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地方財政ダッシュボード

長野県下諏訪町の財政状況(2019年度)

🏠下諏訪町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は元年度決算では、前年度から0.1ポイント増の0.60となっている。類似団体の平均(0.67)では下回っているが、全国(0.51)及び長野県(0.40)の平均は上回っている。町土の80%以上を森林が占め、可住地面積の少ないコンパクトな地域的特性により、行政効率が高く、基準財政需要額が低めに算出されることもあるが、地方税等の自主財源確保と歳出削減を一層図ることとし、財政基盤強化に努めていく。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、28年度決算までは70%台を維持してきたが、元年度では86.1%と近年増加傾向にある。要因としては、公債費が年々増加していることが大きく影響している。類似団体平均(91.5%)で見れば良好な数値であり、全国(93.6%)及び長野県(87.0%)の平均に対しても大きく下回っている。比率改善の大きな要因としては、持続可能な健全財政構築のために策定した『行財政経営プラン』に基づく人件費の抑制、公債費の縮減によるものと考えている。今後も行財政改革への取り組みを通じ経常経費の削減に努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、類似団体平均で9,498円上回っているが、全国及び長野県の平均では下回っている。財政の硬直化を招くとされる義務的経費である人件費は、『行財政経営プラン』に基づき抑制を行ってきており、今後もプランに沿った中長期的な計画的採用を検討し、実施していく。物件費においては、24年度から年々増加傾向となっていることから、最小の経費で最大の効果が上がるよう行財政運営に努めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は95.5%で、類似団体平均(97.4%)、全国平均(98.9%)と比較してもまだまだ低水準であると言える。今後も適正な給与水準を維持する一方で、人事考課制度の運用による公正な職員配置を図り、更なる住民サービス向上へ結びつけていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たり職員数は、類似団体平均(6.54人)、全国平均(8.03人)、長野県平均(8.22人)の全てに対し上回っている。対前年度で0.32ポイント上昇しているが、人口の減少が数値を押し上げた要因となっている。職員数については『行財政経営プラン』により、定員適正化計画を基に、3分の2方式を基本に取り組んできた結果、目標を達成している。今後も引き続き、世代の偏りが生じないよう年間の必要職員数を平準化して確保しつつ、住民サービスに見合った定員管理を行うことしている。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率(4.8%)は、湖周行政事務組合で借り入れた地方債の償還に対する負担金が増加したことなどにより、前年度より1.7ポイント増加したが、依然として類似団体平均(6.6%)、全国平均(5.8%)、長野県平均(6.1%)の全てに対し下回っており、良好な結果を表している。元年度以降についても、近年実施してきた大型投資的事業の借入金の償還が始まってくることから、実質公債費比率の上昇が予想されるが、引き続き財政を圧迫することがないよう計画的な公債費管理に努めていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率(76.4%)は、類似団体平均(20.3%)、全国平均(27.4%)、長野県平均(0.0%)に対し上回っている。本比率が他団体に比べ高くなっている主な要因である土地開発公社に係る負債について、計画に基づき解消を進めていることから、近年の比率の改善につながっている。令和元年度から数年間は起債残高の増が見込まれるためこれまでのような数値の改善は見込めないが、今後も引き続き将来シミュレーションを基に中長期的視点に立った財政運営を推進していく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

人件費にかかる経常収支比率(23.7%)は、全国平均(25.6%)と比べると下回っているものの、類似団体平均(22.7%)よりは1.0ポイント上回っている。職員数の増や地域おこし協力隊を近年積極的に活用している影響により増加したと思われる。今後も引き続き『行財政経営プラン』の定員適正化計画等を基に、職員の定員管理に努め、人件費抑制を進めていく。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率(11.4%)は、対前年で0.1ポイント減少しており、類似団体平均(17.7%)、全国平均(15.0%)、長野県平均(14.1%)の全てと比較しても下回っている。予算編成において物件費の抑制に努めているが、公共施設の維持管理については最小の経費で最大の効果が得られるよう努めていく。

扶助費の分析欄

扶助費にかかる経常収支比率(6.7%)は、年々増加する自立支援給付事業費等の社会保障経費の増により対前年度では0.3ポイントの増加となっている。類似団体平均、全国平均、長野県平均の全てに対して下回っているが、当町の高齢化率は他市町村に比べて高く、社会福祉にかかる決算額が増額傾向にあるため、将来の扶助費増加が懸念される。国及び県の施策の動向に注視しながら、障がい者や高齢者にやさしい施策を実施していく。

その他の分析欄

その他にかかる経常収支比率(13.9%)の内訳は、維持補修にかかる経常経費と繰出金にかかる経常経費を合算した比率である。類似団体平均(13.9%)、全国平均(13.1%)、長野県平均(12.3%)と比べるとやや高い数値となっている。今後、国民健康保険特別会計や後期高齢者医療広域連合への負担金は増えていくことが予測されるが、医療費抑制の啓発等の実施や、保険税等の見直しも検討しながら、引き続き適切な経費削減に努めていく。

補助費等の分析欄

補助費にかかる経常収支比率(12.6%)は対前年度で1.3ポイント増となり、全国平均(10.3%)は上回ったものの、類似団体平均(14.0%)や長野県平均(14.7%)と比較すると引き続き下回っている。2市1町によるごみ処理施設の整備における起債の償還が本格的に始まったことが負担金の増となっている。当初予算編成時に毎年行っている補助金・負担金の見直しは、今後も引き続き取り組むこととしており、適正、公平な補助金負担金の交付に努めていく。

公債費の分析欄

公債費にかかる経常収支比率(17.3%)は対前年度で0.2ポイント減少しているが、類似団体平均(13.5%)、全国平均(16.5%)、長野県平均(16.4%)と比べても高い数値となっている。今後についても、近年実施してきた大型投資的事業の借入金の償還が本格的に始まることから、公債費が増となっていく見込みである。交付税措置のある起債を活用し、将来に過度な負担を残さないよう、繰上償還の活用をするなど起債残高と公債費の平準化に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外にかかる経常収支比率(68.8%)は類似団体平均(78.0%)、全国平均(77.1%)、長野県平均(70.6%)全てとの比較で大きく下回っていることから、今後も、経常経費削減に取り組む。財政硬直化の主要因となる「人件費」については、経常経費決算額も多額となるため、常に弾力的な見直しを含めて対応することで、自主財源の確保に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体と比較して14項目中10項目については概ね同程度の数値となっている。他団体との差が見られる項目については、以下の要因によるものと考える。議会費については、総額のうち議員報酬が占める割合が非常に大きいため、推測であるが他団体に比べ議員数が多いのではないかと考えられる。今後他団体の状況については、注視していきたい。農林水産業費については、町の土地が狭小であり、産業構造を見ても第1次産業1.4%、第2産業37.9%、第3次産業60.7%と第1次産業の比率が非常に低いため、他団体に比べ事業費についても低い値となっている。労働費については、勤労者の生活安定や中小企業等の円滑な資金調達のための各種融資制度の充実により他団体を大きく上回っている。商工費については、当町の自然や歴史、温泉といった豊かな観光資源を活用した各種観光施策の実施も影響して、高い水準を維持しているものと思われる。年度の推移で特徴的なところとしては、教育費が、小中学校のエアコン整備事業(約3億円)や水上防災拠点施設・艇庫の整備事業(約3.5億円)の影響で令和元年度は大幅に増加している。民生費については、社会保障経費が年々増加してきており、今後も右肩上がりで上昇していくものと思われる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

類似団体と比較して16項目中14項目については概ね同程度の数値となっている。他団体との差が見られる項目については、以下の要因によるものと考える。最も他団体との差が大きい貸付金については、勤労者の生活安定や中小企業等の円滑な資金調達のための各種融資制度を充実させているためだと思われる。扶助費については、他団体に比べ低い数値で推移をしているものの、当町の高齢化率は他市町村に比べても高く、社会福祉にかかる決算額が増額傾向にあるため、将来の扶助費増加が懸念される。年度の推移で特徴的なところとしては、普通建設事業費については、平成30年度から令和元年度にかけて大きく増加しているが、これは水上防災拠点施設・艇庫の整備事業(約3.5億円)や小中学校のエアコン整備事業(約3億円)が影響している。公債費については、平成27年度の数値が突出しているが、これは繰上償還をしたことが影響しており、この影響を排除した経年推移では過去に実施してきた大型建設事業の地方債の償還が本格的に始まってきていることから増加傾向となっており、今後しばらくはこの傾向が続くと見込まれる。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

財政調整基金においては、平成21年度までは取崩しにより減少傾向にあったが、普通交付税の増などのより、平成24年度まで積立てができたことで水準が上昇してきた。令和元年度は0.31ポイントの減となったが、これは標準財政規模の減によるものである。実質単年度収支は令和元年度でマイナスとなっているが、これは法人町民税の落ち込みや湖周行政事務組合の負担金の増などが影響している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

全ての会計において黒字であり、実質赤字比率はない。【水道事業会計】連結実質赤字比率においては黒字となっているが、経営収支では赤字が生じており、現在は留保資金にも余裕があることから危機的状況ではないが、中長期的な改善が必要とされるため、平成30年度に経営戦略を策定し、令和元年度に料金改定(引き上げ)を実施したところである。今後、更新費用等が増大していくことから持続可能な運営をしていくためにも、経営戦略の見直しを行い、早い段階で再度の料金改定を検討する必要がある。【下水道事業会計】人口減少などにより使用料収入の減少が見込まれる中、現在では耐用年数を超えている管路はないが、今後、老朽化の進んだ施設の更新等に多額の資金投資が必要となってくることから、財源確保のための経営改善を行い、計画的な更新を進めていく必要がある。【温泉会計】比率は増加傾向となっているが、平成29年度に多額の借入を行っているため、元金償還が始まる令和2年度からは比率は減少していくことが予想される。温泉利用者の減少に加え、温泉管の漏湯事故に伴う修繕費や、施設の老朽化に伴う更新費に多額の費用を必要とし、厳しい財政状況が見込まれることから、効率化・経営健全化のための取り組みが必要となる。【一般会計】普通交付税及び臨時財政対策債の増に伴い、標準財政規模が増となったことから比率が減少した。今後、公債費の増が見込まれるため、状況を注視していく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

令和元年度は、対前年度比+73,355千円増の274,438千円となった。要因としては、一般会計の元利償還金については、近年実施してきた大型の投資的事業の借入金の償還が本格的に始まったことから前年度比+14,174千円増の833,624千円となったこと、一部事務組合への負担金についても上記同様償還金の増により前年度比+43,781千円増の96,888千円となったことが影響している。次年度以降も当分の間は公債費や一部事務組合への地方債充当繰出金が増える見込みであるので引き続き注視の上、適切な財政運営に心がける。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担比率の分子については、「組合等負担等見込額」では、湖北行政事務組合や諏訪広域連合への負担金が起債残高の減に伴い-89,906千円の減となったこと、「設立法人等の負債額等負担見込額」が一般会計から計画的に行っている損失補塡の実施により土地開発公社の負債額が-239,340千円減となった一方、「一般会計等に係る地方債の現在高」において、対前年度比+248,019千円の増となったことや、将来負担額から差し引くことができる充当可能財源等の「充当可能基金」が大型投資的事業のため取崩しをおこなったことから-334,139千円減となったことの影響もあり、分子全体では、対前年度+133,492千円増の3,212,228千円となっている。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)基金全体の推移について、平成元年(5億3,400万円)以降、毎年財政調整基金に1億円程度積立てを行っており、平成7年度では基金残高総額18億6,800万円と第1回目のピークとなった。その後、財政調整基金は取り崩しを行わない財政運営を行っていたが、学校施設整備等のために行った公共施設整備基金の取り崩しの影響により、平成14年度では14億9,300万円と一時期より約4億円基金を減らすこととなった。また、平成17年度から21年度までは公債費の増加により、単年度の収入だけでは必要な経費を賄うことができず、財政調整基金を継続的に取り崩す状況が続き、財調残高は一時3.8億円まで減少した。この状況を打開すべく行財政経営プランを策定し、計画的な積立て、取り崩しを行った結果、平成24年度には第2回目のピークとなる基金総額24億2,600万円まで回復した。その後も投資的事業の際には計画的に基金の活用を図り、令和元年度は大型投資事業に充当を行ったことから、残高は16億6,700万円となっている。(今後の方針)今後はこれまで行財政経営プランに沿って事業実施に向け計画的に積み立ててきた基金を取り崩して使用していく段階にきている。これにより基金総額は大幅に減となる見込みであるが、根本的な考え方は変えず、引き続き行財政経営プランを念頭に、中長期的な視野に立った実施計画等に基づき余剰が出れば財政調整基金や公共施設整備基金、地域開発整備基金を計画的に積立て、大型事業に必要な財源を確保していく。また将来世代負担の平準化を行うために、財政状況を勘案しながら繰上償還を見据えた減債基金への積立てにも努めていく。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金は、平成21年度までは取り崩しにより減少傾向にあったが、平成22年度から平成24年度まで普通交付税の増により基金へ積立てを行った。本基金については、一時的な資金運用、不測の資金需要に対応するため、標準財政規模(R1:48億円)の20%程度の10億円を目安に積み立ててきており、令和元年度末残高では、10億4,300万円となっている。(今後の方針)目安として掲げた10億円を達成したことから当面は、同水準を維持しながらできる限り財政調整基金に頼らない予算編成を目指すが、新型コロナウイルス感染症の影響など不測の事態においては行政サービスの質を落とすことの無いように必要最低限の取り崩しを視野に入れた財政運営を行っていく。

減債基金

(増減理由)減債基金は、平成27年度に南小学校改築事業債の繰上償還(386,000千円)を実施するにあたり、取り崩しを行ったため、基金残高は令和元年度末で60万円となっている。(今後の方針)今後の公債費負担の増額を考慮し、余剰金等を見据えた積立てを行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)公共施設整備基金→公共施設整備に要する費用の財源に充てる。地域開発整備基金→地域開発整備事業に要する費用の財源に充てる。社会福祉基金→地域福祉の向上又は社会福祉施設整備の費用に充てる。ふるさとまちづくり基金→寄附者の意向に沿った事業の経費に充てる。指定施設利用奨励基金→指定施設利用奨励補助金に充てる。(増減理由)公共施設整備基金は、これまで行財政経営プランに基づき、大型投資事業の実施のために積立てを行ってきた。平成25年度には残高のピークである9.2億円となったが、南小学校改築事業において約5億円を取り崩しを行った。令和元年度では、小中学校のエアコン整備や水上防災拠点施設・艇庫の建設などの大型投資事業に約1.8憶円取崩しを行い、残高は3.2億円となった。今後は、総合文化センター改修事業等を予定しており適宜取り崩しの上、充当していく。地域開発整備基金も上記基金同様、行財政経営プランに基づき積立て及び取り崩しを行っている。赤砂崎公園整備事業や街なみ環境整備事業を中心に充当を行っており、年々残高が減少してきているため、余剰金が生じた際には積立てを行うなど注視していきたい。ふるさとまちづくり基金については、ふるさと納税分を一旦基金に積立て、翌年全てを取り崩し寄附者の意向に沿った事業に充当している。指定施設利用奨励基金については、果実運用型基金として指定施設利用奨励補助金に充当しており、基金残高の増減はない。(今後の方針)今後も引き続き施設の老朽化対策やバイパス関連事業の実施が想定されるため、公共施設整備基金や地域開発整備基金の計画的積立てを行い、活用していくことで起債額を抑えるなど、中長期的視点に立った「計画投資」を推進していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率(62.2%)は、類似団体平均(60.7%)、長野県平均(60.9%)に対し若干上回っているが、ほぼ同水準である。平成28年度以前について、算出における有形固定資産の範囲に土地・立木竹など減価償却の対象とならないものが含まれていることにより、有形固定資産減価償却率比率が低くなっている。今後は、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、計画性を持った施設の修繕・改修等を行っていく。

債務償還比率の分析欄

債務償還可能年数(670.1%)は、類似団体平均(605.6%)、全国平均(642.8%)とほぼ同水準となっている。令和1年度は大型投資的事業に対し、特定目的基金を活用したことから比率が上昇しているが、土地開発公社に係る負債について、計画に基づき解消を進めていることから、今後は減少していくものと思われる。今後実施する投資的事業においても特定目的基金を計画的に準備していくことで起債額を抑えるなど、中長期的視点に立った「計画投資」を推進していく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、R1年度に大型投資的事業に対して特定目的基金を活用したことから比率が若干上昇しているが、比率を押し上げている要因となっている土地開発公社に係る負債について、現在計画に基づき解消を進めていることから、比率は減少傾向である。また、既存施設の老朽化が進んでいることから、今後多額の改修費用等が必要になってくるが、将来負担比率の急激な増加とならないよう、公共施設等総合管理計画に基づき、計画性を持った施設の修繕・改修等を行っていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、76.4%と類似団体内平均を上回っているが、一方で、実質公債費比率は、4.8ポイントと良好な結果を表している。ここ数年は、近年実施してきた大型投資的事業の借入金の償還が始まってきており、徐々に実質公債費比率が上昇してきているが、一方で、土地開発公社に係る負債の解消が進んでいることにより。将来負担比率は改善している。引き続き財政を圧迫することがないよう計画的な公債費管理に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

【道路】有形固定資産減価償却率については、毎年1.5%~2.0%程度上昇しており、類似団体内平均を大きく上回っている。今後は個別施設計画(道路長寿命計画)に基づき、計画的に修繕・改修等を実施していく。【公営住宅】有形固定資産減価償却率が100%と類似団体内平均で最も高い数値となっている。これは、多くの建物が昭和30年代に建設されており、全ての建物で耐用年数を超えて使用していることが要因となっている。取り壊しも含め今後あり方を検討していく必要が生じている。【保育所】有形固定資産減価償却率が類似団体内平均と比べて低くなっている。要因としては、平成19年度~22年度において、7園あった保育園を3園に統合改築したことが影響していると考える。【学校施設】有形固定資産減価償却率が類似団体内平均と比べて低くなっている。要因としては、平成21年度~22年度において実施した町内小中学校の耐震改修事業、平成23年度~26年度に実施した南小学校の改築事業に伴い、低い数値となっていることが考えられる。年々児童・生徒数も減ってきているなか、今後は、統廃合も視野に入れた検討が必要になってくると思われる。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【図書館】有形固定資産減価償却率が類似団体内平均と比べて低くなっている。建築年が平成14年と他団体に比べ比較的新しいことが要因として挙げられる。現状では、大規模な改修等は必要がないため、その都度修繕等により長寿命化を図っていく。【体育館】有形固定資産減価償却率が類似団体内平均と比べて高くなっている。建築年が昭和52年と既に40年が経過していることが要因として挙げられる。平成20年度に耐震改修事業、平成27年度には給排水設備改修事業等の実施により長寿命化を図っているが、古い施設のため毎年不具合等が生じ、その都度多額の修繕費が掛かってきている状況である。今後は、個別施設計画等により計画的に修繕・改修等を行っていく必要がある。【庁舎】有形固定資産減価償却率が類似団体内平均と比べて低くなっている。平成25年度~27年度において耐震改修事業を実施したことで、それ以前の減価償却率100%から47.5%まで数値が改善している。【市民会館】昭和62~63年にかけて建設した町総合文化センターは、減価償却率でみると58.0%とほぼ類団平均と遜色ない値となっているが、各所で経年劣化による建物の消耗や、ホールの吊物、照明など機械設備機器等の不具合も生じており、利用者に快適に使用していただくためにも早急に改修していく必要がある。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産の部では、資産の減価償却(△9億5,900万円)の影響があったものの、水上防災拠点施設・艇庫の建築(+3億7,700万円)や小中学校のエアコン設置(+3億700万円)、赤砂崎公園の整備(+1億8,900万円)などにより、新たな資産が14億3,100万円増加したことで、有形固定資産合計では、前年度比4億7,200万円の増となったが、投資その他の資産に計上されている温泉事業特別会計への長期貸付金の減(△1億9,700万円)、基金の取り崩しによる減(△3億3,200万円)等により、資産合計では前年度比△1億1,300万円の415億8,600万円となった。一方、負債の部では、計画的に進めている土地開発公社への補填により損失補償等引当金が減(△2億3,900万円)となったものの、地方債の増(+2億4,800万円)があったことで、負債合計では前年度比+2,100万円の123億9,500万円となった。全体の資産の部では、期首と比較すると9,100万円の増となっている。特定目的基金を活用した投資的事業の実施により、固定資産の基金が3億3,200万円の減となった一方、有形固定資産が4億4,700万円の増となったことが主な要因となっている。連結の資産の部では、全体会計と比較すると31億2,300万円の増となっています。湖北行政事務組合の火葬場・し尿処理施設や湖周行政事務組合のごみ処理施設などが事業用資産に、土地開発公社の所有する土地が取得目的に応じて事業用資産や棚卸資産に計上されている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、純行政コスト総額では前年度に対し2億3,000万円の増となった。主な要因としては、長野県後期高齢者医療広域連合療養給付費負担金の増(+4,900万円)をはじめ、湖周行政事務組合負担金の増(+2,700万円)、制度融資信用保証料補給金の増(+1,700万円)等による補助金等の増によるものである。全体では、一般会計等と比較すると、純行政コスト総額で19億5,300万円の増となっており、連結することによって人件費や物件費の業務費用が11億2,900万円の増国民健康保険特別会計の給付費などの補助金等により移転費用が20億5,600万円増加しています。また、水道料金や下水道使用料などにより経常収益が12億300万円の増となっており、収入も増となっていることがわかる。連結では、全体会計と比較すると、純行政コスト総額で49億2,100万円増の129億9,600万円となっている。この要因としては、諏訪広域連合の所管する介護保険特別会計の給付費などにより補助金等が増額となっているほか、長野県後期高齢者医療広域連合による社会保障給付が計上されていることなどにより、移転費用が40億3,400万円の増となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、当町では純行政コスト61億2,100万円に対し、財源が59億8,400万円となっており、本年度差額は△1億3,800万円となることから、純資産は減少していますが、これは純行政コストに減価償却費の9億5,900万円が含まれており、資産の老朽化が進んでいることなどが一因となっていると考えられる。全体では、純資産残高が337億900万円で、前年度(本年度期首)に対し400万円の増となりました。行政コスト計算書にて示されている純行政コスト80億7,400万円に対し、町税や地方交付税国民健康保険税、後期高齢者医療保険料などの税収等や連結した会計の国県支出金などの財源総額80億7,600万円で生じたコストを賄ったことによるものである連結では、純資産残高が355億3,200万円となり、平成30年度末の355億5,700万円からは2,500万円ほど減少しておりますが、これは純行政コストに減価償却費の15億6,600万円が含まれており、資産の老朽化が進んでいることなどが要因となっていると考えられます今後は、一般会計では公共施設等総合管理計画、上下水道事業では経営戦略といった各種計画に沿って適切に施設の維持・改修を行っていく。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支では、収入合計59億9,200万円、支出合計56億6,600万円となり収支差額2億9,600万円が収支余剰となった。投資活動収支では、公共施設等の整備に充当した国県等補助金(2億8,700万円)や貸付金の元金回収(7億1,000万円)、特定目的基金の取崩(3億5,200万円)など、総額13億5,000万円の収入があったものの、支出では公共施設等整備支出(13億6,900万円)、資金の貸付金(5億1,300万円)、基金の積立(2,300万円)等の影響により、総額19億500万円となったことで、投資活動収支額は5億5,600万円の赤字となった。財務活動収支額は、2億1,700万円の黒字となりましたが、「負債」の返済に係る支出が財源を確保するための借入よりも下回ったことで、資金収支による変動においては、将来世代の負担が増加したことを示しています。全体では、令和元年度の資金収支額は5,400万円の赤字となり、期末資金残高は8億8,200万円となりました。連結では、令和元年度の資金収支額は6,400万円の赤字となり、期末資金残高は12億円となりました。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は類似団体平均に比べ58万5千円の増となっている。住民の資産が多いことはプラスと考えることができる一方、資産が多ければ多いほど今後の維持コストもかかってくることになるため、後年度の見通しについて適切に行い持続可能な財政運営に努める。歳入額対資産比率においては、類似団体と比べると高く、過去に道路や公共施設などの社会資本整備を重点的に進めてきた結果だといえる。有形固定資産減価償却率は類似団体との比較では、当町の数値はほぼ同数値と標準的な水準となっている。今後は、公共施設総合管理計画に基づき計画的な改修を行っていくことでこの数値を維持、更には改善していく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を若干下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子とした場合、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均と同程度の14.3%となっている。有利な財源である国庫補助金、交付税措置のある起債等を活用しながら資産を形成してきた結果がこの数値に現れていると思われる。今後も世代間の負担バランスに配慮しながら事業等を進めていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、類似団体と比べ△1.9万円の減の30.8万円となっており、良好な結果が示されている。これは、純行政コストのうち大きな割合をしめる人件費について、『行財政経営プラン』に基づいて計画的に人件費の削減を図ってきた成果であり、引き続き、定員適正化計画等を基に、職員の定員管理に努め、人件費抑制を進めていく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

負債の状況では、当町の数値は類似団体平均を大幅に上回っており、近年実施してきた大型の投資的事業により、地方債の残高が増えてきていることが影響している。また、赤砂崎開発用地等の売却損における損失補償等引当金8億5,200万円の計上も数値を引き上げる大きな要因となっている。地方債残高の抑制に努めるほか、経常的な財源の確保や経常経費の見直しを図る必要があり、行財政経営プランや公共施設等総合管理計画により、計画的な事業展開を進めていくことが大切となる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体に比べ若干下回っている。使用料・手数料等について、定期的な見直しを行い、受益者負担の原則に基づき、適正かつ公平な徴収を目指していく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,