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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口減少や全国平均を上回る高齢化率(令和2年国勢調査37.6%【全国平均28.6%】)に加えて町民税の減収により、類似団体平均を大幅に下回っている。第2次総合計画に基づく年度毎の実施計画により事業を計画的に進めていく。少子化対策事業推進会議で事業の見直しを行い、重点的に人口減少、少子化対策に取り組む。「なんぶ創生総合戦略」を改定し、基幹産業である農業の担い手育成や定住人口の拡大を図り、地域の活力づくりに重点的に取り組む。併せて、行財政改革により効率的な組織運営から財政基盤強化に努め本指数を維持している。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
指定管理者制度導入等による外部委託化や業務の見直し、職員数の削減による人件費の抑制、地域振興協議会制度による住民自治の新たなまちづくりに取り組んできた成果として平成27年度までの経常収支比率は抑制傾向にあった。令和2年度は前年度と比較し人件費、公債費が増加したものの、扶助費等の減少や普通交付税等の一般財源が増加したことにより、0.3%改善されたが、平成28年度以降、類似団体のと差も広がる傾向にある。今後、施設の老朽化による維持補修費の増加などが見込まれ、厳しい状況ではあるが引き続き経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
一人当たりの人件費及び物件費は、類似団体平均値よりも大きく上昇したが、平成30年度決算以降は、類似団体平均値を上回る結果となった。人件費、物件費とも前年度を上回る傾向の中で、会計年度任用職員制度の開始や地方創生関連・少子化対策・保育施策などの重点事業により物件費の伸びがみられた。今後、人件費、物件費の増加が財政へ大きく影響を及ぼすと考えられる。引き続き、徹底した事業見直しを通じ各事業のコスト削減を行う。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成16年10月の合併以降平成25年度まで実施した退職勧奨により類似団体平均を下回っている。引き続き、適正な定員管理や給与の適正化によりこの水準を維持する。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成16年10月の合併以降、職員数の計画的な削減により本指標は類似団体平均を下回って推移していたが、平成29年度から類似団体平均を上回る傾向にある。近年の行政サービスニーズの多様性に対応するため、保育士を含む専門職員の必要性が大きく、職員増員の必要性が生じている状況ではあるが、事業評価に基づく事業の見直し等を通じて適正な定員管理を徹底する。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
毎年度の起債借入額をその年度の元金償還額以内とし、起債残高の抑制に努めてきたことや、高利率の起債の繰上償還などにより減少傾向で推移してきたが、普通交付税の合併算定替による減額により、算定上の分母が減少するため本比率も悪化し、平成27年度をピークに年次的に増加傾向にあったが、令和2年度は、歳入の増加、公営企業の起債償還も減少傾向にあり0.8%改善がみられた。今後も事業の緊急度などを的確に把握し、新規発行の抑制に努めることで本指標の改善に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
起債残高の抑制に努めたことにより、将来負担額が減少傾向にあったが、平成30年度は退職者数の増による退職手当負担見込額の増から指標が悪化した。今年度は、充当可能財源が増加し、退職手当負担見込額の減少から前年度より5.7%減少した。人口の減少による収入減も要因とし、本指標は今後増加傾向が見込まれるため、比率の維持、改善に向けた財政の健全化を徹底する。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
退職勧奨や新規採用の抑制により職員数の削減を図ったことで、類似団体平均を大幅に下回って推移している。一方で、多様化する住民ニーズへの対応に必要な専門職等の採用が不足する実情もあり、引き続き、適正な定員管理や給与水準の適正化を図りこの水準を維持する。
物件費
物件費の分析欄
指定管理者制度導入等による業務の外部委託や業務の見直しにより物件費の抑制効果が表れている。一方で、令和2年度決算では、新型コロナウイルス感染拡大の影響から受診率が低下となったがん征圧事業などが減少要因の一つとしてあげられる。引き続き事務事業の見直しなどを実施し、経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
福祉事務所開設により生活保護費の支出が新たに増えたこと、また、人口減少や高齢化、少子化対策などにより事業が多様化し近年は急激に増加傾向にある。令和2年度決算では、わずかに前年度を下回った。これまで福祉施策に重点をおき行政サービスを展開してきた本町において、今後も同様な傾向が続くと見込まれる。このため、事業管理を徹底し過度な上昇を抑制していく必要がある。
その他
その他の分析欄
令和元年度を除いて類似団体平均を下回って推移している。下水道事業について課題が多く、汚泥減容化の取り組みによる維持管理経費の削減、料金改定などを実施により抑制に努めているが、施設の老朽化による経費の増加、人口減少による料金収入の増加が見込めない状況であり、繰出金が増加傾向にある。
補助費等
補助費等の分析欄
病院や水道事業への補助金(繰出金)やごみ処理、消防、介護保険等を一部事務組合で実施していることから類似団体の平均を上回っている。また、地方創生関連事業、人口減少・少子高齢化に関連した事業の拡充もあり増加の要因でもある。令和2年度決算の増加要因の特徴として、病院事業費、塵芥処理費がある。
公債費
公債費の分析欄
合併以降の大規模事業(CATV整備事業、小・中学校の大規模改修など)の実施により類似団体平均を上回っている。前年度と比較して、ポイントが増加した背景には、小中学校の改修(プール、エアコン等)やサテライト拠点施設の償還が開始したことが要因である。今後、施設の老朽化による改修なども課題としているため、財政状況を注視しながら新規発行の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
これまでの行財政改革の取り組みにより類似団体平均を下回って推移していたが、令和2年度決算においては、類似団体を1.6%上回る結果となった。年々社会保障関係経費を中心とした扶助費が増加しており、この傾向はさらに拡大するものと予想されるため、経常経費の削減にこれまで以上に努める必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、類似団体の平均よりも低い状況で推移していたが、令和2年度は、複合施設整備事業や特別定額給付金事業により大幅に増加した。衛生費は、病院事業への補助金や水道事業への繰出金の増加、清掃施設の負担金の増加などにより、類似団体の平均と比べると高い状況にある。民生費は、人口減少、少子化対策事業、福祉事務所開設以降の扶助費等により増加傾向にある。一方で、商工費、土木費等が類似団体を下回っており、観光振興の活性化や道路改良工事等の計画施行に課題を抱えている状況が決算に表れたものと分析する。また、前年度は、たび重なる台風等による風水害からの復旧により災害復旧費が大きく増加していたが、令和2年度は類似団体よりも少なくなっている。このようなことから、今後も事業費配分の適正化に配慮した財政運営に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
人件費は平成27年度以降において類似団体平均より高くなっている。合併後の定員管理で平成16年以降職員数は減少したが、地方創生関連事業での移住定住コーディネーターや地域おこし協力隊、少子化対策による子育て、保育関係の非常勤職員が増加していることに起因するものと分析する。扶助費は、平成23年の福祉事務所設置による生活保護事務が始まったことや平成26年からは、町独自の少子化対策事業に取り組んだため高くなっている。補助費等についても病院事業会計への補助(繰出)やごみ処理、消防、介護保険等を一部事務組合で実施しているため高くなっている。公債費については、起債残高は年々減少しているものの1人当たりのコストとしては類似団体平均と比較し30%~40%高い水準で推移している。普通建設事業費の増は、複合施設整備事業が大きな要因である。一方、積立金については、新たにポータルサイトとの契約など、納税収入確保策を講じてはいるものの、類似団体平均を大幅に下回る状況となっており、本町の財政基盤の脆弱さが覗える決算状況となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄標準財政規模の大半は普通交付税であり、税収は固定資産税の増収もあり僅かな伸びが見られる。歳入の約8割が依存財源である財政構造のため、今後も収支均衡型の財政運営に努め、財源確保は当然ながら、歳出の経費削減に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄全ての会計において赤字は算出されなかったが、全体構成比率は年次的に減少傾向にある。普通会計等においては一定の水準を維持できているものの、資金不足による特別会計への補助(繰出金)額が増加しており、一般会計の財政バランスを圧迫する大きな要因となっている。企業会計である病院事業会計及び水道事業会計においては、病院建替えや大型医療機器購入にかかる起債償還や水道施設の老朽対策(更新)などの固定経費が会計に占める割合が増加し、単年度における構成比に大きく影響を与えている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄一般会計等においては、毎年度の起債借入額をその年度の元金償還以内とし、起債残高の抑制に努めてきたことや、高利率の起債の繰上償還などにより、単年度の元利償還金額は減少してきていたが、小中学校の改修(プール、エアコン等)やサテライト拠点施設の償還が開始したことにより増加に転じた。算入公債費等については、年次的な償還が進み算定額も減少傾向にある。本指標は拡大傾向にあり、財政状況の的確な把握と公営企業の経営改善を課題として、本指標の改善に取り組む必要がある。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄合併以降の財政健全化対策として起債借入の抑制や繰上償還の実行してきたことにより、一般会計等の地方債残高は年次的に減少し将来負担額の抑制に大きな効果を得ている。一方、公営企業会計においては、施設の老朽更新等に伴う企業債繰入金が増加しており、早急な経営改善対策が必要である。充当可能財源等は、地方債残高の減少に伴う基準財政需要額算入見込額は減少しているものの、充当可能基金を維持できていることで一定の財源確保ができているものと考えている。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)本町の基金残高は、合併(平成16年10月)以降計画的に積立てを実行してきたことから、平成28年度までは年次的に1~2億円程度の増額で推移してきた。平成27年度からの合併算定替えによる普通交付税額の低減、人口減少に伴う町税等の減収の影響が大きく、財政バランスに不均衡が生じる状況となっている。(今後の方針)安定的な財政運営のためには一定規模の基金残高の確保は重要なものと考えており、本町の標準財政規模を計画値(目標額)として基金の積立てを年次的に実行したい。一方では、歳入の減少と他会計への多額な補助(繰出金)が必要な状況にあるため、事業着手の優先度と確実な選択により最低限の取崩しに努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)当該年度の決算見込みにより余剰金分と運用益(利子)を当該基金へ積み立てている。過去10年の実績として当該基金の取り崩しはない状況である。(今後の方針)令和2年度決算において、822百万円の基金残高となった。現状、全体的な基金積み立て(目標額)にも不足が生じているものと考えており、減債基金積立残高とのバランスからも当該基金の年次的な積立てを実施していく方針である。
減債基金
減債基金
(増減理由)当該年度の決算見込みにより余剰金分と運用益(利子)を当該基金へ積み立てている。令和2年度においては、歳入決算に不足が生じ180百万円取り崩す結果となった。(今後の方針)令和2年度決算で基金残高818百万円であり、一定程度の基金は確保できたものと考えている。今後は、歳入の減少に伴う当該基金の取り崩しの必要が生じてくるものと想定されるが、財源確保と財政運営の徹底により取り崩しを最低限にとどめ、残高維持に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金・・・合併特例債により造成した基金、新町まちづくり計画の実現をはじめ地域住民の連帯強化のための事業地域活性化・地域振興諸施策のために活用する・公共施設整備基金・・社会福祉・社会教育施設、学校、庁舎、情報通信施設など町が設置する施設の整備・更新等に活用する・さくら基金・・・・がんばれふるさと寄附金を積み立てることにより後年度に実施する財源を確保、環境・文化・教育・スポーツ・保健・医療・福祉・地域コミュニティなど、寄附者からの意向に応じた事業に充当し活用する・あいのわ銀行基金・・高齢者・障害者等の生活支援サービス提供を目的に「あいのわ銀行」(ボランティアネットワーク)を設置しており、その運営に要する費用に活用する・森林整備基金・・・・森林の整備及び森林活用の促進のため事業に活用する・新型コロナウイルス感染症対策資金利子補助基金・・新型コロナウイルス感染症の影響により運転資金を借入れた事業所等に対してその利子分の補給に活用する(増減理由)上記、それぞれの目的に応じた事業に充当し有効に基金を活用している。令和2年度決算においては、公共施設整備基金5百万円(板祐生記念館活動事業など)を充当した。また、さくら基金については、当該年度寄附金総額72百万円のうち15百万円の基金積立てを実行した。(今後の方針)令和2年度(決算)において、地域振興基金864百万円、公共施設整備基金279百万円、さくら基金147百万円などを残高計上した。今後も使途に応じた事業へは積極的に活用していく方針としているが、一方では基金残高に課題を感じており、特に、公共施設整備基金については、施設の老朽対策に対する対応として当該基金が重要な財源であるため、基金の積み増しを早急に実施したいと考えている。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町の有形固定資産減価償却率は、全国平均は下回っているが県平均を4.8%上回っている。減価償却率は、年々増加傾向にある。今後、施設の老朽化が進み、修繕費用が増加することが見込まれる。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき管理を進めていく。また、公共施設について個別施設計画により計画的な維持管理を行う必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本町の債務償還比率は、全国平均、鳥取県平均を下回っているが類似団体よりは上回る結果となった。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、前年度比では5.7%減少したが、将来負担比率、有形固定資産減価償却率とも類似団体内平均値を上回る結果となった。施設等の老朽化が進み維持管理が課題である。また、維持補修に加え、近年、大規模建設事業を実施したことにより、一時的に減少しているが、今後、将来負担率は増加する傾向にあると見込む。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本年度は、退職手当負担見込額が減少し、地方交付税や消費税交付金の増額による歳入の増加がみられたことにより、将来負担比率及び実質公債費比率はともに前年度より減少した。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
本町の有形固定資産は、減価償却比率が類似団体平均値よりも高い傾向にあり、有している資産のうち老朽化が進んでいる資産が多いといえる。維持管理も課題であり、個別施設計画において施設等の実態や利用状況、維持管理コスト等を考慮しながら長期的な視点で施設の更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行い、財政負担の軽減を図りながら公共施設等の持続性の確保に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
(13)-(1)市町村施設類型別ストック情報分析表①と同様
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度末から248百万円の増加(+0.9%)、負債総額は同様に512百万円の増加(+7.5%)となった。資産における金額の変動が最も大きいものは事業用資産(固定資産)であり、複合施設整備事業等の実施による資産の取得額(1,196百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から増加した。基金の減少は、減債基金(流動資産)の取崩し(180百万円)が大きく影響している。負債における金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、複合施設整備事業等の実施による地方債の新規発行額(1,235百万円)が地方債償還額を上回り増加した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は8,255百万円となり、前年度比1,560百万円(+23.3%)の増加となった。これは主に臨時福祉給付金等支給事業による補助金(1,067百万円)の支給が要因である。また経常収益264百万円となり、前年度比32百万円(△10.8%)の減少となった。これは主に退職手当引当金戻入額(△35百万円)が要因である。臨時損失は、前年度の災害復旧事業の完了により、災害復旧事業費が△244百万円減少した。それにより純行政コストは、8,042百万円となり前年比1,299百万円(+19.3%)の増加となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(4,824百万円)や国県等補助金(2,923百万円)が前年度より増加したものの、純行政コスト(8,042百万円)を下回っており、本年度差額は△294百万円となり、純資産残高は264百万円の減少となった。税収等や国県等補助金収入の財源で賄いきれなかったことを表している。固定資産等の寄付による無償所管換等を加えた本年度純資産残高は、726百万の減少となっている
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は355百万円(前年比60百万円の増加+20.1%)であったが、投資活動収支は、複合施設整備事業の実施により、1,023百万円(前年比1,223百万円の減少613.1%)となった。財務活動収支は、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、540百万円(前年比852百万円の増加+173.1%)となり、業務活動収支と財務活動収支で、投資活動収支の大部分を賄ったが、本年度末資金残高は前年度から126百万円減少し、291百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、前年度と比較し6.1万円増加した。人口減少と減価償却による償却資産の減少額が大きく、基金の取崩額が積立額より大きいことにより、年々減少傾向にあったが、令和2年度は複合施設整備事業により償却資産が増加したことにより、一時的に増加した。歳入額対資産比率は、2.83年と前年度と比較し1.04年減少した。これは特別定額給付金に係る国庫補助金等の歳入が大きく影響している。有形固定資産減価償却率は、63.5%と前年度と比較し0.7%増加している。年々増加の傾向にあり、中には既に老朽化を迎えた施設があると考えられる。今後、資産種別ごとの分析及び優先順位付けを行い、統廃合も含めた資産更新をしていくことが課題である。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、73.3%と前年度と比較し1.6%減少している。これは、複合施設整備に係る新規地方債の発行額が大きく、負債が増加し、将来世代への負担が大きくなったことを表している。今後の施設更新においても、老朽化対策に取り組みながら、世代間の公平性を持続していくことが重要である。将来世代間負担比率は、15.93%であり前年度と比較し2.6%増加している。数値の増加は、将来世代へ負担を先送りしている割合が増加していることを表している。引き続き、将来世代に向けた資産形成を行っていく必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは、75.9万円となっており前年度と比較し13.2万円増加した。これは、特別定額給付金事業により補助金等が大幅に増加したことが影響している。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、69.5万円と前年度と比較して、5.7万円増加した。前年度まで減少傾向にあったが、令和2年度は、地方債の借入額が償還額を上回ったことから、負債の額が増加したことが影響している。基礎的財政収支は、△793百万円で前年度と比較すると大きく減少している。投資活動収支が赤字となったのは、地方債を発行して、複合施設整備事業等の大規模建設事業を実施したためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担金比率は3.2%と前年度と比較し1.3%減少した。これは経常費用が増加し、経常収益が減少したことにより受益者負担割合が減少している。経常費用は、補助金等の移転費用が大きく増加しており、経常収入は、その他経常収益(退職手当引当金戻入額)が減少した。受益者負担が少ないことは、住民にはありがたいことであるが、一方でその分負債額が増え将来世代への負担が先送りされることとなり世代間の公平性に配慮していく必要がある。
類似団体【Ⅲ-2】
岩内町
東神楽町
上富良野町
野辺地町
石巻市
松島町
猪苗代町
古河市
美浦村
足利市
佐野市
桐生市
榛東村
加須市
越生町
鳩山町
九十九里町
一宮町
長生村
白子町
松田町
箱根町
小松市
白山市
高浜町
若狭町
市川三郷町
身延町
富士川町
木曽町
各務原市
富士宮市
焼津市
掛川市
藤枝市
東伊豆町
瀬戸市
半田市
小牧市
稲沢市
東海市
桑名市
朝日町
紀北町
紀宝町
彦根市
長浜市
草津市
東近江市
大東市
岬町
太子町
神河町
上郡町
湯浅町
那智勝浦町
串本町
岩美町
南部町
伯耆町
隠岐の島町
早島町
里庄町
尾道市
坂町
防府市
周南市
田布施町
平生町
松茂町
板野町
東みよし町
丸亀市
土庄町
小豆島町
新居浜市
佐川町
芦屋町
桂川町
大木町
香春町
川棚町
佐々町
甲佐町
玖珠町
肝付町
屋久島町
徳之島町
本部町
恩納村
金武町
嘉手納町