経営の健全性・効率性について
事業開始後18年経過したブロワ等の部品が供給終了となり本体交換が増え維持管理費が増加している。高齢者世帯が多い地区での事業のため料金改定は行っておらず、類似団体に比べ経費回収率が低くなっている。新たな浄化槽の設置も少なく新規の料金収入増加も見込めないが、既に使用料以外の繰入金により補填していることから、事業を継続していくためには健全経営を図るべく類似団体や経費回収率の経年比較等行いながら、適正な料金水準についても検討が必要と考えられる。
老朽化の状況について
事業開始後18年経過し、ブロワ本体の耐用年数による交換等増加が見込まれる。各戸に整備した浄化槽機種に合ったブロワが必要であることや、経年により交換部品の供給が終了となった機種もあるため、引き続き計画的な更新を行うことが必要となっている。
全体総括
事業実施地域は高齢者世帯が多く、既に空き家となり使用休止となったケースが生じている。平成28年度実施したアンケートで設置希望とした世帯でも、高齢者世帯であり費用がかかることが理由で設置に至らない。当該年度は6基の整備に留まり、現行事業での浄化槽整備に対する住民ニーズは極めて少ないと考えられる。本事業においては、整備済み浄化槽の維持管理に重点を置き経営の健全化を図るとともに、使用休止状態が続き再開が見込めない浄化槽等については経営の効率性からも検討が必要と考えられる。