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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
旧産炭地域で公営住宅が多いことから、所得水準が他の類似団体と比べて低く、また町内に主要産業がないことから財政基盤が弱い。近年は財政力指数が0.50前半台で推移しており、類似団体平均を依然として大きく下回っている。税収確保のため税等の徴収強化に努めているが、担税力のある中高~若年層の人口減少が続いていることから、今後の確実な歳入を確保するためにも定住促進施策を推進し、安定的な税収確保に努め、また歳出面における経費削減に一層努めていく。
平成29年度から2年連続で悪化し、比較すると7.2ポイント悪化となった。歳入をみてみると、29年度と比べ、自主財源である、地方税が22百万円、財産収入が34百万円と増加した。また、地方交付税も21百万円増加したことにより、地方交付税の不足分を賄う臨時財政対策債は80百万円の減少となり、総計で14百万円増えている。次に、歳出をみてみると、子育て支援施策等において扶助費149百万円、補助費195百万円と大きく伸びた。また、公債費においても94百万円と大きな伸びを見せており、駅前の再開発や、建物の老朽化対策を推進した結果となっている。今後、この支出を定住化による歳入増につなげていく。
類似団体と比較して人件費・物件費が低い要因として、ごみ・し尿処理事業や消防事業などを遠賀郡・中間市で構成する一部事務組合である遠賀・中間地域広域行政事務組合で行っていることがあげられる。ただし、一部事務組合への負担金、繰出金には人件費・物件費に充てられる経費も含まれており、一概には類似団体平均との比較はできないため、今後とも事務事業の効率化及び職員の給与水準及び職員数の適正化を図る。
ここ数年、ラスパイレス指数は、類似団体平均を上回っていたが、年齢に基づく昇格の抑制や国に準じた適正な給与体系の維持、任期付職員等を導入した結果、全国平均を下回った。今後、給与構造の検討や職員構成の変動を注視しながら、引き続き適正な給与体系を維持することで、能力や実績に応じた給与制度の確立を目指す。
人口千人当たりの職員数は類似団体と比較して下回っている。要因としては、過去の組織機構の見直しによる課・係の統合、小学校給食調理業務や保育業務などの民間委託などによるものである。今後、権限移譲等に伴う業務追加により職員の負担増が懸念されるが、平成25年度に策定された定員適正化計画に基づき、真に必要な職員数の配置を行い、さらなる住民サービスの向上に努める。
これまで、類似団体平均を上回ってきたが、現在進めている、建物の長寿命化計画や頃末南地区都市再生整備事業、芦屋・水巻・中間線街路事業といった大規模事業の実施があるため、実質公債費比率が悪化する恐れがある。類似団体平均を大きく上回るようなことがないよう、今後も償還額を平準化し、事業計画の実施速度、適債性を十分考慮した起債管理に一層努めていく必要がある。
将来負担比率については、公共下水道事業会計が赤字になったことにより、下水道の起債残高のうち一般会計が負担しなければならない額が1,954百万円増額したためである。企業会計本来の独立採算の原則に立ち返り、料金の値上げを検討するなど、一般会計の負担額を減らしていくように努める。
平成18年度~23年度において実施した行財政改革緊急行動計画において、職員数削減や特殊勤務手当を全廃したほか職員給与2.5%カットを実施したため、類似団体や全国平均と比較しても低い水準を維持できている。
近年、類似団体平均とは、ほぼ同水準を維持していたが、令和元年度は嘱託職員の賃金が制度の変更により物件費から人件費へと変更になったために悪化した。今後も、類似団体平均より悪化することのないように経費削減に努めていく。
扶助費はここ数年横ばいとなったが、依然として、類似団体平均を上回っている状況である。さらに障害福祉サービス事業費や障害児通所給付事業費が増加となったことから、本年度は大きく悪化した。扶助費は容易に圧縮することができないことから、福祉施策全体の見直し、健康増進事業の充実を図ることで増え続ける扶助費を抑える必要があると考える。
その他の経費はほとんどが繰出金となっている。近年数値が横ばいになった理由は、赤字補てん的な繰出金が増加していた国民健康保険税の値上げを平成30年度に実施したためである。また、下水道事業においても、経営戦略を作成し、繰出金に依存した経営からの脱却を図っている。今後も独立採算の原則に立ち返り、料金の値上げを検討するなど、一般会計の負担額を減らしていくように努める。
補助費等にかかる経常収支比率は、類似団体平均を大きく上回っているが、要因としては、ごみ・し尿処理事業や消防事業などを、遠賀郡・中間市で構成する一部事務組合である遠賀・中間地域広域行政事務組合で行っていることによるもので、今年度は補助費等全体の63.2%を占めている。今後は、事業の見直し等により、経費縮減を求めていく。
前年度と比較し、1.8ポイント悪化した。建物の長寿命化計画や頃末南地区都市再生整備事業、芦屋・水巻・中間線街路事業といった大規模事業を実施中であり、今後も悪化する恐れがある。投資的事業の採択は財政計画、予算編成の段階で十分に精査し、国・県補助金を活用することで新発債発行を圧縮し、将来世代への負担を極力抑える財政運営に努める必要がある。
公債費以外の数値が、類似団体より、圧倒的に大きなポイントを占めるということは、公債費に係る歳出少ないことを意味する。そのようななか経常収支比率が悪化しているということは、他の歳出を改善するか、自主財源の確保に取り組むことが重要と考える。
(増減理由)令和元年度は、財政調整基金200百万円、小中学校給食事業基金47百万円、ふるさと応援基金36百万円などの積み立てを行ったが、一方、財政調整基金300百万円、公共施設等整備基金70百万円、小中学校給食事業基金50百万円などの基金取り崩しを行ったため、基金全体で積立額が150百万円減少している。(今後の方針)平成18年度から平成23年度までの行財政改革緊急行動計画に基づき、総人件費・定員適正化、補助金の見直しなどにより経常経費を削減し、財政調整基金へ計画的に積立してきたところである。実質収支についても国・県補助金を活用することで一般財源負担を減らすように努めている。今後、学校・町営住宅等の公共施設の老朽化対策、職員退職者数等の増加が見込まれることなどから、各種基金の取り崩しが見込まれる。このため、定住促進対策など魅力ある町づくりを重点的に行って、自主財源の確保に一層努めるとともに、経常経費の削減による安定的な行財政運営を行う必要がある。また、各基金を使用した投資的事業の採択は、財政計画、予算編成の段階で十分に精査し、国・県補助金を活用することで基金取り崩し額を圧縮し、将来世代への負担を極力抑えていくことが必要である。
(増減理由)平成30年度歳計剰余金の処分として、200百万円を積み立て、ほかに利子分を積み立てている。一方、道路・橋梁改修や小中学校施設改修といった大規模な工事等の財源不足を補うための経費の財源に充てたため、基金から300百万円を取り崩している。(今後の方針)平成18年度から平成23年度までの行財政改革緊急行動計画に基づき、総人件費・定員適正化、補助金の見直しなどにより経常経費を削減し、財政調整基金へ計画的に積立してきたところである。実質収支についても、国・県補助金を活用することで一般財源負担を減らすように努めている。短期的には、大規模事業が予定されているため、積立額が2,000百万円を下回ることが予想されるが、今後も、経済情勢の著しい変動等や災害により生じた経費の財源に充てるほか、緊急に実施することが必要となった大規模な工事等の財源不足を補うため、計画的に基金を積み立て、各種経費を削減して基金取り崩し額を圧縮するなど、将来世代への負担を極力抑えていくことが必要である。
(増減理由)現在、借り入れている町債は、おおむね利率が低く、繰り上げ償還を行ったとしても、償還額の大幅な削減が見込めないと考えている。そのため、現在のところ、積極的に減債基金への積み立てを行っておらず、積立額は、ほぼ横ばいとなっている。(今後の方針)上記の増減理由により、現在のところ、積極的に減債基金に積み立てを行っていない。ただし、今後の経済状況や国の動向等を注視し、状況が変われば柔軟に基金に積み立てを行うことが必要である。
(基金の使途)水巻町職員退職手当準備基金は、職員の退職手当の支払いに備えるため準備された基金である。水巻町公共施設等整備基金は、今後、町の公共施設等が大量更新時期を迎えるにあたり多額の改修・更新費用が発生するため、財源の補てんを行うために設置された基金である。水巻快適環境づくり基金は、自然や歴史的資産の保全、又、やすらぎとうるおい或いは美しく、魅力のある町並みや景観の創出その他の快適な環境づくりに自主的、先駆的に取り組む人材や団体等を安定的、長期的に支援し、又は奨励するため設置された基金である。水巻町小中学校給食事業基金は、小中学校給食事業の健全な管理運営を図るため、特定防衛施設周辺整備調整交付金を毎年度積立し、小中学校給食事業や給食費補助金の財源とする基金である。水巻町片山排水ポンプ管理基金は、片山排水ポンプ施設の維持管理費にあてるため、設置された基金である。(増減理由)水巻町公共施設等整備基金は、図書館・歴史資料館空調設備等改修工事などの財源として70百万円取崩した。水巻町小中学校給食事業基金は、基金積立額が取り崩し額を2百万円下回っているため、減となっている。上記以外の3基金は、基金の積立、取崩しの予定がなかったため、ほぼ横ばいとなっている。(今後の方針)今後、学校・町営住宅等の公共施設の老朽化対策、職員退職者数等の増加が見込まれることなどから、各種基金の取り崩しが見込まれる。このため、各基金を使用した投資的事業の採択は、財政計画、予算編成の段階で十分に精査し、国・県補助金を活用することで基金取り崩し額を圧縮し、将来世代への負担を極力抑える財政運営に努める必要がある。
他団体に比べ公営住宅管理戸数が多く、法定耐用年数を超えて使用している物件もあることから、有形固定資産減価償却率は高い。しかし、定期的に大規模修繕等に取り組んでいることで使用可能年数を伸ばすことに取り組んでいる。今後も計画的に修繕し有効活用していくため、有形固定資産減価償却率は高止まりする。
現在、公共下水道の整備を進めていることと、老朽化した建物の改築時期が重なったことで債務償還比率が高くなっている。この傾向は、今後10年程度、下水道の整備の完了が見込まれるまで続くものと推測される。そこで、定住促進対策など魅力ある町づくりを重点的に行い、自主財源の確保を目指し、将来負担の緩和を推進する必要がある。
公共下水道事業会計が赤字になったことに伴い、一般会計が負担すべき公共下水道起債償還額が増となり、将来負担比率が大きく悪化した。有形固定資産減価償却率は使用可能年数を伸ばすことに取り組んでいるので今後も高止まりする。そこで今後は、将来負担比率が悪化しないように注意する必要がある。
将来負担比率、実質公債費比率ともに悪化した。これは公共下水道事業会計が赤字になったことに伴い、一般会計が負担すべき公共下水道起債償還額が増となったことによるもの。今後はこれ以上悪化しないように留意する必要がある
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