経営の健全性・効率性について
本事業は、離島の相島地区の漁業集落環境整備事業で、水洗化率は100%となっています。収益的収支比率が増加したのは、排水施設工事費の増に伴う他会計繰入金が増えたためです。経費回収率について、令和3年度に減少しているのは、排水施設工事費が増加したことによるものです。今後は汚水処理にかかる経費が増加傾向の一方、料金収入は減少していくため、経費回収率は少しずつ下がる見込みです。経費回収率の更なる改善には、収益の改善が必要となりますが、離島のため上下水道料金が割高であるため値上げすることが困難であることや人口減少が進むことが予想され、料金収入の増加は見込めません。今後ますます、一般会計繰入金への依存度は高くなっていくものと考えています。
老朽化の状況について
施設については、平成26年度~平成27年度において改築工事を実施済みですが、管渠の改築については供用開始から30年を経過していますが未実施のため、今後管渠の改築計画の策定についても見直しを検討することが必要です。
全体総括
今後、施設の供用開始から30年が経過し、施設等の更新費用が必要となる一方で、人口減少により使用料収入の増加が見込めない状況です。このため、計画的な修繕実施や更なる経費削減に努める必要があると考えられます。経費回収率の更なる改善には、収益の改善が必要となりますが、離島のため上下水道料金が割高となっているため値上げすることが困難であり、今後ますます、一般会計繰入金への依存度は高くなっていくものと考えています。令和6年度からは企業会計に移行するため、令和4年度・5年度にかけて移行準備をしております。公営企業会計法適化後は、資産債務の適切な管理や計画的な改築更新による施設管理が可能となります。