埼玉県日高市：公共下水道の経営状況（2022年度）

経常収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	111.28	107.02	102.59	107.65	121.76	107.04	111.45	106.17	103.14	104.05	103.9	108.35	115.86
類似団体内平均値（％）	109.81	105.61	102.8	104.97	109.31	110.59	106.62	106.66	107.95	106.32	106.67	106.9	106.75

累積欠損金比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	31.69	20.83	12.77	1.76	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	23.32	18.43	1.89	2.46	3.73	0.0	0.43	0.72	1.03	1.35	3.68	5.3	6.49

流動比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	2011.32	3736.7	3147.66	1156.36	134.28	126.05	139.65	116.78	112.22	98.9	85.46	42.99	67.15
類似団体内平均値（％）	391.64	272.41	310.45	367.63	96.91	95.78	76.95	77.18	80.5	71.54	67.86	72.92	81.19

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	1447.53	1458.25	1148.91	1059.34	1030.37	993.49	982.84	945.25	914.89	870.47	861.93	803.4	817.28
類似団体内平均値（％）	839.99	1006.98	1118.68	1032.6	1224.68	1239.37	1317.78	1233.14	617.84	686.59	713.68	728.88	714.43

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	104.55	104.95	82.02	110.3	109.43	105.71	100.0	102.47	103.77	103.33	103.4	112.1	98.11
類似団体内平均値（％）	97.96	99.12	86.44	96.91	94.23	100.16	104.59	103.19	93.77	90.85	91.14	90.61	90.52

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	146.66	146.38	228.82	175.07	175.14	180.51	190.89	187.09	186.21	187.4	186.09	170.54	161.25
類似団体内平均値（円）	149.77	154.28	168.51	138.64	143.33	164.17	146.28	147.33	140.45	142.94	136.86	138.34	138.57

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	47.42	58.1	63.52	57.26	58.94	60.33	57.95	63.17	50.55	56.61	56.13	56.0	54.98
類似団体内平均値（％）	113.32	124.11	125.72	162.45	217.23	290.04	359.9	389.62	60.75	62.69	64.44	63.6	63.06

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	96.89	97.11	96.77	97.05	97.27	97.47	97.75	98.11	98.39	98.58	98.64	98.56	99.84
類似団体内平均値（％）	91.43	91.58	91.03	92.44	93.04	92.31	93.68	94.0	94.52	93.82	94.17	94.25	94.43

経営の健全性・効率性について

※令和４年度決算より、コミュニティ・プラント事業を公共下水道事業に編入しました。①有収水量の減少に伴い下水道使用料が減少していますが、一般会計補助金等が増加していること、事業を編入したこと（上記※印）を含め処理場費等の費用の削減が図れたことなどから、指標値が上昇しています。②平成26年度から累積欠損金は発生していません。今後も経営の安定化に努めます。③令和元年度から指標値が100％を下回っています。今後、中長期的な施設の更新や企業債の償還を念頭に、内部留保資金の確保、維持管理費の縮減等、経営改善に努めます。④下水道使用料の減少及び企業債残高の増加により、比率が微増しています。今後予定される更新工事等についてストックマネジメント計画や経営戦略をもとに投資の平準化に努め、経営の安定化を図ります。⑤令和４年度は、指標値が100％を下回っており、汚水処理費に係る費用は下水道使用料で賄えていません。電気料金の高騰により動力費が増加したため、汚水処理費が増加したことが要因の一つとなりました。また、一般会計が負担すべき分流式下水道に要する経費が減少したことに伴い、汚水処理費が増加したこと、下水道使用料が減少したことなどにより、結果として経費回収率が減少しました。⑥事業を編入したこと（上記※印）により、汚水処理費の増加幅を有収水量の増加幅が上回り、指標値が減少しました。しかし、単独処理場で処理しているため、相対的に処理原価が高い傾向にあります。更なる維持管理費の縮減等に努め、事業の効率化を図ります。⑦指標値は平均値よりやや下回っていますが、今後、農業集落排水事業の編入、土地区画整理事業施行地区の接続等により、処理水量の増加が見込まれ、指標値が上昇する見込みです。⑧水洗化率は99.84%で、前年度と比較して1.28%増加しました。この要因としては、水洗化率が100％であった事業を編入したこと（上記※印）により、割合が引き上げられたためと考えられます。指標値は平均値と比較すると高い水準にありますが、引き続き未接続家屋に対し普及促進していきます。

有形固定資産減価償却率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	25.7	26.93	26.86	27.76	41.42	1.81	44.2	45.18	46.27	47.72	52.22	48.62	50.1
類似団体内平均値（％）	15.9	15.97	15.49	14.42	23.01	2.32	19.92	20.56	22.74	21.22	23.25	25.2	27.42

管渠老朽化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	1.52	0.44	0.42	0.18	0.83	1.51	2.02	2.67

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.74	0.0	0.0	1.01	0.49	0.66	0.43	0.73	0.41	0.09
類似団体内平均値（％）	0.0	0.68	0.01	0.07	0.02	0.0	0.12	0.16	0.16	0.11	0.08	0.25	0.14

老朽化の状況について

①昭和63年の供用開始から30年以上経過し、終末処理場の機械・設備等は法定耐用年数を超えてきています。ストックマネジメント計画により施設の更新及び延命化を適切に行い、投資の平準化を図ります。②法定耐用年数を超えた管渠はありませんが、今後予定されている管渠の更新を見据え、点検等を計画的に行います。③令和３年度の布設延長1.0㎞に比べ、令和４年度は改良・更新延長が0.19㎞と減少していることにより、指標値が減少しています。今後も管渠の改築・更新については、費用対効果を検証し、効率的な工法により実施していく予定です。

全体総括

令和４年度末における公共下水道事業の経営状況は、コミュニティ・プラント事業の編入により維持管理費の削減ができたこともあり、経常収支が黒字であること、累積欠損金がないこと、水洗化率が高い水準であることから比較的経営は安定していることが伺えます。しかし、流動比率が100％を下回っていることから、いかに流動資産を増やしていくかを考える必要があります。今後、終末処理場等の老朽化する施設の更新を行うための投資が必要となる一方、少子高齢化や人口減少により下水道使用料の減収が予想されます。今後の経営は更に厳しくなるため、維持管理費の節減はもちろん、ストックマネジメント計画に基づく投資の平準化や経営分析を行い、持続可能な事業経営に努めます。