事業・施設概要
| 都道府県 | 岩手県 | 経営主体 | 八幡平市 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 下水道事業 | 業種名 | 農業集落排水 |
| 会計適用区分 | 法適用 | 類似団体区分 | F1 |
| 行政区域内人口 | 22,949人 | 現在処理区域内人口 | 7,287人 |
| 現在水洗便所設置済人口 | 5,327人 | 現在処理区域面積 | 417ha |
| 晴天時現在処理能力 | 3,989m³/日 | 下水管布設延長 | 141km |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の健全性・効率性について
本事業は概成しており、平成29年度から処理場の機能強化対策事業(長寿命化事業)を実施している。本事業は、処理区域を市内全域としており、他事業と比較して多くの処理場及びマンホールポンプを抱えている。令和6年度は、一般会計繰入金の減少、職員給与費及び機能強化対策事業(長寿命化事業)に伴う減価償却費の増加に伴い、①経常収支比率及び⑤経費回収率が減少し、⑥汚水処理原価が増加した。①経常収支比率100%以上、⑤経費回収率100%未満の状態が続いており、使用料収入のみでは費用を賄えず、一般会計繰入金に依存した経営状況となっている。令和3年度まで段階的な使用料改定を行ったこともあり、類似団体平均値との比較では、⑤経費回収率は上回り、⑥汚水処理原価は下回っている。しかし、⑦施設利用率及び⑧水洗化率は下回っている。市内全域において人口減少が進んでいることも鑑みると、従来進めてきた未接続世帯へのPR(加入促進)だけでは、効率的な運営に限界がある。そのため、令和2年度に施設再編計画を策定し、令和6年度から寺田地区処理場と平舘・寺田南地区処理場の統廃合に向けた両処理場間の管路接続工事を実施している。令和8年度の当該工事完了後には寺田地区処理場を廃止し、平舘・寺田南地区処理場に処理区を統合する予定である。安定した事業経営の実現に向けて、施設の状況や人口の推移を勘案しながら、今後も引き続き経費の更なる抑制に努める。
老朽化の状況について
令和2年度の地方公営企業法適用から5年目であるため、①有形固定資産減価償却率は少ない率として表示されているが、実際には機械及び装置の中には法定耐用年数が到来した資産もあり、修繕費が増加傾向にある。本事業は最も早く整備された処理区の供用開始から31年が経過した。管渠の更新はまだ必要な段階ではなく、③管渠改善率は0%のままであるが、今から更新方法を検討していく必要がある。一方で、処理場の機械及び装置の交換は、機能強化対策事業(長寿命化事業)により実施しているものの、全処理場の長寿命化には相当の時間を要する。今後においても、更新事業及び統廃合事業により資金量(1の③流動比率)の減少が見込まれることから、資金量及び施設の状況を勘案しながら、更新費用抑制や平準化に努める。
全体総括
借入額の減少に伴い企業債残高(④企業債残高対事業規模比率)は減少しているが、類似団体平均値より大幅に多い。また、資金量を維持(1の③流動比率200%以上)しているが、今後においても施設更新工事を実施する予定であることから、「資金量の減少」が懸念される。また、技術職員の平均年齢が50歳近い現状から、今後施設更新工事を実施していく中で「技術職員の確保(技術の継承)」が課題となる。そして、近年における物価高騰が維持管理費等の増加に繋がり、経営状況に影響を及ぼしている。本事業は市内全域で集合処理を実施していることから、市内全域での使用者の減少や維持管理費用の増加等に伴い、他の事業と比較すると最も厳しい経営状況となることが予想される。このため、安定経営と事業推進のバランスを図るよう、令和5年度に策定した経営戦略(改訂版)の財政シミュレーションを検証しながら、管理手法等の見直し、適正な使用料及び一般会計繰入金のあり方、⑦施設利用率向上のための加入促進策等を検討する。
経営状況
収支構造
総額5.2億円
総額5.0億円