青森県八戸市：自動車運送事業の経営状況（2022年度）

経常収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	101.6	108.9	104.9	107.9	108.1	104.7	103.1	99.2	92.7	85.9	82.1	91.2
類似団体内平均値（％）	99.3	101.1	103.0	102.7	104.0	103.5	103.3	102.4	98.5	83.7	89.7	96.8

営業収支比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	81.4	85.9	84.7	80.3	79.9	80.9	74.5	70.5	66.2	57.2	54.2	55.4
類似団体内平均値（％）	87.3	91.5	94.0	93.6	95.5	94.2	94.0	93.2	89.9	71.4	76.9	83.4

流動比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	14.5	32.3	126.6	165.0	216.3	170.3	259.7	319.6	269.6	179.9	131.4	131.6
類似団体内平均値（％）	162.0	181.9	195.9	96.0	97.3	100.0	156.7	155.3	154.2	126.8	108.4	107.1

累積欠損金比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	19.4	8.4	2.2	3.7	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	21.2	54.5	71.0
類似団体内平均値（％）	85.6	81.7	78.0	104.1	91.7	86.1	62.9	34.8	35.1	58.4	66.5	64.7

利用者１回当たり他会計負担額

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	59.4	56.0	51.4	58.1	60.2	43.6	49.7	53.3	52.0	70.7	78.5	72.9
類似団体内平均値（円）	21.7	18.7	16.8	15.0	13.4	14.6	14.5	14.8	14.3	23.5	24.0	20.7

利用者１回当たり運行経費

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	231.4	203.0	190.2	208.6	209.2	203.3	218.6	228.4	247.4	316.5	335.0	331.4
類似団体内平均値（円）	200.2	189.3	182.6	181.8	178.0	180.8	180.9	183.8	191.5	245.6	233.0	215.7

他会計負担比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	25.7	27.6	27.0	27.9	28.8	21.4	22.7	23.3	21.0	22.4	23.4	22.0
類似団体内平均値（％）	10.8	9.9	9.2	8.3	7.6	8.1	8.0	8.0	7.5	9.6	10.3	9.6

企業債残高対料金収入比率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	17.4	13.5	24.2	27.3	29.8	31.9	25.4	20.1	26.5	47.8	43.1	32.1
類似団体内平均値（％）	55.2	46.1	38.2	31.5	26.9	22.5	21.9	23.3	29.5	53.2	56.9	54.6

有形固定資産減価償却率

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（％）	80.4	81.6	77.6	78.0	70.8	64.6	70.0	61.6	61.3	62.0	61.7	70.2
類似団体内平均値（％）	66.8	68.5	69.9	79.2	78.9	78.4	77.8	77.4	74.9	74.5	75.4	76.0

経営の健全性について

新型コロナウイルス感染拡大及び少子化などの影響により運賃収入が減少する中、八戸圏域地域連携ＩＣカード「ハチカ」を導入し感染防止対策を取りながら安全安心な運行に努めたところである。①経常収支比率と②営業収支比率は、平均値を下回るが他会計補助金の収入や事業費の減により前年度と比較し改善している。運賃収入を維持していく必要があるため、「ハチカ」の利便性等を周知するなど利用者の確保に努める。③流動比率は、令和４年度も100％を超えているが、運賃収入は減少傾向が続いており平均値との差が縮小してきていることから、資金不足に陥ることのないよう、一層の経営改善に取り組むとともに、市からの補助金を確保できるよう努める。④累積欠損金比率は、令和２年度以降の計上となっており、厳しい経営状況が続いていることから一層の経営改善を図り運賃収入増加に努める。⑤利用者１回当たり他会計負担額及び⑥利用者１回当たり運行経費は、平均値を上回るものの前年度より数値は改善しており、「ハチカ」の利用データ活用などによる利用者の確保や経費削減に努めていく。⑦他会計負担比率は、前年度より改善しているものの平均値を上回っていることから、運賃収入などの増加に努め比率の減少を目指す。⑧企業債残高対料金収入比率は、企業債残高の減少により数値が減少し平均値を下回っているが、必要な更新を行うために運賃収入の増加に努める。令和４年度はICカードシステムに係る減価償却の開始により⑨有形固定資産減価償却率の数値は上昇した。公営企業平均値を下回っているが厳しい経営環境の中で効率的な更新等を実施していく必要がある。

走行キロ当たりの収入

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	411.0	415.52	407.26	405.08	417.97	387.34	408.95	411.77	401.88	404.94	411.45	464.98
類似団体内平均値（円）	597.02	594.92	603.5	608.31	616.23	627.09	643.09	649.21	649.76	532.88	583.45	643.7

走行キロ当たりの運送原価

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	404.61	381.64	388.09	375.41	386.6	370.0	396.72	415.25	433.31	471.58	501.23	509.86
類似団体内平均値（円）	687.83	663.45	653.15	658.26	649.41	668.37	686.45	695.58	721.62	735.87	752.7	766.72

走行キロ当たりの人件費

年度	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022
当該団体値（円）	246.25	234.79	230.55	230.35	239.96	240.61	256.94	268.07	270.57	300.98	310.37	309.51
類似団体内平均値（円）	391.58	364.91	355.62	357.28	357.61	373.67	376.76	381.74	392.5	405.96	406.68	410.77

経営の効率性について

①走行キロ当たりの収入は、令和４年度に市からの燃料費等の補助があったため事業収益が増となった。令和４年度は年間営業走行キロが減であったが、減価償却費の増や部材価格高騰、燃料高騰に伴う物件費の増により、②走行キロ当たりの運送原価は前年度と比較して上昇しているため、中古バスでの車両更新とするなど減価償却費や維持管理費等の費用縮減を図る。令和４年度は前年度より仕業数が減となった影響から③走行キロ当たりの人件費は平均値を上回っているものの前年度より改善しているが、今後、慢性的な乗務員不足に対応するため会計年度任用職員運転士等の待遇改善を図っていく必要がある。④乗車効率は、公営企業平均値を下回る概ね10％程度で推移しており、公営交通として利用者の利便性の維持に努め利用しやすいダイヤ編成を行う必要がある。

全体総括

市営バスは、昭和７年の創業以来、公共交通としての役割を果たしてきているが、バス利用者が年々減少している。運賃収入のみでは人件費や燃料費などの物件費を賄うことが難しく市からの補助金により事業を継続している状況にある。新型コロナウイルス感染拡大の影響による年間輸送人員の減が続き令和４年度も輸送人数は回復しておらず、非常に厳しい環境が続いている。今後も令和元年６月に策定した八戸市自動車事業経営戦略に基づき、より利用しやすいバスダイヤを編成するなどサービス向上を図ることでバス利用者及び運賃収入の減少傾向に歯止めをかけるとともに、バス車両の更新を中古バスの購入とするなど支出の削減に取り組み、将来にわたって市営バスの運行サービスを安定して提供できるよう努めていく。