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山口県宇部市:自動車運送事業の経営状況(2016年度)

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経営比較分析表(2016年度)

経常収支比率

営業収支比率

流動比率

累積欠損金比率

利用者1回当たり他会計負担額

利用者1回当たり運行経費

他会計負担比率

企業債残高対料金収入比率

有形固定資産減価償却率

経営の健全性について

平成28年度は、経常収支比率及び営業収支比率が減少しており、これは、「宇部市地域公共交通網形成計画」及びこれを具体化する「宇部市地域公共交通再編実施計画」を踏まえた路線再編に伴う乗合自動車収入の減少とバス運転士不足に伴う貸切自動車収入の減少が主な要因である。路線再編による事業規模の縮小に伴い営業費用は減少傾向にあるが、固定費の削減が進まず営業収支比率が伸び悩んでいる状況である。また、平成27年度に更新した貸切バスについても、運転士不足等により稼働率が低水準であり、投資と収入のバランスが崩れている状況のため、企業債残高対料金収入比率が増加傾向にある。したがって、今後は経営の健全化のため、事務の効率化等により固定費を削減し、また、貸切事業において、既存固定客だけでなく訪日観光客等の需要の見込める団体を取り込む等、広域的な事業展開により増収を図る必要がある。そのため、事務事業の抜本的な見直し及び運転士の労働環境改善に向けた施策を講じ、運転士の確保を図る必要がある。

走行キロ当たりの収入

走行キロ当たりの運送原価

走行キロ当たりの人件費

経営の効率性について

走行キロ当たりの運送原価については、民間事業者に比べ低い水準を維持しているものの、走行キロ当たりの人件費については、民間事業者よりも高い水準で推移しており、給与の適正化等を検討する必要がある。また、走行キロ当たりの収入については、民間事業者と比較すると非常に低く、乗車効率も他団体に比べて低くなっている。したがって、引き続き「宇部市地域公共交通網形成計画」及びこれを具体化する「宇部市地域公共交通再編実施計画」に基づく路線再編を着実に進め、利便性の向上を図りながら、乗車効率の改善及び収入の確保を図る必要がある。

全体総括

人口減少、少子高齢化の進展により、今後も輸送人員の減少が見込まれる中で、「使いやすく、持続可能な地域公共交通網」を形成するため、引き続き「宇部市地域公共交通網形成計画」及びこれを具体化する「宇部市地域公共交通再編実施計画」に基づく路線再編を着実に進め、事業規模の適正化を図る必要がある。また、給与の適正化等による人件費の抑制及び事務の効率化による固定費の削減、運転士の労働環境の改善策などを反映した経営戦略を平成30年度に作成し、事業の健全化に向けた事業運営を展開していく必要がある。

出典: 経営比較分析表,

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