御嵩町
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2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、概ね同水準を維持しており、財政力基盤は比較的安定している。類似団体平均より0.13pt上回っており、類似団体内でも比較的上位に位置している。社会情勢が不安定であり、先行きが見通せない中ではあるが、町内の工業団地企業の設備投資の増加による固定資産税の増収などに期待し、安定的な歳入の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年比で-6.1ptとなった。新型コロナウイルス感染症の拡大等により、経常的に実施していた事業の中止や縮小を余儀なくされたことや、福祉サービスの利用控え等に加え、感染症対応に係る臨時的経費が増加したことなどが主な要因となった。新庁舎等整備事業など大型事業を控えているため、地方債の発行などはできる限り抑制するとともに、事務事業の見直しを進め、経常的経費の削減を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は17,968人であり、類似団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いため、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。特に、人件費は、民営化や民間委託等により組織のスリム化を図ってきたため、類似団体より少ない職員数で行政運営を行っていることから、類似団体のなかでも少ない決算額となった。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、経験年数階層の変動が少なかったため、前年度と同数値となった。一定の都市区域で勤務する国家公務員や地方公務員などで、本給に3%~20%の割合で加算支給される地域手当を除外した国家公務員の給料を100とすると、本町職員の給料は96.8の水準にあり、国の基準より低い水準の給料月額の支給を行っているものの、類似団体内、全国町村平均と比べると若干上回る数値となっている。人事院勧告等に準拠し、今後も給与の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
町全体の職員については、平成8年度の207人をピークに大きく減少傾向にある。これまでは、保育園の民営化や学校給食センター・B&G海洋センターの一部業務委託のほか、指定管理者制度の活用による組織全体のスリム化を図ることにより、職員数の抑制を図ってきたところである。結果、普通会計ベースでは、類似団体平均と比較して2.52人少ない職員数で行政運営を行っているが、増加かつ多様化する行政需要に対して着実に対応できる体制整備に向け、適正な職員数を維持・確保していく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
これまでに発行した地方債の元利償還金の増、一部事務組合の負担金の増などにより、3カ年平均では6.6と0.3ptの増となったものの、類似団体平均を下回る数値で推移している。今後、新庁舎の建設や伏見小学校の大規模改造に地方債を充てる予定があり、将来的にはこの比率は増加していく見込みである。有利な地方債の選択と、地方債の発行抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
新庁舎等整備のため庁舎整備基金を継続的に積立していることや、大規模事業を控え、新たな投資的経費を抑制し、地方債の発行を控えてしていること、また、地方債を発行する場合にも交付税算入率の高い地方債を選択していることなどにより、将来負担比率は、平成28年度以降「-」で推移している。しかし、新庁舎等整備が本格化すると、積み立てた基金を一度に繰り入れる可能性があり、将来的には、この比率は増加に転じる見込まれることから、今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は、令和3年度においては22.6%となり、類似団体平均と比べ若干高いもののほぼ同水準となった。当該年度は新型コロナウイルスワクチン接種やマイナンバーカードの取得支援に係る人員配置・窓口体制の強化を行ったが、今後も増加かつ多様化する行政需要に対して着実に対応できる体制整備に向け、民間委託、指定管理など行財政改革への取り組みを通じて、人件費の削減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
令和3年度については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、事業の実施・中止が余儀なくされたことなどにより、前年度と比較して1.1ptの減となった。現在は、保育園、児童館、高齢者生きがい活動支援施設などを指定管理者制度により運営しているが、今後は公民館、プール施設などにも民間委託化を検討し、民間の活力による持続可能なまちづくりとコスト削減効果を図っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は、特に老人福祉費や社会福祉費に係る決算額が類似団体平均より多く、なかでも養護老人ホーム措置費、義務教育就学児などの医療費助成や町単独の障害者助成事業などにより決算額が多いものとなっている。今後、養護老人ホームの入所審査の適正化や町単独の各種手当の見直しを進めていくことで、財政負担の軽減を図っていく。
その他
その他の分析欄
繰出金については、主に下水道事業に対する繰出金が多く、これは、平成4年以降に集中的に行った下水道整備事業に充てた多額の地方債の償還が継続していることによるものである。過去に整備した下水道事業の償還終了分の影響により、1.3pt改善されたものの、中長期的には社会インフラの維持に必要な更新は見込まれるため、下水道事業については経費の節減、料金の見直し、広域化の検討を進めていく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費については、経常経費を充てる補助費のうち、およそ4分の3を、消防やごみ処理など住民生活に必要な業務を行う一部事務組合への負担金が占めている。今後はごみ処理施設の更新を控えており、負担金の増加傾向が見込まれるため、事務事業の見直しを進めるとともに、各種団体への補助金については補助金見直しガイドラインにより、見直し・廃止を行っていく。
公債費
公債費の分析欄
前年度予定していた新庁舎等整備関連に係る借入について、事業の進捗、繰越などにより当該年度の発行がなかったなどにより、前年度と比べ0.2ptの減となった。類似団体平均と比較すると、地方債現在高が少ないことにより公債費も低位で推移している。しかし、今後新庁舎事業が進むことにより、公債費は増加傾向になると見込まれるため、今後も事務事業の見直しなどを進め、財政の健全化に取り組んでいく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外では、特に扶助費が類似平均団体との乖離が大きく、補助費についても類似団体平均を上回っているため、公債費以外の数値は、類似団体平均を上回っている。前年度より数値が5.9pt減となったのは、人件費、物件費の減が主な要因となった。下水道事業への繰出金については、平成4年以降に発行した地方債の償還が、令和5年以降に償還終了を順次迎えるため、将来的には減額となっていく見通しである。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は17,968人であり、類似団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。結果として、住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。経年的に類似団体平均値を上回っている目的別歳出は、消防費である。本町では、地下の亜炭廃坑に起因する落盤を防止するため、亜炭廃坑の充填事業を継続しており、当該事業に必要な予算は、防災対策事業の一環として消防費に計上している。当該事業の直接的な財源は国と県が造成する基金からの補助であり、町費の負担なく実施しているが、事業費が大きいため、消防費が類似団体平均を大きく上回っている。令和3年においては、前年度と比べ当該事業費が約33億円減となったことにより、一人当たりのコストも大きく減となった。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
・本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は17,968人であり、類似団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。結果として、住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。・人件費は、保育所の民営化、出先機関業務の一部民間委託などの取り組みにより、類似団体より少ない職員数で行政サービスを運営しており、結果として類似団体平均を下回っている。・普通建設事業費(更新整備)は、亜炭鉱跡の充填に係る工事費の決算額が多くを占めるが、その事業費が前年度と比べ約33億円減となったことにより、一人当たりのコストも大きく減となった。・公債費は、これまで地方債の発行抑制を行ってきたことにより、類似団体の中でも下位で推移している。しかし、今後も住民の安心安全対策を推進するために必要な事業に対する借入を予定しているため、公債費は増加傾向になると見込んでいる。・積立金は、新庁舎等整備に係る財源を積み立てているため、大きく増となった。今後事業の実施、進捗等により目減りしていく見込みである。・投資及び出資金は、新庁舎等整備事業に係る下水道整備のための出資金(下水道出資金)の増により大幅に増加した。新庁舎等整備事業は複数年度にかけて実施するため、増加傾向が続く見込みである。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄実質収支額は継続的に黒字を確保している。実質単年度収支についても、年度によって増減はあるものの平成30年度から黒字を確保している。財政調整基金の残高は1,904百万円で、前年度比136百万円の増となり、標準財政規模に占める比率は、前年度と比べ0.8ptの増となった。今後、新庁舎等整備事業の進捗により、大きな財政需要が見込まれることから、引き続き事務事業の見直し、歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な行財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄一般会計をはじめ、全ての会計で赤字は生じていない。今後とも赤字が発生しないよう経費の節減に取り組んでいく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄公営企業債の元利償還金に対する繰入金については、過去の借入の返済終了等に伴い、前年度と比べ33百万円の減となった。組合等地方債の元利償還金に対する負担金等は前年比で10百万円の増となった。可茂衛生施設利用組合の新火葬場建設分の増に伴うものであるが、今後はごみ処理施設の更新なども予定されているため、引き続き、歳入歳出両面にわたる行財政改革に取り組み、節度とメリハリの利いた財政運営に努める。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄〇将来負担額一般会計の地方債現在高は、前年度とほぼ同水準となっているものの、今後は新庁舎等整備事業の進捗により借入行っていくため、大きく増加する見込みである。公営企業債等繰入見込額は、下水道事業における地方債現在高が年々減少しており、これまでの減少傾向が継続していくものと見込んでいる。〇充当可能財源等充当可能基金は、新庁舎等整備に向けて特定目的基金の積み立てを継続しており、基金残高は過去最大となっている。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体は増加傾向にあるが、これは新庁舎等整備事業に備え、特定目的基金の積み立てを継続していることによるものである。(今後の方針)新庁舎等整備事業の建設事業が本格化する将来に備え、必要な財源確保と将来負担の軽減のため庁舎整備基金への積立を継続していく。財政調整基金は、新庁舎等整備に係る工事費等が通常予算に与える影響を緩和するため、引き続き現在と同水準を維持していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)概ね前年と同水準で推移するように、決算剰余金の積み立てや取り崩しを行っている。令和3年度については、令和2年度に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、事業規模の縮小などを行ったことから決算余剰金が例年より多くなり、積立額についても、前年度と比べ増となった。(今後の方針)新庁舎等整備事業などの進捗に応じて必要な範囲内で財政調整基金を取り崩し、大規模事業が与える通常予算上の影響を緩和していく。また、突発的な情勢の変化等にも対応できるよう、適正な水準を検討し、一定金額の残高は維持していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)今後の公債費の増に備え、5億円規模を維持している。(今後の方針)減債基金の残高は、他市町村と比べて高い水準にあり、今後の取り扱いの方向性を検討していくものの、新庁舎等の整備による公債費増が見込まれるため、庁舎整備後に備えたあるべき水準も併せて検討していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)庁舎整備基金:庁舎の建設又は大規模な改修に必要な経費福祉向上基金:社会福祉事業の実施に必要な経費ふるさとみたけ応援基金:ふるさと納税を原資に基金積立し、子どもの健全育成、高齢福祉、文化財保護などの事業に活用するもの(増減理由)庁舎整備基金:現在、新庁舎の建設に向けて準備を進めており、毎年定期的に基金を積み立てているため707百万円の増となった。福祉向上基金:児童館の建設に備え、基金の積み立てを行ったため27百万円の増となった。ふるさとみたけ応援基金:ふるさと納税による寄附金の伸びに伴い、51百万円の増となった。(今後の方針)庁舎整備基金:新庁舎建設事業の財源として、目標としていた25億円の確保の見込みが立つことから令和5年度以降は新たな積立はせず、事業の進捗にあわせて、計画的に繰入をっていく。福祉向上基金:中児童館建設に1億4千万円の事業費を見込んでおり、当該基金はその財源として事業費と同規模の積立額を目標として積立を行っていく。ふるさとみたけ応援基金:当年度のふるさと納税で寄附いただいた相当額を、次年度の予算で最大限活用していくものとして繰入を行っていくことから、今後は、横ばい傾向となることを見込む。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では、平成27年度に策定した御嵩町公共施設等総合管理計画において、2055年の公共施設の面積削減量(目標値)を約2.5割削減することとしており、令和2年度には、施設ごと現状を踏まえ、計画的に維持管理・更新等の推進を目的に個別施設計画を策定している。直近5年の数値を見ると有形固定資産減価償却率は類似団体と同程度であったものの、この2年程度で乖離傾向にあるため、早期に個別施設計画に基づく施設改修等、進めていく必要があると思われる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、全国平均及び岐阜県平均を下回っているほか、類似団体内においても上位に位置している。平成29年度より、比率が減少傾向にあるのは、充当可能財源(基金残高)の上昇によるものである。充当可能財源(基金残高)については、今後新庁舎建設事業の財源に充てる予定のため、昨年同様、計画的な基金管理に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
充当可能財源の確保により、将来負担比率はマイナス値となっている。一方で、有形固定資産減価償却率が上昇している。今後は、新庁舎の建設など充当可能財源を施設改修等に充てる計画があり、将来負担比率は上昇すると考えられる。令和2年度に策定した個別施設計画により、計画的な施設改修等を進めていくなかで、今後は将来負担比率とのバランスを考慮し、健全な財政運営に努めていくことが求められる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
類似団体との比較において、将来負担比率と実質公債費比率の両方で下回っているが、税収等の低下に伴い前年より増加している。今後は個別施設計画による施設改修等により、地方債が増加し、償還額が大幅に増加することが予想される。そのため、今後は施設改修等以外の事業において、より優先順位を決めて事業実施するほか、これまで以上に公債費の適正化に努めていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
幼稚園・保育所と公営住宅は、類似団体と比較し、大きく乖離(高くなっている)している。特に中保育園は1971年建設と、建設から50年経過したことが要因の一つである。個別施設計画に従い、中保育園は新庁舎建設に合わせ、施設建替えを計画していることから、事業完了後民営化を予定しており維持管理費は減少し、償却率の減少が見込まれる。また、公営住宅においては、木造造りで築年数が耐用年数を大幅に超えている住宅が多数ある。現状、築年数が古く、利用者のいない施設は取り壊しなど計画的に進めているものの、早期に施設の集約化を図っていくことが課題である。上記のほか、小学校の有形固定資産減価償却率も拡大傾向であることから、計画的な施設改修が必要であると思われる。令和4年度以降、町内小学校施設で最も築年数の古い伏見小学校(1966年建設)の大規模改修(主に耐震化)事業を予定しているほか、各小中学校の雨漏りによる屋根の大規模改修も実施する必要があるため、財政状況とのバランスを勘案しながら事業実施に努める。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
図書館が類似団体と比較して昨年に引き続き最上位にあるほか、消防施設における類似団体比較が上位に位置している。特に消防施設においては、平成28年度に防災コミュニティセンターを建設し、御嵩町消防団第1分団詰所の併合により、平成29年度に有形固定資産償却率が大きく低下したためである。一方、庁舎においては、類似団体と比較して最下位に近く、全国・岐阜県平均と比較しても大きく乖離している。現庁舎は昭和54年に建設されており、平成24年度に実施した耐震性診断では、南海トラフ巨大地震の想定震度である震度6弱に耐えられない構造であることが判明している。そのため、令和2年度に策定した個別施設計画により、今後建替えを予定しており、耐震性を備えた新庁舎を建設予定である。これにより、有形固定資産減価償却率も低下すると見込まれる。引き続き、維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、事業実施していきたい。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計においては、資産総額が前年度末から334百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは、有形固定資産と基金である。有形固定資産のうち、事業用資産においては新庁舎整備事業により、建設仮勘定が増となったことが要因である。また基金は、庁舎整備基金などの目的基金の積立をおこなったことにより、基金全体で918百万円の増加となり、昨年度に引き続き過去最大の基金残高となっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は6,199百万円となり、前年度比2,149百万円の大幅減となった。これは、主に令和2年補助金として、特別定額給付金事業(1,824百万円)や水道料金減免事業費補助金(36百万円)の減少などによるものである。また純行政コストのうち臨時損失は400百万円となり昨年度と比較し3,317百万円の減となった。これは、地下の亜炭採掘跡を埋める予防充填事業を計上しており、本事業については当町の予算規模と比較しても大規模な事業費であるため、本事業の事業量の増減によって、各指標の値が左右されることとなるものである。
3.純資産変動の状況
一般会計等の本年度差額は、340百万円とプラスに転じた。これは、税収等国県等補助金の財源(6,979百万円)が純行政コスト(6,639百万円)を上回ったことによるものである。また、一般会計等の純資産変動額は、327百万円となった。これは、純資産が減価償却費・資産除売却損等を上回ったことなどによるものである。
4.資金収支の状況
一般会計において、業務活動収支は前年度と比較して453百万円の増加となった。業務収入は減少、このうち、特に国県補助金収入が減少(1,538百万円減)しており、新型コロナ感染症対策に係る補助金収入の減少が要因の一つであるが、亜炭採掘跡予防充填事業にかかる臨時支出が減少しており事業活動収支は増加となっている。投資活動収支は前年度と比較し471百万円収支の赤字増となった。これは主に基金積立金支出が632百万円の増加によるものである。また地方債の発行減少により、財務活動収収支においては地方債発行収入が地方債償還支出を上回り22百万円となっている。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
「①住民一人当たりの試算額」が類似団体平均を下回っている。これは、「③有形固定資産原価償却率」が、類似団体平均とほぼ同水準なこともあり、特に非償却資産である道路等の敷地の評価の際に、取得価額が不明なため、備忘価額1円で評価してるものが多く、この非償却資産の評価方法の違いにより、住民一人当たりの資産額が低くなっていると思われる。「②歳入額対試算比率」は、上記の理由から資産そのものが類似団体平均を下回っているため、この比率も類似団体平均を下回っていると思われる。なお、本町の特徴として、亜炭鉱跡防災対策事業に係る歳入額が大きく、その増減が各年度の増減に大きく影響している。「③有形固定資産原価償却率」については、類似団体とほぼ同水準であるものの年々増加している。これは、老朽化の進んでいる施設改修について部分的な改修のみを行っているためである。
2.資産と負債の比率
本町の「⑤将来世代負担比率」は、類似団体と比較して大きく下回っている。本町は、「1.資産の状況」にあるとおり、資産の値が類似団体より小さく、また、「4.負債の状況」にあるとおり地方債の発行を慎重に行っている。資産の値が小さいことと、地方債の現在高が少ないことさらに基金残高が増加していることが「⑤将来世代負担比率」を押し下げている要因であると思われる。
3.行政コストの状況
「⑥住民一人当たりの行政コスト」が前年から減少したのは、純行政コストのうち、臨時損失が前年比で減少したことなどによるものである。臨時損失には、亜炭鉱跡防災対策事業に係る費用を計上しており、令和3年度は同事業の経費が大きく減少したことから純行政コストが大きく減少した。また、本町は類似団体と比較して低い値になっているあるが、これは、本町の人口が構成団体のうち比較的多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強いと考えられる。
4.負債の状況
」にあるとおり地方債の発行を慎重に行っている。資産の値が小さいことと、地方債の現在高が少ないことさらに基金残高が増加していることが「⑤将来世代負担比率」を押し下げている要因であると思われる。
5.受益者負担の状況
「⑨受益者負担比率」が類似団体平均値より高い値を示しているものの、前年度比では6.5ポイント増となっている。しかし、経常費用が増加傾向にあり、これは新庁舎建設整備事業の増加が原因である。計画的な公共施設の維持管理が課題であるため、公共施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化の検討を進める必要がある。
類似団体【Ⅳ-1】
帯広市
弘前市
金ケ崎町
洋野町
涌谷町
美郷町
河北町
会津坂下町
会津美里町
矢吹町
三春町
大子町
那珂川町
上市町
志賀町
辰野町
南箕輪村
神戸町
揖斐川町
御嵩町
森町
川越町
玉城町
久御山町
多可町
福崎町
八頭町
琴浦町
北広島町
まんのう町
みやこ町
長洲町
都城市
国富町