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地方財政ダッシュボード

鳥取県南部町の財政状況(2019年度)

🏠南部町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や全国平均を上回る高齢化率(平成27年国勢調査34.0%【全国平均26.6%】)に加えて町民税の減収により、類似団体平均を大幅に下回っている。令和元年度に第2次総合計画を策定し、年度毎に実施計画を定め様々な分野の施策や事業を計画的に進めていく。少子化対策事業進会議で事業の見直しを行い、重点的に人口減少、少子化対策に取り組んでいる。「なんぶ創生総合戦略」を改定し、町の基幹産業である農業の担い手育成や定住人口の拡大を図り、地域の活力づくりに重点的に取り組んでいる。併せて、行財政改革により効率的、効果的な組織運営から財政基盤強化に努め、本指数を維持している。

経常収支比率の分析欄

合併以降、指定管理者制度導入等による業務の外部委託化や業務の見直し、職員数の削減による人件費の抑制、平成19年7月に誕生した地域振興協議会により、町民と行政の協働で町民自らが自らの町をつくりあげる住民自治の新たな形に取り組んできた成果として平成27年度までの経常収支比率は抑制傾向にあった。平成28年度以降は、経常収支比率は悪化し、類似団体のと差も広がる傾向にある。前年度と比較し人件費、物件費、扶助費で増加し、公債費、維持補修費、補助費等、繰出金で減少となる。歳出減少の一方で歳入の一般財源の減少もあり経常収支比率は増加した。今後、施設の老朽化による維持補修費の増加などが見込まれ、厳しい状況ではあるが引き続き経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

一人当たりの人件費及び物件費は、類似団体平均値まで上昇したが、平成30年度決算以降は、類似団体平均値を上回る結果となった。人件費、物件費とも前年度を上回る傾向の中で、地方創生関連・少子化対策・保育施策をなどの重点事業により物件費の伸びがみられた。今後、人件費、物件費の増加が財政へ大きく影響を及ぼすと考えられる。引き続き、徹底した事業見直しを通じ各事業のコスト削減を行う。

ラスパイレス指数の分析欄

平成16年10月の合併以降平成25年度まで実施した退職勧奨により類似団体平均を下回っている。引き続き、適正な定員管理や給与の適正化によりこの水準を維持する。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成16年10月の合併以降、職員数の計画的な削減により本指標は類似団体平均を下回って推移していたが、昨年度から類似団体平均を上回る傾向にある。近年の行政サービスニーズの多様性に対応するため、保育士を含む専門職員の必要性が大きく、職員増員の必要性が生じている状況ではあるが、事業評価に基づく事業の見直し等を通じて適正な定員管理を徹底する。

実質公債費比率の分析欄

毎年度の起債借入額をその年度の元金償還額以内とし、起債残高の抑制に努めてきたことや、高利率の起債の繰上償還などにより減少傾向で推移してきたが、普通交付税の合併算定替による減額により、算定上の分母が減少するため本比率も悪化し、平成27年度をピークに年次的に増加傾向にある。令和元年度は、基金造成事業の償還の終了、公営企業の起債償還も減少傾向にあり1.6%改善がみられた。今後も事業の緊急度などを的確に把握し、新規発行の抑制に努めることで本指標の改善に努める。

将来負担比率の分析欄

起債残高の抑制に努めたことにより、将来負担額が減少傾向にあったが、昨年度は退職者数の増による退職手当負担見込額の増から指標が悪化した。今年度は、充当可能財源が減少したものの地方債現在高並びに公営企業等繰入見込み額の減少から前年度より12.2%減少した。人口の減少による収入減も要因とし、本指標は今後増加傾向が見込まれるため、比率の維持、改善に向けた財政の健全化を徹底する。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

退職勧奨や新規採用の抑制により職員数の削減を図ったことで、類似団体平均を大幅に下回って推移している。一方で、多様化する住民ニーズへの対応に必要な専門職等の採用が不足する実情もあり、引き続き、適正な定員管理や給与水準の適正化を図りこの水準を維持する。

物件費の分析欄

指定管理者制度導入等による業務の外部委託や業務の見直しにより物件費の抑制効果が表れている。一方で、令和元年度決算では、少子化施策のひとつである小規模保育園の運営開始が増加要因の一つとしてあげられる。引き続き事務事業の見直しなどを実施し、経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

福祉事務所開設により生活保護費の支出が新たに増えたこと、また、人口減少や高齢化、少子化対策などにより事業が多様化し近年は急激に増加傾向にある。令和元年度決算では、わずかに前年度を上回った。これまで福祉施策に重点をおき行政サービスを展開してきた本町において、今後も同様な傾向が続くと見込まれる。このため、事業管理を徹底し過度な上昇を抑制していく必要がある。

その他の分析欄

類似団体平均を下回って推移していたが、今年度は平均を上回った。下水道事業について課題が多く、汚泥減容化の取り組みによる維持管理経費の削減、料金改定などを実施により抑制に努めているが、施設の老朽化による経費の増加、人口減少による料金収入の増加が見込めない状況であり、繰出金が増加傾向にある。

補助費等の分析欄

病院や水道事業への補助金(繰出金)やごみ処理、消防、介護保険等を一部事務組合で実施していることから類似団体の平均を上回っている。また、地方創生関連事業、人口減少・少子高齢化に関連した事業の拡充もあり増加の要因でもある。令和元年度決算の増加要因の特徴として、消費税率引き上げ後の経済対策(プレミアム付商品券)、事業所内保育施設事業への補助がある。

公債費の分析欄

合併以降の大規模事業(CATV整備事業、小・中学校の大規模改修など)の実施により類似団体平均を上回っている。前年度と比較して、ポイントが減少した背景には、基金造成事業の償還が終了したこと、公営企業の償還が減少したことが要因である。今後、複合施設の建設、施設の老朽化による改修なども課題としているため、財政状況を注視しながら新規発行の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

これまでの行財政改革の取り組みにより類似団体平均を下回って推移していたが、令和元年度決算においては、類似団体を1.3%上回る結果となった。年々社会保障関係経費を中心とした扶助費が増加しており、この傾向はさらに拡大するものと予想されるため、経常経費の削減にこれまで以上に努める必要がある。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

衛生費は、病院事業への補助金や水道事業への繰出金の減少、清掃施設の建設改良の終了による負担金の減少などにより、過去5年間では少ない決算額だが、類似団体の平均と比べると高い状況にある。民生費は、人口減少、少子化対策事業、福祉事務所開設以降の扶助費等により増加傾向にある。農林水産業費は、地元進出企業への製造設備への補助により前年度は大きく増加したが例年ベースに戻っている。一方で、商工費、土木費等が類似団体を下回っており、観光振興の活性化や道路改良工事等の計画施行に課題を抱えている状況が決算に表れたものと分析する。また、たび重なる台風等による風水害からの復旧により災害復旧費が大きく増加している。このようなことから、今後も事業費配分の適正化に配慮した財政運営に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は平成27年度以降において類似団体平均より高くなっている。合併後の定員管理で平成16年以降職員数は減少したが、地方創生関連事業での移住定住コーディネーターや地域おこし協力隊、少子化対策による子育て、保育関係の非常勤職員が増加していることに起因するものと分析する。扶助費は、平成23年の福祉事務所設置による生活保護事務が始まったことや平成26年からは、町独自の少子化対策事業に取り組んだため高くなっている。補助費についても病院事業会計への補助(繰出)やごみ処理、消防、介護保険等を一部事務組合で実施しているため高くなっている。公債費については、起債残高は年々減少しているものの1人当たりのコストとしては類似団体平均と比較し30%~40%高い水準で推移している。普通建設事業費の減は、前年度に地元進出企業への設備整備補助があったことが大きな要因である。一方、積立金については、新たにポータルサイトとの契約など、納税収入確保策によりわずかに増加しているが、類似団体平均を大幅に下回る状況となっており、本町の財政基盤の脆弱さが覗える決算状況となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

標準財政規模の大半は普通交付税であり、税収は固定資産税の増収もあり僅かな伸びが見られる。歳入の約8割が依存財源である財政構造のため、今後も収支均衡型の財政運営に努め、財源確保は当然ながら、歳出の経費削減に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

全ての会計において赤字は算出されなかったが、全体構成比率は年次的に減少傾向にある。普通会計等においては一定の水準を維持できているものの、資金不足による特別会計への補助(繰出金)額が増加しており、一般会計の財政バランスを圧迫する大きな要因となっている。企業会計である病院事業会計及び水道事業会計においては、病院建替えや大型医療機器購入にかかる起債償還や水道施設の老朽対策(更新)などの固定経費が会計に占める割合が増加し、単年度における構成比に大きく影響を与えている。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

一般会計等においては、毎年度の起債借入額をその年度の元金償還以内とし、起債残高の抑制に努めてきたことや、高利率の起債の繰上償還などにより、単年度の元利償還金額は減少してきている。算入公債費等については、年次的な償還が進み算定額も減少傾向にある。令和元年度は、基金造成事業の償還が終了したことにより元利償還金が大きく減少している。本指標は拡大傾向にあり、財政状況の的確な把握と公営企業の経営改善を課題として、本指標の改善に取り組む必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

合併以降の財政健全化対策として起債借入の抑制や繰上償還の実行してきたことにより、一般会計等の地方債残高は年次的に減少し将来負担額の抑制に大きな効果を得ている。一方、公営企業会計においては、施設の老朽更新等に伴う企業債繰入金が増加しており、早急な経営改善対策が必要である。充当可能財源等は、地方債残高の減少に伴う基準財政需要額算入見込額は減少しているものの、充当可能基金を維持できていることで一定の財源確保ができているものと考えている。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)本町の基金残高は、合併(平成16年10月)以降計画的に積立てを実行してきたことから、平成28年度までは年次的に1~2億円程度の増額で推移してきた。平成27年度からの合併算定替えによる普通交付税額の低減、人口減少に伴う町税等の減収の影響が大きく、財政バランスに不均衡が生じる状況となっている。令和元年度決算においては、合併以来の課題であった複合施設整備の整備、公共施設の修繕などにより、約3億5千万円の基金を取り崩す結果となった。(今後の方針)安定的な財政運営のためには一定規模の基金残高の確保は重要なものと考えており、本町の標準財政規模を計画値(目標額)として基金の積立てを年次的に実行したい。一方では、歳入の減少と他会計への多額な補助(繰出金)が必要な状況にあるため、事業着手の優先度と確実な選択により最低限の取崩しに努める。

財政調整基金

(増減理由)当該年度の決算見込みにより余剰金分と運用益(利子)を当該基金へ積み立てている。過去10年の実績として当該基金の取り崩しはない状況である。(今後の方針)令和元年度決算において、821百万円の基金残高となった。現状、全体的な基金積み立て(目標額)にも不足が生じているものと考えており、減債基金積立残高とのバランスからも当該基金の年次的な積立てを実施していく方針である。

減債基金

(増減理由)当該年度の決算見込みにより余剰金分と運用益(利子)を当該基金へ積み立てている。令和元年度においては、歳入決算に不足が生じ250百万円取り崩す結果となった。(今後の方針)令和元年度決算で基金残高997百万円であり、一定程度の基金は確保できたものと考えている。今後は、歳入の減少に伴う当該基金の取り崩しの必要が生じてくるものと想定されるが、財源確保と財政運営の徹底により取り崩しを最低限にとどめ、残高維持に努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域振興基金・・・合併特例債により造成した基金、新町まちづくり計画の実現をはじめ地域住民の連帯強化のための事業地域活性化・地域振興諸施策のために活用する・公共施設整備基金・・社会福祉・社会教育施設、学校、庁舎、情報通信施設など町が設置する施設の整備・更新等に活用する・さくら基金・・・・がんばれふるさと寄附金を積み立てることにより後年度に実施する財源を確保、環境・文化・教育・スポーツ・保健・医療・福祉・地域コミュニティなど、寄附者からの意向に応じた事業に充当し活用する・あいのわ銀行基金・・高齢者・障害者等の生活支援サービス提供を目的に「あいのわ銀行」(ボランティアネットワーク)を設置しており、その運営に要する費用に活用する・森林整備基金・・・・森林の整備及び森林活用の促進のため事業に活用する(増減理由)上記、それぞれの目的に応じた事業に充当し有効に基金を活用している。令和元年度決算においては、地域振興基金88百万円(複合施設整備事業)、公共施設整備基金6百万円(給食センター管理費など)を充当した。また、さくら基金については当該年度寄附金総額68百万円のうち40百万円の基金積立てを実行した。(今後の方針)令和元年度(決算)において、地域振興基金860百万円、公共施設整備基金279百万円、さくら基金137百万円などを残高計上した。今後も使途に応じた事業へは積極的に活用していく方針としているが、一方では基金残高に課題を感じており、特に、公共施設整備基金については、施設の老朽対策に対する対応として当該基金が重要な財源であるため、基金の積み増しを早急に実施したいと考えている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本町の有形固定資産減価償却率は、全国平均は下回っているが県平均を9.6%上回っている。減価償却率は、年々増加傾向にある。今後、施設の老朽化が進み、修繕費用が増加することが見込まれる。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき管理を進めていく。また、公共施設について個別施設計画により計画的な維持管理を行う必要がある。

債務償還比率の分析欄

本町の債務償還比率は、全国平均、鳥取県平均を下回っているが類似団体よりは上回る結果となった。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、前年度比では12.2%減少したが、将来負担比率、有形固定資産減価償却率とも類似団体内平均値を上回る結果となった。施設等の老朽化が進み維持管理が課題である。また、維持補修に加え大規模建設事業を控えており今後、将来負担率は増加する傾向にあると見込む。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

本年度は、基金造成事業型の起債償還が終了したことにより公債費が大きく減少した。地方交付税の逓減等による歳入の減少がみられるものの、公債費の減少による公債費充当一般財源の減少により公債費負担比率は減少し、実質公債費比率も近年上昇の傾向にあったが減少した。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

本町の有形固定資産は、減価償却比率が類似団体平均値よりも高い傾向にあり、有している資産のうち老朽化が進んでいる資産が多いといえる。維持管理も課題であり、個別施設計画において施設等の実態や利用状況、維持管理コスト等を考慮しながら長期的な視点で施設の更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行い、財政負担の軽減を図りながら公共施設等の持続性の確保に努める必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

(13)-(1)市町村施設類型別ストック情報分析表①と同様

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,135百万円の減少(△4.0%)、負債総額は同様に410百万円の減少(△5.6%)となった。資産総額の減少は、減価償却費による価値の減少のほか、減債基金(流動資産)地域振興基金(固定資産)の取崩しが大きく影響している。また、負債総額の減少は起債の借入総額を単年度償還額(償還元金)の範囲内とし計画的に起債借入れを行っていることと併せて、充当率や交付税措置など財政的に有利なものを優先的に発行した結果である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は6,695百万円となり、前年度比822百万円(△10.9%)減少となった。そのうち、補助金等が816百万円(31.0%)、維持補修費が31百万円(△19.8%)減少した。また経常収益は63百万円(+26.9%)増加し、災害復旧事業費の増加が大きいことによる臨時損失が161百万円(+86.7%)増加した。それにより純行政コストは、6,743百万円となり前年比723百万円(△9.7%)の減少となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、本年度差額(純行政コストから財源を引いたもの)が740百万であり、税収等や国県等補助金収入の財源で賄いきれなかったことを表している。固定資産等の寄付による無償所管換等を加えた本年度純資産残高は、726百万の減少となっている。財源の約半分を地方交付税に依存しており、地方交付税収入に影響されやすいため、行政コストの削減に努める必要がある。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は296百万円(増減額前年比184百万円増加+164.2%)であった。移転費用支出の補助金等支出が減少したことなどが影響している。投資活動収支は、199百万円(増減額前年比109百万円増加+121%)であった。高校跡地活用にかかる基金取り崩し収入の増が大きな要因である。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△312百万円(増減額前年比93百万円減△42.5%)となり、地方債の額を減らすことができた。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、前年度と比較し7.1万円減少した。年々減少傾向にある要因としては、分母である人口の減少と減価償却による償却資産の減少額が大きいこと、基金の取崩額が積立額より大きいことがある。歳入額対資産比率は、3.87年と前年度と比較し0.11年増加しした。有形固定資産減価償却率は、62.8%と前年度と比較し2.0%増加している。年々増加の傾向にあり、中には既に老朽化を迎えた施設があると考えられる。今後、資産種別ごとの分析及び優先順位付けを行い、統廃合も含めた資産更新をしていくことが課題である。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、74.9%と前年度と比較し0.4%増加している。これは、将来世代への負担が少なくなったことを表している。令和元年度は、地方債償還による負債額の減少割合が資産老朽化の度合より大きかったことが影響している。老朽化対策に取り組みながら、世代間の公平性を持続していくことが重要である。将来世代間負担比率は、令和元年度で13.3%であり前年度と比較し0.2%減少している。数値の減少は、将来世代へ負担を先送りしている割合が減少していることを表している。引き続き、将来世代に向けた資産形成を行っていく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、62.7百万円となっており前年度と比較し5.8万円減少した。前年度に補助金等(合板・製材生産性強化対策)が特段多額であったことが影響している。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、63.8百万円と前年度と比較して、2.9百万円減少した。減少傾向にあることから将来世代への負担が減少していることが言える。基礎的財政収支は、222百万円で前年度と比較すると大きく増加している。平成29年度と比較しても大きく増加となっているこれは、平成29年度に大きな設備投資(中学校空調工事、サテライト拠点施設設備など)があったが、平成30年度以降は、大規模な事業がなかったことが影響している。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担金比率は4.4%と前年度と比較し1.3%増加した。れは経常費用が減少し、経常収益が増加したことにより受益者負担割合が増加している。経常費用は、補助金等の移転費用が大きく減少しており、経常収入はその他経常収益(退職手当引当金戻入益)が増加している。受益者負担が少ないことは、住民にはありがたいことであるが、一方でその分負債額が増え将来世代への負担が先送りされることとなり世代間の公平性に配慮していく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,