経営の健全性・効率性について
経常収支比率は前年度比8.83ポイント増で100%を超えて黒字となり累積欠損金も解消されました。これは一般会計からの基準内繰入金の増加により営業外利益が営業損失を上回った結果によるもので、依然として一般会計からの繰入金なしには事業運営ができない経営状況といえます。支払能力を示す流動比率は45.82%と徐々に改善していますが、類似団体、全国平均を下回っています。企業債残高対事業規模比率は類似団体、全国平均を下回りましたが、これは分流式下水道等に要する経費の算定方法の変更により一般会計負担額が増加したためです。また、経費回収率は類似団体を上回るものの100%を超えておらず、水洗化率は類似団体、全国平均を下回っています。今後も水洗化率の向上と汚水処理費の削減を進めていく必要があります。汚水処理原価は172.92円となっており類似団体、全国平均を上回っています。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は類似団体を上回っていますが、平成3年から整備を始めたことから耐用年数を過ぎた管渠はなく、管渠老朽化率が低いことから現在、管路等の老朽化は見られません。
全体総括
今後も、集中浄化施設を備えた大型団地、事業所への接続など効果が大きい区域への整備を進めるともに、「生活排水処理アクションプログラム」、「経営戦略」に沿って整備区域を拡大し、水洗化率の向上、未収金の徴収強化、経費節減などを図り、経営基盤の強化を図っていきます。