農業集落排水施設 公共下水道 特定環境保全公共下水道 簡易水道事業(法適用)
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基準財政収入額は、法人の業績が好調だったことによる給与所得の増、景気回復傾向による営業所得の増などの影響から、前年度比3.4%増加した。基準財政需要額は、地域経済雇用対策費の費目廃止、公債費の減少などの要因から、前年度比1.6%減少した。結果、3年間の財政力に基づく財政力指数は前年度と同値となった。財政力指数は、今後も横ばい傾向で推移するものと見込まれる。
分子である経常経費充当一般財源は、償還計画に基づく公債費の減、定員管理計画に基づく人件費の減等により、対前年度比200,991千円減の9,567,022千円だったのに対し、分母である臨時財政対策債を含む経常一般財源額等は、地方交付税の減等により、対前年度比135,380千円減の10,968,145千円となった。結果、経常収支比率は対前年度比0.8ポイント減の87.2%となった。
人件費については定員管理計画に基づく職員数の削減から減額となったものの、物件費については市立博物館映像整備、土地区画整理事業の換地処分業務、さらには各指定管理料の見直しによる増額が影響し増額となった。結果、人件費・物件費を合わせた決算額は、近年の傾向と同様に増加となった。施設の更新や維持管理に係る経費は増加傾向にあることから、今後もさらなる経常経費削減に努める必要がある。
類似団体の平均ラスパイレス指数である97.4を上回る98.3となった。定員管理計画による職員数の縮減により、一般行政職の採用を制限していることや給与改定、職員の昇格などが要因である。組織体制を含め、給与の適正化に努める。
平成17年度10月の市町村合併後に策定した定員管理計画(平成28年4月1日の職員数363人、10年間で-92人を目標)に基づき職員数の縮減を行っており、平成30年度までに116人の削減を行った。また、平成28年度を初年度とする第3次定員管理計画では、令和3年4月1日の職員数を343人(5年間で-8人)とする目標としている。今後も厳しい財政事情が続くと推測されることから、事務事業の見直しを継続するとともに職員数の適正化に努める。
実質公債費比率は、平成14年度に借入した中心市街地核店舗創成事業に係る一般単独事業債の償還が終了したことなどにより元利償還金の額が約1億2,700万円減少したことや、木質バイオマスエネルギー活用推進事業の債務負担が算定外となったことなどが影響し、0.7ポイント減の12.6%となった。
将来負担比率は、プライマリーバランスの黒字化堅持により一般会計における平成30年度末地方債残高が約10億7,500万円減少したことが影響し、対前年度比0.7ポイント減の75.6%となった。
定員管理計画に基づく職員数の削減により、人件費に係る経常収支比率は前年度比0.1ポイント減少した。一方、人件費に係る経常収支比率が類似団体平均値より高い要因は、消防業務を直営で行っていることが挙げられる。
物件費に係る経常収支比率は、前年度比0.8ポイント増加した。市立博物館映像整備、土地区画整理事業の換地処分業務、さらには各指定管理料の見直しによる増額が影響したことが要因に挙げられる。類似団体平均値と比較し特に高い値にあることから、施設の集約化などを視野に一層の経費削減に努めていく。
扶助費に係る経常収支比率は、前年度比ほぼ横ばいの0.1ポイント増、類似団体平均値と比較しても同程度となっている。当市は高齢化率が高いほか、子育て支援施策を積極的に推進していることから、扶助費の適正化に努めていく。
その他に係る経常収支比率は、前年度比0.7ポイント減少した。各特別会計への繰出金が減少したことなどが要因に挙げられる。類似団体平均値と比較し特に低い値にあり、同指標の維持に努めていく。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度比0.1ポイント減少した。臨時福祉給付金事業の終了、施設改修の終了による社会福祉協議会運営支援事業費補助金の減などが要因に挙げられる。各種団体等への補助金・負担金については、健全財政計画に基づき終期の設定や定期的な見直しを行っており、さらなる健全化に努めていく。
公債費に係る経常収支比率は、前年度比0.8ポイント減少した。健全財政計画に基づくプライマリーバランス黒字化堅持の取組から、公債費の縮減に努めていることが要因に挙げられる。一方、類似団体平均値と比較すれば依然高い値にあることから、今後も健全財政計画に基づき普通建設事業費の圧縮を図りながら、公債費の縮減に努めていく。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度同値となった。類似団体平均値と比較すると、特に低い値で推移している。一方、物件費に係る経常収支比率が特に高い状況にあることから、施設管理費の一層の適正化に努めていく。
(増減理由)主要3基金(財政調整基金、市債管理基金、公共施設等整備基金)について、平成30年度は、当初予算で普通交付税の減額を想定し、また、市議会議員選挙費(48,324千円、一般財源同額)、小さな拠点改修整備事業費(15,186千円、一般財源同額)の増などにより、500,000千円の繰入金を計上した。結果的に普通交付税は当初の見込みどおりの交付となり、また、基金の取り崩しを必要とするような臨時的な事業費は発生しなかったため、前年度よりも118,374千円繰入額を増やすこととなった。第3次健全財政5カ年計画で示す平成30年度末における主要3基金残高2,547,453千円という目標額については、46,048千円少ない2,501,405千円という結果となり、目標の達成には至らなかった。(今後の方針)基金の運用については、今後も一層の健全化に努め、足腰の強い財政基盤の構築を目指していく。
(増減理由)平成30年度は、当初予算で5億円(前年度比2億円増)の繰入金を計上した後、臨時的に財政調整基金を財源とする必要性は生じなかったため、以降の補正は行わず、財政調整基金繰入金の決算額は500,000千円となった。決算剰余金等の積立分320,000千円、預金利子運用益2,278千円及び事業費精査による積立分9,711千円を加えると、最終的には168,011千円の取り崩しという結果になった。(今後の方針)財政調整基金は、災害の応急対応策その他特別の事件に要する経費の財源に充てるために設置したもので、旧遠野市では昭和39年に、旧宮守村では昭和51年にそれぞれ設置しており、現在は予算を組み立てる際の調整用財源として活用しているが、当初予算で繰入金として計上した後、地方交付税などの確定に合わせて減額補正を行っており、今後とも適正な積立となるよう努める。
(増減理由)平成30年度は、一般財源の不足分を調整する必要があったことから、当初予算において下水道事業起債償還補助分4,250千円と合わせ、204,250千円の繰入金を予算計上したが、最終的には、下水道事業起債償還補助分として3,710千円、計画充当分として200,000千円の取り崩しとなった。また、積立金145,355千円の内訳としては、下水道事業起債償還補助分が3,710千円、預金利子運用益分が345千円、企業からの寄附金が1,300千円及び事業費精査による積立分140,000千円となっている。(今後の方針)健全財政計画において当該年度の公債費償還額の10~20%の保有額を適正額と位置付けているこから、公債費の償還に充てる一般財源額の平準化を図りながら運用する。
(基金の使途)・永遠の日本のふるさと遠野基金行政課題に対応する施策に要する経費の財源を確保し、市民協働の推進、地域振興等を図るための経費に充てる。・遠野市公共施設等整備基金市が行う公共施設、その他の施設の整備に要する経費の財源に充てる。・遠野市産業振興基金地域産業資源を有効に活用し、地域の特性をいかした産業の振興並びに多様な就業機会の創出及び人材の確保に要する経費に充てる。・遠野市市有林造成基金産業の振興、学校施設の整備充実、災害復旧その他特別の事件に要する経費に充てる。・遠野市高齢者等貸付牛購入基金高齢者等に対して貸し付ける肉用牛を適正かつ効果的に購入する経費に充てる。(増減理由)・永遠の日本のふるさと遠野基金は、重点施策でもある地域振興等に資するソフト事業に充当し、前年度比158,225千円減少した。・遠野市公共施設等整備基金は、市が行う公共施設等の整備費に97,200千円充てたが、計画分及び預金利子運用益分等として104,267千円積み立て、7,067千円増加した。・産業振興基金は、地域の特性をいかした産業の振興並びに多様な就業機会の創出等に資する事業に充当し、前年度比37,025千円減少した。(今後の方針)・3つの重要施策(健康づくり、子育て支援、地域づくり)を中心とした事業を推進するための財源として、今後とも適正な運用となるよう努める。
有形固定資産減価償却率は、平成27時点で類似団体平均値を16.5ポイント下回る42.1%となっているが、年々緩やかに上昇し、平成30時点では類似団体平均値を7.2ポイント下回る50.3ポイントとなった。平成28.3月に策定した公共施設等総合管理計画による分析では、約4割の施設が築30年を超えており、将来の維持管理、改修又は更新の費用が増加するものと見込んでいる。公共施設の現状を適切に把握し、適正な保有規模と管理の在り方を見直していく必要がある。
債務償還可能年数は、平成30時点で類似団体平均値を40.2ポイントを下回る545.0%となり、前年からも26.4ポイント減少となった。これは、算式中「充当可能財源」が減少しているものの、それを上回り「将来負担額」が大幅に減少したことが主な要因となっている。市健全財政計画に定める市債発行・償還計画に沿った財政運営を行うことで、指標の維持に努めたい。
将来負担比率は、H30時点で類似団体平均値よりも高い水準となっているが、プライマリーバランス黒字化堅持などの取組により年々緩やかに減少している。一方、有形固定資産減価償却率は、H30時点で類似団体平均値よりも低い水準となっている。今後、両指標の推移を適切に捉えながら、文化施設や教育施設、庁舎などについて、長期的視点をもった計画的な管理を行う必要がある。
将来負担比率は、プライマリーバランスの黒字化堅持により一般会計における年度末起債残高が前年度と比べ約10億7千万円減少したことなどから将来負担額が減少したが、それに伴い、交付税算入される基準財政需要額が9億4千万円減少し、公債費に充当可能な基金が2億1千万円減少したが市債残高減少の影響が大きく、H30はH29よりも0.7ポイント減少した。一方、実質公債費比率は、平成24年度に借入した遠野の元気創造基金造成事業に係る過疎対策事業債の元利償還が終了したことなどから、元利償還金の額がH29よりも約1億3千万円減少したため、H30はH29よりも0.2ポイント減少した。どちらの指標も前年より減少したものの、類似団体平均値との比較では高い水準にあるため、市健全財政計画に定める市債発行・償還計画に沿った財政運営を行うことで改善に努めたい。
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