東消防署七宗出張所も40年近く経過しております。庁舎については、昭和34年に建設された本庁舎の一部が高い要因となっています。今後は、公共施設個別施設計画を策定し、具体的な施設の方向性を示しながら、合わせて老朽化対策に取り組んで参ります。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額が前年度末から406百万円の増加(+3.1%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が74.1%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。簡易水道会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,643百万円増加(+11.6%)し、負債総額は前年度末から507百万円減少(-13.1%)した。資産総額は、水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて、2,120百万円多くなるが、負債総額も水道管の布設替事業に地方債(固定負債)を充当したこと等から、1,017百万円多くなっている。・後期高齢者医療広域連合やふるさと開発等を加えた連結では、資産総額は前年度末から1,721百万円増加(+11.6%)し、負債総額は前年度末から502百万円減少(-12.6%)した。資産総額は、可茂衛生施設利用組合や可茂消防事務組合が保有している公有用地などの資産を計上していること等により、一般会計等に比べて2,930百万円多くなるが、負債総額も可茂衛生施設利用組合や可茂消防事務組合の借入金等があること等から、1,143百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用は5,400百万円となり、前年度比1,564百万円の増加(+40.8%)となった。そのうち人件費等の業務費用の方が社会保障給付費等の移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(2,570百万円、前年度比+1,148百万円)であり、純行政コストの47.7%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が124百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が818百万円多くなり、純行政コストは1,071百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が355百万円多くなっている一方、人件費が255百万円多くなっているなど、経常費用が2,560百万円多くなり、純行政コストは2,139百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(6,249百万円)が純行政コスト(5,386百万円)を上回ったことから、本年度差額は863百万円(前年度比+189百万円)となり、純資産残高は636百万円の増加となった。特に、本年度は、ふるさと納税による寄附金財源が大きく増加したことが主な要因の一つといえる。・全体では、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が780百万円多くなっており、本年度差額は827百万円となり、純資産残高は2,150百万円の増加となった。・連結では、後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が2,191百万円多くなっており、本年度差額は916百万円となり、純資産残高は2,222百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務活動収支は1,451百万円であったが、投資活動収支については、飛山橋修繕工事や日本最古の石博物館屋根等修繕工事を行ったことから、▲1,148百万円となっている。財務活動収支については、地方債償還支出が地方債発行収入を上回ったことから、▲324百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から22百万円減少し、146百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金や下水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等により88百万円多い1,539百万円となっている。投資活動収支では、水道施設の老朽化対策事業を実施したため、1,238百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債発行収入を上回ったことから、▲355百万円となった。本年度末資金残高は前年度から55百万円減少し、253百万円となった。・連結では、可茂衛生施設利用組合や可茂消防事務組合へ2市7町1村から支出している施設運営費等の負担金が業務収入に含まれること等から、業務活動収支は一般会計等より118百万円多い1,569百万円となっている。投資活動収支では、公共施設への設備費等を支出したことから、1,308百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、296百万円となり、本年度末資金残高は前年度から37百万円減少し、424百万円となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率が類似団体平均を大きく下回っているが、当団体では、道路や河川の敷地において、取得価格が不明であるため、備忘価格1円で評価しているものが大半を占めているためである。有形固定資産減価償却率については、類似団体より高い水準にある。また、これらの公共施設等の老朽化に伴い、前年度より1.4%上昇している。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は、類似団体平均と同程度である。・社会資本形成に係る将来世代の負担の程度を示す)将来世代負担比率は、類似団体平均をやや下回っているが、開始時点と比べて1.3%増加しており、引き続き、償還額よりも借入額を抑え、地方債の抑制を図りながら地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たり行政コストは類似団体平均を大きく上回っており、昨年度から増加(+46.2万円)している。その要因は、ふるさと納税の大幅な伸びによる返礼品等の送付手数料が増加したことによるもので、業務費用が前年より1,103百万円増加した。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく下回っている。今後とも新規に発行する地方債を償還額以下に抑制するなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。・基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、1,228百万円となっている。業務活動収支が大きくプラスになった要因はふるさと納税等による寄附金が約3,770百万円だったことが原因といえる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなど、受益者負担の適正化に努める。なお、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合は、3,719百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は、175百万円経常収益を増加させる必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,