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地方財政ダッシュボード

岐阜県御嵩町の財政状況(2019年度)

🏠御嵩町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、概ね同水準を維持しており、財政力基盤は比較的安定している。類似団体平均より0.17pt上回っているが、町内の工業団地企業の設備投資の増加による固定資産税の増収などに期待し、安定的な歳入の確保に努めたい。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年比で+2.6ptとなった。歳入の経常一般財源では、地方交付税や地方消費税交付金の減などにより、経常一般財源の総額で前年と比較して減となった。歳出では、主に下水道事業に対する負担金、補助金や私立幼稚園教育費負担金が大きく増となった。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は18,371人であり、構成団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。特に、人件費は、民営化や民間委託等により組織のスリム化を図ってきたため、類似団体より少ない職員数で行政運営を行っていることから、類似団体のなかでも少ない決算額となった。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は、経験年数階層の変動などにより、0.9pt前年より低い水準となった。一定の都市区域で勤務する国家公務員や地方公務員などで、本給に3%~20%の割合で加算支給される地域手当を除外した国家公務員の給料を100とすると、本町職員の給料は96.7の水準にあり、国の基準より低い水準の給料月額の支給を行っている。人事院勧告等に準拠し、今後も給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

町全体の職員については、平成8年度の207人をピークに大きく減少傾向にある。これまでは、保育園の民営化や学校給食センター・B&G海洋センターの一部業務委託のほか、指定管理者の活用による組織全体のスリム化を図ることにより、職員数の抑制を図ってきたところである。結果、普通会計ベースでは、類似団体平均と比較して2.42人少ない職員数で行政運営を行っているが、増加かつ多様化する行政需要に対して着実に対応できる体制整備に向け、適正な職員数を維持・確保していく。

実質公債費比率の分析欄

下水道事業の公債費に充てられた繰出金が大きく減少となったこと、また、一部事務組合の元利償還金も減少となったことなどにより、令和元年度については、単年度の実質公債費比率が限定的に大きく減少となり、結果として実質公債費率が減少となった。しかし、新庁舎の建設や伏見小学校の大規模改修に地方債を充てる予定があり、今後はこの比率は増加していく見込みである。有利な地方債の選択と、地方債の発行抑制に努めていく。

将来負担比率の分析欄

新庁舎等整備のため庁舎整備基金を継続的に積立していることや、大規模事業を控え、新たな投資的経費を抑制し、地方債の発行を控えてしていること、また、地方債を発行する場合にも交付税算入率の高い地方債を選択していることなどにより、将来負担比率は、3年連続で「-」を維持している。しかし、新庁舎等整備が本格化すると、積み立てた基金を一度に繰り入れる可能性があり、将来的には、この比率は増加に転じる見込みである。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

人件費は、民営化や民間委託等により組織のスリム化を図ってきており、類似団体より少ない職員数で行政運営を行っていることから、類似団体平均よりも低位で推移している。増加かつ多様化する行政需要に対して着実に対応できる体制整備に向け、適正な職員数を維持・確保していく。

物件費の分析欄

物件費については、保育士の人材確保や学校の補助教員などに臨時職員を充てており、過去数年間は類似団体平均よりも上回る数値となっている。令和元年度は、0.4pt下回った数値となったが、前年度とほぼ同水準となっている。

扶助費の分析欄

扶助費は、特に老人福祉費や社会福祉費に係る決算額が類似団体平均より多く、老人ホーム措置費、義務教育就学児などの医療費助成や町単独の障害者助成事業などにより決算額が多い。前年より数値が0.4pt減したのは児童手当や民間保育園への委託料の減、自立支援給付費助成事業費の減によるものである。

その他の分析欄

主に繰出金については、下水道事業に対する繰出金が多く、これは、平成4年以降に集中的に行った下水道整備事業に充てた多額の地方債の償還が継続していることによるものである。過去に整備した下水道事業の償還終了分の影響により、下水道事業に対する経常的な繰出金が減少したことにより3.9pt改善された。

補助費等の分析欄

補助費については、経常経費を充てる補助費のうち、およそ4分の3を、消防やごみ処理など住民生活に必要な業務を行う一部事務組合への負担金が占めている。前年より数値が7.8pt増となっているのは、下水道事業負担金、補助金の増のほか私立幼稚園教育費負担金の増、プレミアム付き商品券事業などの実施によるものである。

公債費の分析欄

新庁舎建設事業を後年度に控えているため、地方債を抑制的に発行しているため、令和元年度には減少となった。類似団体と比較すると、地方債現在高が少ないことにより公債費も低位で推移している。しかし、令和2年度以降に新庁舎事業が進むため、公債費は増加傾向にある。

公債費以外の分析欄

人件費や、補助費等は類似団体平均を下回っているが、扶助費やその他(繰出金)が類似団体平均を上回っているため、公債費以外の数値は、類似団体平均を上回っている。前年より数値が2.7pt増したのは、補助金の増によるものである。一方で下水道事業への繰出金については、平成4年以降に発行した地方債の償還が、令和5年以降に償還終了を順次迎えるため、将来的には減額となっていく見通しである。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は18,371人であり、構成団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。結果として、住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。突出して類似団体平均値を上回っている目的別歳出は、消防費である。本町では、地下の亜炭廃坑に起因する落盤を防止するため、亜炭廃坑の予防充填事業を継続しており、当該事業に必要な予算は、防災対策事業の一環として消防費に計上している。当該事業の直接的な財源は国と県からの補助であり、町費の負担なく実施しているが、事業費が大きいため、消防費が類似団体平均を大きく上回っている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は18,371人であり、構成団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。結果として、住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。人件費は、保育所の民営化、出先機関業務の一部民間委託などの取り組みにより、類似団体より少ない職員数で行政サービスを運営しており、結果として類似団体平均を下回っている。扶助費は、町内に老人ホームがあることによる老人ホーム措置費、義務教育就学児などの医療費助成や障害者助成事業を単独事業として実施していることにより、前年とほぼ同水準であるが、類似団体平均を若干下回っている。普通建設事業費(更新整備)は、亜炭鉱跡の予防充填に係る工事費の決算額が多く、類似団体の中で最大の値となった。結果として普通建設事業費全体の数値についても、類似団体平均を上回ることとなった。公債費は、これまで地方債の発行抑制を行ってきたことにより、類似団体の中でも下位で推移している。しかし、今後も住民の安心安全対策を推進するために必要な事業に対する借入を予定しているため、公債費は増加傾向にある。繰出金は、下水道事業に対する繰出が多いことから類似団体平均を上回っているが、平成4年以降に集中的に整備した下水道事業に充てた借入の償還が令和5年以降に順次終了していくため、将来的には繰出金が減少していく予定である。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

財政調整基金の残高は1,717,140千円で、前年比+5,183千円、ほぼ同水準を維持している。標準財政規模が前年よりも増加となったことにより、標準財政規模に占める比率が低下した。標準財政規模に占める実質収支額については、前年費で微増(+0.4pt)となったが、これは、福祉医療費や障害福祉費などの実績が予算の見込みより下回ったことなどにより、実質収支が前年費で約2千万円増加となったことによるものである。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計をはじめ、全ての会計で赤字は生じていない。今後とも赤字が発生しないよう経費の節減に取り組んでいく。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

公営企業債の元利償還金に対する繰入金が前年比で+6百万円であるが、これは、下水道事業費の増に伴うものである。組合等地方債の元利償還金に対する負担金等は前年比で+11百万円の増となった。可茂衛生施設利用組合の新火葬場建設分の増に伴うものである。引き続き、歳入歳出両面にわたる行財政改革に取り組み、節度とメリハリの利いた財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

〇将来負担額一般会計の地方債現在高は学校の空調設備整備事業や防災行政無線のデジタル化事業に充てる地方債の発行などにより増加した。また今後も新庁舎整備事業の進捗により借入は増加傾向となる見込みである。公営企業債等繰入見込額は、下水道事業における地方債現在高が年々減少しており、これまでの減少傾向が継続していくものと思われる。〇充当可能財源等充当可能基金は、新庁舎等整備に向けて目的基金の積み立てを継続しており、基金残高は過去最大となっている。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)基金全体は増加傾向にあるが、これは新庁舎等整備事業に備え、特定目的基金の積み立てを継続していることによるものである。(今後の方針)新庁舎等整備事業の建設事業が本格化する将来に備え、建設事業に着手するまでは、庁舎整備基金への積立を継続していく。財政調整基金は、新庁舎等整備に係る設計費等が通常予算に与える影響を緩和するため、設計等が本格化するまでは、引き続き現在と同水準を維持していく。

財政調整基金

(増減理由)概ね前年と同水準で推移するように、決算剰余金の積み立てや取り崩しを行っているため、ほぼ同額となった。(今後の方針)新庁舎等整備事業などの進捗に応じて必要な範囲内で財政調整基金を取り崩し、大規模事業が与える通常予算上の影響を緩和していきたい。また、突発的な情勢の変化等にも対応できるよう、適正な水準を検討し、一定金額の残高は維持していく

減債基金

(増減理由)公債費の増加に対応するため、残高が5億円程度になるまで毎年1,000万円の取り崩しを行ったことにより、減少した。(今後の方針)減債基金の残高は、他市町村と比べて高い水準にあり、今後の取り扱いの方向性を検討していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)庁舎整備基金:庁舎の建設又は大規模な改修に必要な経費福祉向上基金:社会福祉事業の実施に必要な経費(増減理由)庁舎整備基金:現在、新庁舎の建設に向けて準備を進めており、毎年定期的に基金を積み立てているため。福祉向上基金:児童館の建設に備え、基金の積み立てを行ったため。(今後の方針)庁舎整備基金:新庁舎建設事業に着手するまで、基金を積み増ししていく。福祉向上基金:必要な福祉事業に充当するほか、児童館の建設に向けて基金を積み増ししていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当町では、平成27年度に策定した御嵩町公共施設等総合管理計画において、2055年の公共施設の面積削減量(目標値)を約2.5割削減することとしており、令和2年度には、施設ごと現状を踏まえ、計画的に維持管理・更新等の推進を目的に個別施設計画を策定している。直近5年の有形固定資産減価償却率は類似団体と同程度であるものの、県平均より高くなっており、今後は、個別施設計画に基づく施設改修等、進めていく必要がある。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、全国平均及び岐阜県平均を下回っているほか、類似団体内においても上位に位置している。平成29年度より、比率が減少傾向にあるのは、充当可能財源(基金残高)の上昇によるものである。充当可能財源(基金残高)については、今後新庁舎建設事業の財源に充てる予定のため、計画的な基金管理に努めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

充当可能財源の確保により、将来負担比率が平成28年度以降、マイナス値となっている。一方で、有形固定資産減価償却率が上昇している。今後は、充当可能財源を施設改修等に充てる計画があり、特に今後は新庁舎の建設を控えていることから、将来負担比率は上昇すると考えられる。令和2年度に策定した個別施設計画により、計画的な施設改修等を進めていくなかで、今後は将来負担比率とのバランスを考慮し、健全な財政運営に努めていくことが求められる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体との比較において、将来負担比率と実質公債費比率の両方で下回っているほか、減少傾向にある。しかし、今後個別施設計画による施設改修等により、地方債が増加し、償還額が大幅に増加することが予想される。そのため、今後は施設改修等以外の事業において、より優先順位を決めて事業実施するほか、これまで以上に公債費の適正化に努めていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較し、大きく乖離(高くなっている)施設は、幼稚園・保育所と公営住宅である。特に中保育園は1971年建設と、建設から50年経過したことが要因の一つである。個別施設計画に従い、中保育園は新庁舎建設に合わせ、施設建替えを計画していることから、事業完了後は維持管理費が減少し、償却率の減少が見込まれる。また、公営住宅においては、木造造りで築年数が耐用年数を大幅に超えている住宅が多数ある。現状、築年数が古く、利用者のいない施設は取り壊しなど計画的に進めているものの、早期に施設の集約化を図っていくことが課題である。上記のほか、令和4年度以降、町内小学校施設で最も築年数の古い伏見小学校(1966年建設)の大規模改修(主に耐震化)事業を予定しているため、引き続き財政状況を踏まえながら事業実施に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

消防施設においては、類似団体と比較し、最上位に位置している。これは、平成28年度に防災コミュニティセンターを建設し、御嵩町消防団第1分団詰所の併合により、平成29年度に有形固定資産償却率が大きく低下したためである。庁舎においては、昭和54年に建設されており、平成24年度に実施した耐震性診断では、南海トラフ巨大地震の想定震度である震度6弱に耐えられない構造であることが判明している。そのため、令和2年度に策定した個別施設計画により、今後建替えを予定しており、耐震性を備えた新庁舎建設予定である。これにより、有形固定資産減価償却率も低下すると見込んでいる。引き続き、維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、事業実施していきたい。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計においては、資産総額が前年度末から206百万円の減少となった。金額の変動が大きいものは、有形固定資産と基金である。有形固定資産のうち、特にインフラ資産において減価償却による資産の減少が大きかったことで、有形固定資産全体で484百万円の減少となった。一方で基金は、庁舎整備基金などの目的基金の積立をおなったことにより、基金全体で190百万円の増加となり、過去最大の基金残高となっている。現在、当町においては役場本庁舎移転をはじめとする大型事業が控えていることから、公共事業等のペースダウンを行うとともに特定目的基金への積立を行っている。事業が本格化するまでは同様の傾向が続くと思われる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は6,469百万円となり、前年度比149百万円の増加となった。これは、主に平成30年度から2か年で実施した防災行政無線のデジタル化に係る事業費(139百万円)や公民館改修費(18百万円)などによるものである。また純行政コストのうち臨時損失は1,831百万円となり、前年度比205百万円の増加となった。臨時損失には、地下の亜炭採掘跡を埋める予防充填事業(以下、亜炭鉱跡防災対策事業)を計上しており、本事業については当町の予算規模と比較しても大規模な事業費であるため、本事業の事業量の増減によって、各指標の値が左右されることとなるものである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等の本年度差額は、△348百万円となった。これは、税収等国県等補助金の財源(7,528百万円)が純行政コスト(7,877百万円)を下回ったことによるものであする。また、一般会計等の純資産変動額は、△347百万円となった。これは、有形固定資産等の増加(272百万円)や、貸付金基金等の増加(491百万円)もあったが、主に減価償却費・資産除売却損(△809百万円)がそれらを上回ったことなどによるものである。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計において、業務活動収支は前年度と比較して△2百万円の減少、投資活動収支は△632百万円で、前年度と比較し262百万円ほど収支の赤字増となった。これは主に学校空調改修事業や防災行政無線のデジタル化事業の実施による公共施設等整備費支出の増によるものである。またこれらに関連した地方債の発行により、財務活動収収支においては地方債発行収入が地方債償還支出を上回り162百万円となった。本年度資金収支額は24百万円と前年度と比較して67百万円減少したものの、本年度末現金預金残高は前年度と比較して24百万円増加した。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

「①住民一人当たりの試算額」が類似団体平均を下回っている。これは、「③有形固定資産原価償却率」が、類似団体平均とほぼ同水準なこともあり、特に非償却資産である道路等の敷地の評価の際に、取得価額が不明なため、備忘価額1円で評価してるものが多く、この非償却資産の評価方法の違いにより、住民一人当たりの資産額が低くなっていると思われる。②歳入額対試算比率」は、上記の理由から資産そのものが類似団体平均を下回っているため、この比率も類似団体平均を下回っていると思われる。なお、本町の特徴として、亜炭鉱跡防災対策事業に係る歳入額が大きく、その増減が各年度の増減に大きく影響している。③有形固定資産原価償却率」については、類似団体とほぼ同水準であるものの年々増加しており、これは役場本庁舎をはじめ、保育園、町営住宅など、建設から40年余りを経過する施設があるためである。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

本町の「⑤将来世代負担比率」は、類似団体と比較して大きく下回っている。本町は、「1.資産の状況」にあるとおり、資産の値が類似団体より小さく、また、「4.負債の状況」にあるとおり地方債の発行を慎重に行っている。資産の値が小さいことと、地方債の現在高が少ないことさらに基金残高が増加していることが「⑤将来負担比率」を押し下げている要因であると思われる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

「⑥住民一人当たりの行政コスト」が前年から増加したのは、純行政コストのうち、臨時損失が前年比で増加したことなどによるものである。臨時損失には、亜炭鉱跡防災対策事業に係る費用を計上しており、令和元年度は同事業の経費が大きく増加したことから純行政コストが大きく増加した。また、本町は類似団体と比較して低い値になっているあるが、これは、本町の人口が構成団体のうち比較的多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強いと考えられする。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

」にあるとおり地方債の発行を慎重に行っている。資産の値が小さいことと、地方債の現在高が少ないことさらに基金残高が増加していることが「⑤将来負担比率」を押し下げている要因であると思われる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

「⑨受益者負担比率」が類似団体平均値より高い値を示しており、前年度と比べると若干減少している。経常費用は前年度か149百万円増加しており、中でも維持補修費の増が顕著である。これは、防災行政無線のデジタル化事業や公民館の改修事業が主な要因である。今後、公民館などの公共施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,