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財政力指数の分析欄平成30年度に諏訪東京理科大学が公立化したことに伴い、普通交付税の基準財政需要額に公立大学に係る算入が始まった。令和元年度需要額には前年度比1.4億円増の17億円が算入され、需要額が段階的に増加していることから、交付税への依存度が高まっている。単年度の財政力指数は平成29:0.66、平成30:0.60、令和1:0.58と段階的に低下しており、3年平均の財政力指数も0.61に減少し、今後も同様の傾向が続く見込み。 | 経常収支比率の分析欄前年度と比べて扶助費や補助費等といった経常経費が増加しており、経常収支比率は0.4ポイント増加し、92.8%となった。全国平均は下回っているものの、長野県平均、類似団体平均を依然として上回っている。今後も、経常的に支出する扶助費や補助費等、公債費の増加が見込まれ、財政の硬直化が懸念されることから、令和元年度には事務事業の棚卸に着手し、全業務の必要性、有効性、効率性を検証し、経常経費の削減に向けた取組を開始した。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費は対前年度比2.5%増、物件費は同0.7%増などにより、人口1人当たりでは595円の微増となった。人口減少が懸念される中で、公共施設の最適化と適正な人員配置による経費の削減が必要となっている。令和2年度に策定した公共施設再編計画に基づく公共施設の最適化による物件費及び維持補修費の削減のほか、組織機構の見直しや職員配置の工夫による人件費の削減に努める。 | ラスパイレス指数の分析欄全国市平均、類似団体平均と比較すると依然として下回っている。今後も引き続き適正な給与体系の運用に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄近年は保育職員を充足させるため、総職員数が増加傾向にあるが、原則として定員を超えない範囲の採用にとどめている。今後は、人口が減少する中で、時代や社会環境の変化に対応できる柔軟な組織機構改革と適正な人員配置を進めていく。 | 実質公債費比率の分析欄平成25年度に借り入れた第三セクター等改革推進債の償還などにより、実質公債費比率は長野県平均、類似団体平均を上回っているが、一般会計及び公営企業の償還額の減少と平成30年度からの標準財政規模の増加により、減少傾向が続いており、令和元年度は前年度比0.6ポイント減の7.3%となっている。今後も一部事務組合も含めて大型建設事業が予定されていることから、補助金等の活用や地方交付税措置のある有利な起債の発行により、実質公債費比率の上昇を抑制する。 | 将来負担比率の分析欄平成25年度に第三セクター等改革推進債を発行したことにより、将来負担比率は一時的に大幅に増加したが、その後は順調に減少。平成30年度からは公立諏訪東京理科大学に係る普通交付税の増加に伴い、標準財政規模が大幅に増加したため、さらに数値が減少し、令和元年度は前年度比2.6ポイント減の60.1%となっている。茅野市行政経営基本計画では、2027年度の目標値を90.0%未満としており、引き続き計画的な事業実施と補助金等の活用による起債発行の抑制に努め、財政の健全性を保つ。 |
人件費の分析欄消防業務を広域連合で行っていること、小中学校・保育園の給食業務、市民館の管理を民間委託していることなどにより、人件費に係る経常収支比率は、類似団体の平均を下回っている。しかし、地区コミュニティセンターや保健福祉サービスセンターなど地域毎に複数ある公共施設の維持のため、人件費が削減できない状況にある。人口減少の中で、社会環境の変化に合った施設、人員の配置に努め、人件費の抑制に努める。 | 物件費の分析欄物件費に係る経常収支比率は全国平均、類似団体平均、長野県平均を下回っているが、指定管理者制度の導入やICT教育の推進などにより、委託料や使用料は増加傾向にある。今後も庁内業務デジタル化のためのシステム導入等により増加が見込まれるが、最小の経費で最大の効果が得られる手段の選択に努めコスト削減につなげる。 | 扶助費の分析欄障害福祉サービス、医療給付等の増加により、扶助費に係る経常収支比率は前年度比0.7ポイント増の10.3%となったが、全国平均、類似団体平均は下回っている。今後高齢化の進行により社会保障費の増加が見込まれるため、市単独の給付事業の見直しや、高齢者の健康増進の取組強化になどより、上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。 | その他の分析欄高齢者人口の増加などにより広域連合で実施する介護保険事業や後期高齢者医療に係る繰出金が増加し、令和元年度のその他に係る経常収支比率は0.5ポイント増加している。下水道事業の公営企業法適用化の影響で全国平均、類似団体平均、長野県平均を下回っているが、今後も繰出金の増加が予想されることから、特に介護保険事業では負担金が給付に応じた適正な負担となるよう、負担割の見直しに努める。 | 補助費等の分析欄平成19年度から下水道事業会計が地方公営企業法の適用を受けたこと、平成30年度から公立諏訪東京理科大学を運営する組合への負担金が計上されたことから、補助費等に占める経常収支比率は、類似団体の平均を大幅に上回っており、令和元年度は25.1%となっている。今後も一部事務組合の起債償還などにより負担の増加が見込まれるため、徹底した経費の削減や事業の見直しに努める。 | 公債費の分析欄平成25年度に第三セクター等改革推進債を発行したことにより地方債残高が上昇したが、その後償還が進み、公債費に係る経常収支比率は全国平均、類似団体平均に近い水準まで減少している。しかし、令和元年度に起債発行により公共施設へ空調設備を設置し地方債残高が増加。今後も大型事業が予定されており、今後10年間は公債費の増加が見込まれる。中長期の財政需要を把握し、事業の平準化や補助金等の活用に努める。 | 公債費以外の分析欄公債費以外の経常収支比率は扶助費や補助費等の増加により1.3ポイント上昇し、類似団体の平均を上回り77.1%となった。今後予定される大型事業に伴い、公債費の増加が見込まれることから、令和元年度に着手した業務の棚卸による見直しの結果を反映し、経常経費の縮減に努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄目的別の住民一人当たりのコストのうち、構成比率の大きい民生費については、平成29年度から公立保育園の大規模改修を実施していること、また各種社会保障関連経費が増加していることから年々増加しており、平成30年度から類似団体平均を上回っている。総務費については、平成30年度から公立諏訪東京理科大学に係る負担金が計上されたことで、類似団体の平均を上回っている。教育費については、ICT教育の推進や小中一貫教育の推進、老朽化した小中学校の改修などにより決算額が増加しており、令和元年度には全小中学校に空調設備を設置したことにより、一人当たりの行政コストも類似団体の平均を上回る結果となった。市として福祉、教育分野は重点的に取り組んでおり、今後も同様の傾向が続くことが見込まれる。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄歳出決算総額は住民一人当たり465,690円となっている。性質別の住民一人当たりのコストのうち、構成比率の大きい補助費等については、下水道事業の法適用化、大学の公立化による負担金の計上により類似団体平均を大幅に上回っている。令和元年度は公立大学事務組合、諏訪中央病院組合、諏訪南行政事務組合(ごみ処理事業特別会計)、諏訪広域連合(消防特別会計)への負担金の増などにより、決算額が前年度比11.3ポイント上昇した。一部事務組合への負担金が増加傾向にあるなかで、団体等に対する補助金については、補助金に関する基本指針に基づき成果検証をしながら適宜見直しをしていく。扶助費については、類似団体の平均を下回っているものの、障害福祉サービス給付や医療給付等社会保障関連経費の増加により上昇傾向が続いている。全事業の棚卸での結果を踏まえ、社会構造の変化に合わせた福祉サービスに転換できるよう検討を進める。人件費については、退職金の増や災害対応に係る時間外手当の増により決算額が前年比2.5%増となり、一人当たりの行政コストも増加している。類似団体平均は下回ったものの、地域ごとに設置した複数の公共施設に人員を配置していることによる経費が圧縮に歯止めをかけている。また、類似団体の平均を大きく上回っている普通建設事業費(うち更新整備)については、老朽化した公共施設の更新のための費用が年々増加している。今後は、令和2年度に策定した公共施設再編計画に基づき計画的に長寿命化、更新等を実施していく。 |
基金全体(増減理由)財政調整基金から300百万円の取崩しをしたほか、蓼科観光施設建設基金、パートナーシップのまちづくり基金で総額374百万円の取崩しをしたことから、取崩額が積立額を上回り、基金全体で292百万円の減となった。(今後の方針)平成26年度からの集中的な財政構造改革の取組により、平成30年度までは基金の取崩しに頼らない収支均衡予算を達成してきた。しかし、社会保障関連経費や一部事務組合への負担金の増加により財政運営が厳しくなり、令和元年度当初予算では財政調整基金の取崩しに頼る予算編成となり、決算においても300百万円を取り崩す結果となった。人口一人当たりの基金残高が県内でも少ない状況にあるなかで、基金の取崩しに恒常的に頼らない持続可能な財政運営のため、既存事業の抜本的な見直しを含めた行財政改革に取り組んでいく。 | 財政調整基金(増減理由)20百万円の利子積立と300百万円の取崩しによる減(今後の方針)平成30年度からスタートした行政経営基本計画で、2027年度財政調整基金と減債基金の合計残高3,000百万円以上を目標としている。 | 減債基金(増減理由)9百万円の利子積立による増(今後の方針)平成30年度からスタートした行政経営基本計画で、2027年度財政調整基金と減債基金の合計残高3,000百万円以上を目標としている。 | その他特定目的基金(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設の整備全般に係る経費蓼科観光建設基金:入湯税を主な原資とし、茅野市蓼科観光施設建設に係る経費学校基金:茅野市立小中学校の建築及び増改築ならびに既存の学校教育施設の経費(増減理由)蓼科観光施設建設基金:入湯税収入の1/2相当の新規積立35百万円と観光地整備に伴う取崩し57百万円による減その他の基金:利子積立による増(今後の方針)公共施設整備基金:第5次総合計画期間中に予定されている大規模な公共施設整備事業の必要額に対し基金残高の不足が生じることから、不足額を計画的に積立て、現在高を維持していくこととする。職員退職手当基金:2022年度から3年間は退職手当必要額が増大し基金充当の必要が見込まれるため、計画的に積み立てていく。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄令和元年度は、公立保育所の改修並びに保育所等への空調設備の設置等の有形固定資産の新規取得が多く行われたことにより、有形固定資産減価償却率は大きく低下した。今後は小中学校や廃棄物施設の建替え等の大規模事業が予定されており、引き続き計画的で継続的な投資に努める。 | 債務償還比率の分析欄令和元年度は、基金残高の減少により充当可能財源が減少したものの、地方債残高の減少も進んでいることから、前年度から横這いとなったが、全国平均、類似団体平均、長野県平均をいずれも上回っている。これは、第三セクター等改革推進債(地方債残高268.5億円のうち39.6億円(14.7%))の影響が大きいものと考えられる。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析令和元年度は、前年度と比較し、標準財政規模の増加により将来負担率は低下し、施設等の改修により有形固定資産減価償却率も低下した。将来負担比率が類似団体平均を上回っているものの、有形固定資産減価償却率は下回っており、比較的積極的に普通建設事業への投資を行っている結果が表れている。なお、平成29年度から平成30年度において、将来負担率の下落幅が大きいが、これは財政調整基金を積み立てたことによる充当可能基金が増加や、公立諏訪東京理科大学に係る基準財政需要額が増となったことなどで標準財政規模等が増加したことによるものである。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率は比較的積極的な普通建設事業への投資の結果、類似団体平均を上回っている。また、実質公債費率は、平成25年度の第三セクター等改革推進債の発行と、指標が3ヶ年平均で算出されることの影響から一時的に上昇していたが、地方債の償還は進んでいるため下降へ転じている。投資的な経費を抑制していけば比率は低下していくものの、必要な投資は進める必要があるため、急激な負担増による悪影響が生じないよう、計画的・効率的な事業実施を行うとともに債務償還を続けていくことが必要である。なお、平成29年度から平成30年度において、両指標の値が前年度比で大きく下降しているが、これらは財政調整基金を積み立てたことによる充当可能基金の増加や公立諏訪東京理科大学に係る基準財政需要額が増となったことなどで標準財政規模等が増加した影響による。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄茅野市は広い市域を持つことから、【道路】、【橋りょう・トンネル】の一人当たりの資産量が多くなる傾向にあり、いずれも全国平均、類似団体平均、長野県平均より多くなっている。一方で、これらの資産に対しては、現況調査や点検結果に基づき積極的な改修や長寿命化を行っているため、有形固定資産減価償却率はいずれの平均よりも低くなっており、同じく資産量が各平均より多い【認定こども園・幼稚園・保育所】についても、有形固定資産減価償却率は各平均値を下回っている。これは、平成22年度に策定した茅野市保育園建設計画に基づき行った老朽化の進んだ1園の建替え、2園の民設民営による建替え、平成29年度から実施している公立保育園5園の大規模改修の結果が表れているものと考えられる。なお、【学校施設】は有形固定資産減価償却率が平均以下となったが、これは集約化による小中学校の建替えに着手したことによるもので来年度以後も低下が見込まれる。また、【公民館】公民館は償却率が80%近くまで達しているため、近隣施設の統廃合も踏まえた施設の方向性を早急に検討する必要がある。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄【図書館】、【体育館・プール】、【一般廃棄物処理施設】、【保健センター・保健所】、【消防施設】で有形固定資産減価償却率が各平均を上回っているが、この中で具体的な施設整備計画に着手しているのは一般廃棄物施設のみであるため、その他の施設について公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づいた計画的な施設更新を検討していく必要がある。また、【福祉施設】及び【庁舎】の一人当たりの施設量が類似団体内平均値を大きく上回っているが、これらは本市の特徴として、福祉施設については市内6か所に福祉温泉施設を有していること、庁舎については市内10地区にコミュニティーセンターを設置していることが要因と考えられるが、これらは直ちに縮減できるものではないため、住民ニーズを踏まえながらの中長期的な施設のあり方を検討していく必要がある。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、市内2保育園の大規模改修や教育施設(保育園、小・中学校、学童クラブ)への空調設備設置等、今後を見据えた施設維持や教育環境の改善に対し積極的な投資を行い、この資産取得にともなう地方債発行により負債総額は対前年比で875百万円の増加となった。一方で、資産は、建物及び工作物における減価償却が進んだことによる有形固定資産総額の減少に加え、財政調整基金3億円の取り崩しを行ったことにより対前年比で557百万円の減少となった。市内の公共施設は、老朽化が進み、引き続き大規模改修や更新が必要となることから、今後も負債総額が一時的に増加することが予想されるが、公共施設等総合管理計画に基づいた計画的な長寿命化や集約化、複合化に取り組んでいく。全体及び連結においては、資産形成上大きな増減要因は無く、現有資産の減価償却が進んだこと、債務の償還が進んだとこによって、資産、負債いずれも対前年比で減少する結果となった。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等、全体、連結ともに、民間における賃金の引き上げを図る動きを反映し給与等が引き上げられたことによる人件費の増加により経常費用が増加したことで、純行政コストは増加となっている。特に、連結においては、多くの職員や医師等も抱える諏訪中央病院組合の影響により、大幅な増加となっている。一般会計等においては、上記の人件費の増加に加え、学生数の増加に伴う諏訪広域公立大学事務組合に関する負担金(補助金等)の増加等のように、茅野市が関係する一部事務組合や広域連合への負担金支出が増加した影響も大きく、経常費用は対前年比で1,131百万円の増加となった。一方で、経常収益や市が所有する資産の売却が進んだこと等で収益や利益が増加したことにより、純行政コストは1,069百万円の増加となった。純経常行政コストの中で大きな割合を占める物件費等の中には施設等の減価償却費や維持補修費が含まれているため、施設の集約化・複合化を踏まえ、公共施設等の適正管理を図り、経費の縮減に務める。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等において、令和元年度は市内2保育園の大規模改修や教育施設(保育園、小・中学校、学童クラブ)への空調設備設置など、積極的な投資を行ったが、その主な財源は市債により賄われたこと、建物及び工作物の減価償却が進んだこと、財政調整基金3億円の取り崩しを行ったことにより、純資産の動きは小幅なものとなった。令和元年度の活動は、影響が将来に渡るものが大きく、純資産への影響は少ないものとなったが、引き続き施設の維持管理や将来負担とのバランスを考慮しながら、計画的な財政運営を行っていく。全体及び連結においては、資産や負債の形成に大きな増減要因が無かったため、いずれも一般会計等と同様に小幅な動きとなった。なお、平成29年度の全体及び連結の大幅な変動は、総務省による計上方法の見直しにより、水道会計における長期前受金(△11,397百万円)等を計上したことによる。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、令和元年度は市内2保育園の大規模改修や教育施設(保育園、小・中学校、学童クラブ)への空調設備設置など、積極的な投資を行った結果、投資活動収支は対前年比で349百万円の増加となった。また、これらの投資活動の主な財源は市債により賄われたことで地方債の発行が増加し、地方債の償還額を上回ることとなった。市内の公共施設は老朽化が進んでいることから、今後も引き続き大規模改修や更新が必要となり、地方債の発行が増加する年が発生することが予想されるが、計画的な市債の償還に努めていく。全体においては、公営企業が黒字経営を続けていることや、投資的な活動が前年と比べ抑えられたことから、一般会計等では赤字となっていた基礎的財政収支は黒字へと転換しており、財務活動収支においても、地方債償の還額が発行収入を上回り、地方債の償還が進んでいる結果となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率ともに類似団体平均を上回っているが、これは各地区ごとにコミュニティセンターを設置するなど公共施設が多いことに加え、市の面積が広いことにより道路等のインフラ資産も多いことによると考えられる。これらの資産は、今後維持補修費や更新費の増加が見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づいた長寿命化や集約化・複合化に努める。なお、歳入額対資産比率が平成30年度から大幅に減少していあるが、これは建物や工作物の減価償却が進んだことに加え、市内に所在していた諏訪東京理科大学が公立化されたことに伴い発足した一部事務組合への負担金(補助金等)の拠出を茅野市が一括して行っていることにより、公立大学分の地方交付税が増加し、歳入総額が増加していることによる影響が大きいものとなっている。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率、将来世代負担比率ともに類似団体平均値と同程度となっている。令和元年度は教育施設等への投資活動を積極的に行い、その財源として地方債の発行を行った結果、将来世代負担比率は若干の増となっている茅野市では、多くの公共施設で建替え時期を迎えており、今後も地方債の発行を行いながらの改修や更新が必要になることから、さらなる比率の上昇が予想される。そのため、公共施設等総合管理計画に基づいた長寿命化や集約化・複合化に努めることで、将来への負担を抑え、計画的な財政運営に努めていく。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たりの行政コストは前年度比で2.2ポイントの増加となり、類似団体平均を上回っている。これは、諏訪広域公立大学事務組合に関する負担金(補助金等)が大学の学生数の増加にともない増加している影響が大き、この影響を除くと類似団体平均並みとなる。行政コストは今後も高齢化の進展などにより、補助金等や社会保障給付の増加が続くと見込まれるほか、人件費も増加の傾向が続いていることから、現在の水準を維持していけるよう努める。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況令和元年度は教育施設等への投資活動を積極的に行った結果、基礎的財政収支は赤字となり、その財源として地方債の発行が多く行われた結果、地方債残高が増加し、住民一人当たり負債額は上昇することとなった。全国的に国の補助制度を活用した学校施設等への空調設備設置などが積極的に行われた結果、類似団体平均も同様の動きを見せているが、茅野市では、公共施設の建替え等への財源として、今後も地方債残高が増加することが予想されるため、施設の改修や更新、地方債の発行について、計画的に実施していく。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は、平成30年度の施設使用料改定により上昇してからは同水準を維持している。施設は老朽化等により維持補修費の増加が見込まれるため、長寿命化や集約化・複合化を踏まえた経常費用の削減や、適正な受益者負担の設定に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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