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経常収支比率営業収支比率流動比率累積欠損金比率利用者1回当たり他会計負担額利用者1回当たり運行経費他会計負担比率企業債残高対料金収入比率有形固定資産減価償却率 |
経営の健全性について本市では、これまで経営環境の変化や市施策の影響等を踏まえ、経営改善に取り組んできており、平成19年度から営業所の管理委託を開始するなど経営の効率化に努めている。平成26年度からは計画期間5年間の川崎市バス事業経営プログラムに基づき、安全を第一の使命にお客様に満足いただける利用しやすいサービスを提供するとともに、経営健全化に取り組んでおり、平成29年度決算においては黒字を確保している。事業の状況①経常収支比率は、概ね100%程度で推移していることから、経営の健全性は確保されているものと考えている。②営業収支比率は100%を下回っているが、これは公営バスとして公共施設等への接続や民間事業者では対応の難しい地域の交通手段を確保するための路線を運行していることによるものである。また、③流動比率は100%を下回っているが、これは平成26年度の会計基準の見直しにより、流動負債に償還期限まで1年以内の企業債が含まれることとなったことによるものである。④累積欠損金比率については平成26年度から累積欠損金を計上することとなったが、このことについても会計基準の見直しにより、退職給付引当金を一括計上したことによるものである。平成29年度が黒字決算となったため、前年度と比較して減少している。独立採算の状況公営バスとして公共施設等への接続や民間事業者では対応の難しい地域の交通手段を確保するための路線を運行していることから、一般会計からの適正な公共負担を受けている。このため⑦他会計負担比率は公営企業平均値を上回っている。資産及び負債の状況固定資産の取得を含む建設改良は後年度負担を踏まえて対応を図り、抑制したことなどにより企業債残高が減少し、⑧企業債残高対料金収入比率は公営企業平均値を下回っている。また、保有資産の減価償却の進行により、⑨有形固定資産減価償却率は公営企業平均値を上回る水準で推移している。これらのことから、保有資産の計画的な更新等が課題と認識している。 |
走行キロ当たりの収入走行キロ当たりの運送原価走行キロ当たりの人件費 |
経営の効率性について経営の効率性に関する指標は、比較の対象となる民間事業者の規模、営業地域、経営手法等(管理委託による運行など)が一様でなく、単純比較はできないものの、①走行キロ当たりの収入は民間事業者平均値よりも低くなっているが、これは前述の公共施設等への接続や民間事業者では対応の難しい地域の交通手段を確保するための路線を運行していることが一因と考えられ、また、②走行キロ当たりの運送原価と③走行キロ当たりの人件費は民間事業者平均値よりも高くなっている。本市の推移をみると、①走行キロ当たりの収入は平成26年度以降増加しており、②走行キロ当たりの運送原価は平成26年度から減少傾向にあったが平成28年度以降増加に転じた。この結果、両者の差は平成27年度に62.9円であったものが、29年度では72.84円となり増加傾向にある。これは、路線やダイヤの見直しにより増収が図られたものの、燃料費や営業所の管理委託料の増により、営業費用が増加していることなどによるものである。③走行キロ当たりの人件費については平成28年度は退職給付費の増等により増加したが、平成29年度は時間外勤務手当の減により減少した。バス1台の乗車定員に対する平均輸送人員の割合である④乗車効率は、乗車人員が公営企業平均値を上回っていることや、平成26年度から増加傾向にあることから、利用者ニーズに即した運行を提供できているものと考える。 |
全体総括本市では、採算性の確保が難しい路線の運行を行うなど公営バスとして役割を果たしながら、平成26年度に策定した川崎市バス事業経営プログラム(平成26年度~平成30年度)に基づき、安全な輸送サービスの確保や経営改善に取り組んでいる。この結果、営業収支比率は安定的に推移し、黒字化により累積欠損金も減少している。今後、営業所の建替やバス車両の更新などが見込まれる中で、軽油価格の動向や高齢化を含めた人口動態、まちづくりの状況などの環境の変化に注視しながら、持続可能な経営基盤を確立することが必要である。 |
出典:
経営比較分析表
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