波佐見町
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2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
指数算定の分子となる基準財政収入額については、固定資産税やたばこ税が減少しているものの、地方消費税交付金や給与・営業所得の増加幅が大きいため、前年度から7,697千円増となっている。分母となる基準財政需要額については、地域経済・雇用対策費の皆減(-11,526千円)があったものの、障害児保育の充実や障害者自立支援給付費に係る単位費用の増により社会福祉費が17,683千円の増となったことに加え、その他教育費や農業行政費の増により、全体では6,904千円の増となった。上記の結果、単年度の指数が0.002の増となり、3カ年平均で求める今年度の指数は昨年度より0.01増加している。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
類似団体平均よりは弾力性がある(1.8%)が、前年度に比べ1.3%悪化した。これは、分母となる歳入の経常的一般財源(臨時財政対策債含む)が地方消費税交付金の増があったものの、固定資産税における評価替の影響が大きく前年度から25百万円の減となり、分子となる歳出では経常的な人件費や公債費が減となった一方で、特定財源を除いた扶助費・後期高齢や介護保険特別会計繰出金への経常的一般財源の充当額が増えたことで、前年度より28百万円の増となったことなど、歳入の減に加えて分子となる経常的経費が増えたことが比率悪化の要因である。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
今年度についても、類似団体の中で最も低い結果となり、全国や長崎県平均に比べ大きく節減できている。人件費においては、類似団体平均の87,631円に対し、45,378円であり、約48%低い。これは職員の退職に伴う入れ替え効果が続いていること、類似団体と比較して人口に対する職員数が少ないためである。一方、物件費の50,858円も類似団体平均の85,718円に比べて約41%低い。これは、中期計画策定時の審査と予算要求時における必要最小限額の計上、臨時的なものを除き、原則として前年度予算額を上限とした査定、さらには、執行段階での経費節減の徹底によるものである。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度に比べ0.2ポイント悪化したものの、類似団体平均と同水準の96.6ポイントとなっている。本町の場合は、人口千人あたりの職員数や人口1人当たりの人件費は、類似団体の中で最も低くなっているものの、比較となる国家公務員や類似団体の職員の年齢構成や職員数、更には異動による対象者の変動もあるため、一概に論じにくい面があるが、職員の年齢構成が部分的に偏っているため、ラスパイレス指数自体は高い傾向にあると分析している。今後についても、各年における人件費の平準化を図るうえでも、年齢構成に配慮した採用と配置を実施することが必要である。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成17年度に策定した行政改革実施計画(集中改革プラン)により、公営企業会計を含めた総職員数を115人から平成30年度には102人(-11.3%)に削減し、全国市町村の取り組み目標値である-8.5%より高い基準で職員数の削減を実施したことにより、人口千人当たりの職員数は長崎県平均で1人、類似団体平均よりも4人以上少ない値となっており、前年度に続いて類似団体の中でも最も少ない結果となった。今後においては、行政事務の複雑多様化や行政需要が拡大傾向、新たな施策に対応するため職員数の増加は避けられないが、今後においても適正な定員管理を継続し、行政事務の効率化及び職員の能力向上を図るとともに、再任用制度の運用などによって住民サービスの維持や向上を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均に比べ1.4%高い結果となったが、前年度に比べると0.7%改善した。本町においては、過去の大型事業に関する地方債償還額が依然として大きいため、類似団体よりも比率が高止まりしているが、過去の建設事業債の償還が徐々に終了し、一部事務組合(東彼地区保健福祉組合)が起こした地方債の償還終了による準元利償還金の減少によって改善傾向にある。しかし、公共下水道事業の公債費に対する一般会計からの繰出金増、工業用水道事業の元金償還開始、一部事務組合の清掃工場建替に伴う地方債の元金償還が数年後から始まり、当組合への公債費負担額が増加するため、今後の改善は見込めない状況である。このため、自主財源の確保に努めつつ、建設事業発行については交付税措置のあるものを主とし、起債借入額は当年度の元金償還額以下を基本とした財政運営を徹底していく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率については、前年度に比べ0.3%改善し9.9%となった。将来負担額については、工業用水道事業の元金償還開始や東彼地区保健福祉組合のごみ処理施設建設に伴う多額の地方債発行によって増加したものの、元利償還額を上回らない地方債発行の抑制により、将来負担額合計では270百万円の増となった。一方、上記の増加要因を含んだ将来負担額から差し引かれる充当可能特定財源等については、順調に基金積立を行っていることで充当可能基金が340百万円増となっていることから、将来負担額の増を基金の増が上回ったことで将来負担比率は昨年度に比べ改善する形となった。今後においては、数年後に庁舎や公営住宅建て替え等の大規模建設事業の実施計画があるため、後年度の財政状況を考慮した建設時期の判断や過去の借入に対する繰上償還により、将来の財政健全化を図っていく必要がある。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
経常収支比率に占める人件費の割合は17.7%となり、類似団体に比べ5.1%低く、前年度に比べ0.1%低くなっている。これは、給与改定により一般職の給与や手当が増となったものの、育休による減や共済組合負担金の減が大きかったことが主な要因である。また、本町の人口1人当たりの人件費決算額は45,378円であり、類似団体平均87,631円と比べ約48.2%削減できている。事業費支弁費人件費等の人件費に準ずる費用を含めた人口1人当たりの決算額も55,824円で、類似団体平均の110,093円と比べても大きく節減できているため、今後においては、職員数の適正な定員管理等に努め、人件費の抑制を続けていく必要がある。
物件費
物件費の分析欄
物件費の経常収支比率は、前年度より0.1%悪化している。しかしながら、平成18年度から予算要求段階での経常的経費を毎年数%削減としている効果もあり、類似団体平均に比べ5.4%良い結果となっている。平成30年度においては、7月豪雨による消防団員出動手当の増やふるさとづくり応援寄附金の増に伴う関係経費の増、消防全分団へのデジタル無線の配備や学力向上対策事業により前年度に比べ104百万円増となり、754百万円となった。なお、人口1人当たりの決算額は、物件費全体で50,858円であり、類似団体平均85,718円と比較すると約41%抑制できている。
扶助費
扶助費の分析欄
本町の財政構造の大きな特徴として、扶助費の構成割合が突出している。扶助費については、全国的に増加傾向にあるが、人口1人当たりの決算額は100,726円(前年度99,719円)で、類似団体平均の61,300円を大幅に上回り、歳出全体に占める割合も高い。これは、認定こども園や保育所への給付費の増、障害者自立支援や介護給付などの障害者総合支援経費が増加し続けていることが主な要因である。また、福祉医療費や要・準要保護就学援助費なども増加傾向にあるが、肥大化を招くことがないよう適正に運用する必要がある。
その他
その他の分析欄
繰出金の経常収支比率は、17.3%で、前年度に比べ0.8%悪化した。これは、地域密着型介護サービス給付費などの増に伴う介護保険事業への繰出金の増や、療養給付費の増に伴う後期高齢者医療への繰出金の増により特別会計への繰出金が前年度より23百万円増加したためである。維持補修費の経常収支比率は0.8%で、前年度より0.1%悪化した。道路や町営住宅の老朽化に伴う維持補修が必要となっており、公共施設の老朽化が進む中、今後も優先順位を決めて計画的に実施していく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等の経常収支比率は、前年度から0.3%悪化し13.6%となったものの、類似団体に比べ0.7%低くなっている。平成30年度は、東彼地区福祉組合負担金や保育対策支援事業費の増により昨年より6百万円増加したことが比率悪化の要因である。また、人口1人当たりの決算額は73,222円で、昨年度より6,417円増加しており、過去の集中改革プラン等による補助金30%の一律削減等を行った効果が人口減少によって薄れてきているため、今後においては、奨励目的で当初目的が薄れたものや効果が少ないものは順次廃止するなど削減に努めていく必要がある。
公債費
公債費の分析欄
過去に総合文化会館建設等の大型事業を短期間に実施し、その借入が多額であるため、類似団体平均よりも高位で推移していたが、平成11年度に長期財政計画、平成12年度に公債費負担適正化計画を策定し、投資的経費の削減によって地方債の発行を抑制したことで、ピーク時(平成10年度末)に81.7億円あった地方債残高を平成30年度末には約27.8%減の59.0億円まで圧縮し、臨時財政対策債を除く建設事業債等は33.7億円まで削減した。今年度の公債費も、前年度から14百万円減となるなど、順調に償還額が減少しているが、依然として類似団体平均より比率が高いことから、今後も起債発行抑制に努めながら計画的な事業実施を進めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
ここ数年66%前後で推移し順調に改善していたが、前年度69.2%で今年度が70.9%となり、年々悪化傾向にある。本町においては、人件費や物件費が類似団体の中で最も好順位で推移しているが、介護保険事業や下水道事業の公債費繰出などの繰出金の増加傾、認定こども園や保育所への給付費、障害者総合支援事業拡充による扶助費の伸びが著しいことから、今後は増加傾向で推移するものと考えられる。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
本町の歳出決算総額は69億45百万円で、目的別構成比の主なものとして民生費31.4%(21億82百万円)、総務費23.5%(16億32百万円)、教育費9.7%(6億74百万円)があげられる。民生費については、類似団体と同様年々増加傾向にあり、中でも平成25年度に「障害者自立支援法」が「障害者総合支援法」となり、近年の伸びが大きく前年度から26百万円増、認定こども園・保育所の施設型給付費が16百万円増となっていることが民生費増加につながっている。総務費については、類似団体平均を下回り近年横ばいとなっていたが、平成29年度から増加傾向にあり平成30年度も前年に比べ28,767円の増となっている。これは、ふるさとづくり応援寄附金関連経費の300百万円増や旧中央小学校跡地トイレ整備事業により18百万円増、庁舎建設基金の積立金が20百万円増加したことが、増加の主な要因となっている。教育費については、東小学校プール改修工事や小中学校空調設備整備事業による増があるものの、前年度に実施した中学校武道館の建替改修工事や給食センターの環境改善のための設備改修工事、総合文化会館の中央監視装置の老朽化に伴う工事などの影響により減となっている。公債費は、経常経費分析表(経常収支比率の分析)でも述べたように、平成11年度に長期財政計画、平成12年度に公債費負担適正化計画を策定し、ピーク時(平成10年度末)に81.7億円あった地方債残高を、平成30年度末には約27.8%減の59.0億円まで圧縮した結果、近年横ばいで推移している。本町の目的別歳出を全体的に見ても類似団体平均と比べて良い結果となっているが、性質別歳出と同様に民生費の扶助費について適正な運用で漫然と肥大化させないことが今後の課題であり、町民の声に応える弾力的な財政運営を目指していく必要がある。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり468,700円となっており、扶助費、積立金、貸付金を除いて、住民一人当たりのコストは類似団体平均より削減できている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり45,378円となっており、類似団体の中で最も低い結果となっている。これは、以前からの職員数の適正な定員管理により、今年度においても人口1,000人当たりの職員数が類似団体と比較して4人以上少ないうえ、職員の退職に伴う入れ替え効果が続いているためであるが、数年後には退職者数が少なくなり、人件費の増加傾向が予想されているため、採用数や年齢構成について今後も適性に管理していく必要がある。また、物件費についても類似団体平均に比べ34,860円低くなっている。これは、中期計画策定時の審査と予算要求時における必要最小額計上の徹底、臨時的なものを除き、原則として前年度予算を上限として査定をしていること、さらには執行段階での経費節減の徹底によるものである。一方、扶助費については類似団体平均を依然として上回り、近年の伸びが著しい。今年度も昨年度より1,007円高くなっており、約1%伸びている。本町の財政構造の特徴は扶助費が突出し、中でも児童福祉費について類似団体平均を大きく上回っている状況である。これは、保育所等の子育てに関する環境が以前から整備されており、保育所等への支援を積極的に行っていること、平成28年度に町内2園の認定こども園移行支援を行ったためである。また、障害者自立総合支援制度の定着によって、平成26年度以降の扶助費の伸びが著しくなってきているため、漫然とした肥大化を招くことないよう、今後において適正な運用をしていく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄標準財政規模について、普通交付税と臨時財政対策債発行可能額は微増であったが、標準税収入額等が前年度から9百万円増となったため、昨年度から10百万円の増となった。財政調整基金は利子相当分の1百万円増のみであるが、標準財政規模に対する比率については昨年度から微減となった。実質収支額については、翌年度に繰り越すべき財源が増となったことで、前年度に比べ0.23%の減となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄いずれの会計も黒字決算であり、特に問題はない。平成28年度以降一般会計の率が低くなっているのは、平成28年度においては例年にない数の災害が起き、多額の一般財源を繰越財源として要したこと、平成29年度においては、町営工業団地事業に関する地方債の繰上償還の財源とした減債基金への積み戻しをしたことや数年後に計画している庁舎建設基金の積み立てへ財源配分をしたため、平成30年度においては7月豪雨により災害復旧費に多額の一般財源を繰越財源として要したためである。上水道企業会計は、起債償還額のピークを過ぎたことや世帯数の増加により利用料が増収になっていることから黒字額が増加した。一方、国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療保険事業などについても、一般会計からの繰出金を適正に行っていることから、平均的な水準となっている。今後についても、適正に予算編成及び執行管理することで黒字を維持していく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄普通会計の元利償還金は、平成27年度に7億円を切り、その後も減少傾向であるとともに、実質公債費比率についても平成22年度の17.2%をピークに年々改善している。分子については、公営住宅建て替えや情報セキュリティ強化対策事業に伴う借り入れの元金償還が開始したが、平成9年度や平成13年度に借り入れた道路改良事業の償還完了額が上回ったため、普通会計の元利償還金は減少しており、昨年度から一部事務組合(東彼保健福祉組合)普通交付税で措置される事業費補正・公債費補正が公債費を上回っていることから一部事務組合に係る準元利償還金も発生していないが、公営企業債である公共下水道事業債の元金償還額が増加傾向であることと、平成30年度から工業用水道事業の元金償還が開始されたこともあり、算定分子の大きな改善につながりにくい状況となっている。また、過去の大型事業の償還が続いていることや、今後東彼地区保健福祉組合のごみ処理施設建設分の元金償還が始まることが影響し、指数改善にはつながらないと考えられるため、今後の数年間は現在の指数で推移すると見込んでいる。
分析欄:減債基金利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄平成28年度に0%まで改善し、昨年度は10.2%と悪化したものの、平成30年度は9.9%となり改善傾向となっている。将来負担額については、工業用水道事業の元金償還開始に伴い241百万円の増や東彼地区保健福祉組合のごみ処理施設建設に伴う多額の地方債発行によって当組合の地方債残高が187百万円増加したものの、元利償還額を上回らない地方債発行の抑制により、将来負担額合計では270百万円の増となった。一方、上記の増加要因を含んだ将来負担額から差し引かれる充当可能特定財源等については、順調に基金積立を行っていることで充当可能基金が340百万円増となっていることから、将来負担額の増を基金の増が上回ったことで将来負担比率は昨年度に比べ改善する形となった。今後において、地方債残高はさらに減少見込みであるが、老朽化に伴う施設改修への基金充当と近年の社会保障関連の著しい伸びによる基金積立額の鈍化、普通交付税で措置されている公債費補正等の減少、職員数の増加に伴う退職手当見込み額増など状況は変化していくと考えられるため、増加傾向で推移すると見込んでいる。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金や減債基金については、数年間同規模であるが、その他特定目的基金については、ふるさとづくり応援寄附金の増加に伴うふるさとづくり応援基金の増加や庁舎建設に備えるため庁舎建設基金が増加している。(今後の方針)財政調整基金は、現在の規模が適正であると考えるため同水準となり、減債基金は繰上償還財源とするため、減少していく見込みである。また、特定目的基金については、各条例の使途に沿った事業に対し積極的に活用するが、建物等の老朽化対策は今後も続いていくことが予想されるため、特に教育施設整備基金については現在の規模を維持していく必要がある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)当基金については、取り崩しをしていないため、毎年度利子のみの積み立てによって増加している。(今後の方針)標準財政規模の10%~20%の範囲が適正であると考える(平成29年11月総務書自治財務局公表)ため、現状を維持していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)平成29年度において、町営工業団地整備事業に関する地方債の繰上償還財源として取り崩しを行ったが、平成30年度については取り崩しは行っていない。(今後の方針)過去の利率が高いものについては、積極的に繰上償還を行い、今後の建設事業に伴う元利償還金の増加を出来る限り抑えていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・下水道事業基金:下水道事業に要する費用・庁舎建設基金:庁舎建設に要する費用・ふるさとづくり応援基金:条例に定められた使途(事業)に要する費用・ふるさと創生基金:産業活性化、雇用創出、交流人口の拡大など将来に向け、活力あるふるさとを創る事業に要する費用・教育施設整備基金:学校教育施設及び社会教育施設整備に要する費用(増減理由)ふるさとづくり応援寄附金の伸びに伴い、ふるさとづくり応援基金の積立額が前年度より205百万円増の442百万円であったことが主な増加要因であるが、その他にも新庁舎建設の財源とするため100百万円積み立てたため、その他の特定目的基金で295百万円増加した。(今後の方針)各条例に定める目的での使途となるが、特にふるさとづくり応援基金については、寄附額の増加に伴って積立額も著しく増加していることから、寄附者の意向に沿った事業で、町の活性化に繋がる事業や財源不足等によって実施することができなかった事業を計画し、積極的に活用していく。その他、建物等の老朽化対策として活用できる基金は積極的に活用していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町においては、他の類似団体等に比べて扶助費等の義務的経費の割合や増加率が高い傾向にあり、その影響で投資的経費が抑制されてきた経緯がある。そのため、建物(庁舎や学校等)や工作物(道路等)において、耐用年数を考慮した十分な再投資が行われておらず、全国平均、県平均を上回る償却率となっている。今後、施設の老朽化に伴う改修や再整備のための経費が増大することが懸念されるため、中長期的な事業計画の策定が求められる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
工業用水道事業の元金償還開始や東彼地区福祉組合のごみ処理施設の地方債発行により将来負担額が増加しているため昨年に比べ債務比率は上昇している。しかしながら、近年の行財政改革により、財政健全化に向けた事業の見直しや新規起債の厳選、繰上償還等により、起債残高の抑制を図っていること、ふるさと納税事業等により基金の積立を増やしていることなどから、国県に比べると低い比率となっている。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、H27:5.8%、H28:0%(将来負担なし)、H29:10.2%、H30:9.9%となっており、類似団体に比べ、低い水準で推移している。すでに述べたとおり、繰上償還や交付税措置のない起債を極力行わないなどの財政見直しを徹底してきたことによる。ただしこの方針により、ハード面への投資が縮小されており、減価償却率が高く、施設の老朽化が進んだ状態となっているといえる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費率は類似団体よりもわずかに高い水準で推移しているが、年度間の償還額を超えない地方債発行を継続することで起債残高は減少傾向にあり、13%→12%→11.2%→10.5%と安定的に推移しているといえる。また、将来負担比率は類似団体よりも低い水準であり、現時点での財政規模に対する負債の割合が低い状態にある。しかし今後、進捗している老朽化に対応する投資や庁舎の建替えや東彼地区福祉組合のごみ処理施設の償還が本格的に開始するため、多額の起債や基金の取崩しが想定されており、いずれの数値においても悪化していく可能性が高い。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
公営住宅は、償却率も低く(施設として新しい)、一人当たり面積も全国、類団平均以上となっていることから、比較的充実した整備が行われていると見えるが、平成26年に一部団地の建て替えが行われこたことによる減価償却率の押し下げ効果が出ているためである。詳細を確認すると、公営住宅の一部団地や学校施設、総資産の約半分を占めるインフラ資産(道路等)については、かなりの耐用年数を経過しながら応急処置的な整備改修で対応している部分も多々あり、やはり町全体的にハード面の老朽化が進んでいるといえる。各施設について、一人当たり金額や財産量等も考慮しながら、建替え、改修、廃止等の方針について検討していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
庁舎については、これまで2度の増築を行ってきたが、近年は耐震改修や大規模な整備は行っておらず、償却率が90%超と特に高くなっている。建替えに向けた基金の準備や計画の策定に着手している状況であり、中期的には大きく数値が変動する可能性がある。比較的新しく、耐用年数が長い市民会館(波佐見町総合文化会館)や、令和元年度でひととおりの分団詰所の建替工事が完了する消防施設(全8分団+倉庫等)については、現時点では低い償却率になっている。今後は、維持管理を行うに留まるため、償却率は増加していくこととなる。いずれの施設も数は限られており、町としては重複、過剰はないものと判断しているが、総面積の圧縮を念頭に管理計画の策定や適正量の検討を行っていく必要がある。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計の資産においては、152百万円(0.62%)の増加となっている。事業用建物(改修工事等、+106百万円)やインフラ資産(工作物、主に道路。△269百万円)への投資のほか、ふるさとづくり応援基金、庁舎建設基金等を中心に基金の積立(+296百万円)などが行われ、減価償却による資産の減少(△717百万円)などがあるものの、トータルでは増加となった。また、負債については、地方債そのものの残高が5,998百万円→5,901百万円(△97百万円)と減少していることが大きく、トータルではマイナスとなった。これまでは、行財政改革の取り組みにより財産規模そのものが減少傾向にあったが、今後、公共施設の改修等が想定され、一時的な資産の増、地方債の増となる可能性がある。投資の是非やその規模については、慎重な検討が必要と思われる。全体会計には、国保、後期医療、介護、下水、工業団地、上水、工業用水が、連結会計には、東彼保健福祉組合、後期広域連合、市町村総合事務組合が含まれる。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純経常行政コストが△718百万円(11.5%)減少している。H29は開始時に計上されていなかった退職手当引当金の繰入費用(733百万円)が計上されていたことや、ふるさと納税事業を中心とした物件費の増(186百万円)、退職手当引当金の繰り戻し(160百万円)の影響で、トータルではマイナスとなった。
3.純資産変動の状況
純資産残高は、純行政コスト(5,582百万円)を財源(税収4,519百万円、補助金1,432百万円)が上回っており、369百万円(2.3%)となった。引き続き、税収の増加や積極的な国、県の補助事業の活用のほか、行政コスト計算書における経常収益、臨時収益の強化などに努める。
4.資金収支の状況
昨年対比の変動要因として、業務費用支出の増やふるさとづくり応援寄附金事業(業務収入の増など)、投資活動収支(旧講堂の耐震改修工事などの公共施設等整備費支出の増による投資活動支出の増)、財務活動収入(地方債等発行収入の増)などが影響している。総合して、業務活動収支が昨年度対比86百万円増加(業務収入が220百万円増、業務費用が122百万円増、臨時収入29百万円増、臨時支出40百万円増)しており、781百万円の黒字となっている。一方、投資活動収支において、基金積立を546百万円行うなどで△685百万円、財務活動収支で△97百万円となり、合計△1百万円の資金収支マイナスとなっている。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人あたり資産は165.3万円であり、類似団体の61.6%の非常に低い水準となっています。合併等を行っておらず、重複する施設が少ないことや、近年の行財政改革の一環で投資的経費を削減してきたことが要因としてあると考えられます。資産の83.6%を有形固定資産が占めていますが、学校や公営住宅を含めた「建物」、道路を中心とした「工作物」のいずれも、各資産がかなりの年数を経過しており、前述のとおり投資も抑えられてきたため、有形固定資産減価償却率が63.7%という状況です。今後については、既存施設の修繕や更新に多額の費用を要することが見込まれ、新庁舎建設などの新規施設の整備も検討されていることから、中・長期的には資産の増、償却率は減少傾向となる見込みです。延べ床面積の削減や優先順位の明確化などを進め、計画的な投資を行っていきます。
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体より低いものの、昨年対比で増加していることから、設備投資が増えている状況といえます。また、将来負担世代比率が16.3%と、類似団体に比べ約1.2倍の高さとなっています。他の市町より、財産に比べて借金が多いという状況です。自主財源で設備投資が出来ればこれらの指標は改善していきますが、これまで自主財源が確保できず、縮小している設備投資の費用さえも起債に頼ってきたこと、県道整備事業負担金や移転補償、災害復旧事業など、資産計上を伴わない事業に対しても起債を行ってきたことが一つの要因といえます。今後は、年間起債額が増加する見込みもあるため、これらの指標も意識しながら、メリハリのある財政運営と、自主財源の確保を進めていく必要があります。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、以前は計上していなかった退職手当引当金をH29から計上した関係で一時的に増加しましたが、H30はH28並みに落ち着いています。類団対比では、当町の特徴としていわゆる扶助費(補助金や社会保障給付費)が高い傾向にありますが、職員数が少ないことや行財政改革による物件費の削減を進めてきたことで、数値は低くなっています。現時点では、行政コストの観点からは効率的な運営ができているといえますが、社会保障費の傾向や、想定される職員の年齢構成から、今後、増加していくと予想されます。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体の70%程度となっています。地方債そのものは近年の行財政改革の中で、繰上償還、新規起債の縮減により、ピークとなった平成10年の81.7億円から、平成30年度末で59.0億円まで減少しています。基礎的財政収支に一定の余裕がある、収支がよくなったように見受けられますが、ふるさと納税事業によるものであることと、その基金積立て分が除かれていることを考慮する必要があり、決して楽観視できないと思われます。今後も、投資の規模やそれに伴う起債額、前述した人件費(業務費用)の増加等について、留意していく必要があります。
5.受益者負担の状況
退職手当引当金の繰り戻しが経常収支に含まれていることで、前年に比べ受益者負担率が大幅に増えています。しかしながら、老朽化した施設の維持管理に相応の費用が掛かる一方で、使用料は供用開始から据え置かれ、費用を考慮した設定になっていないなど、単純な受益者負担で見ると低い割合となっております。今後、施設改修等のタイミングで、使用料見直しを行いたいと考えています。
類似団体【Ⅲ-1】
北見市
階上町
一関市
奥州市
大槌町
大崎市
蔵王町
村田町
丸森町
山元町
鶴岡市
酒田市
山辺町
中山町
白鷹町
遊佐町
桑折町
川俣町
鏡石町
棚倉町
小野町
那須塩原市
茂木町
市貝町
塩谷町
甘楽町
東吾妻町
明和町
千代田町
深谷市
朝霞市
富士見市
ときがわ町
小鹿野町
美里町
神川町
成田市
東庄町
聖籠町
田上町
阿賀町
朝日町
宝達志水町
南越前町
飯田市
佐久穂町
富士見町
高森町
坂城町
安八町
川辺町
八百津町
多気町
竜王町
京丹波町
門真市
市川町
新温泉町
津山市
和気町
矢掛町
鏡野町
勝央町
美咲町
上板町
西条市
唐津市
波佐見町
八代市
美里町
錦町
鹿屋市
湧水町
浦添市
沖縄市
うるま市