広島県廿日市市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
厳しい雇用情勢を背景に個人所得の減収などから基準財政収入額が減少したことにより、昨年度と比較して0.02ポイントの減少となっている。また、類似団体内平均も下回っている。「収納対策アクションプラン」に基づき、税の収納対策の強化を実施するとともに、事務事業の見直しや施策の重点化による歳出経費の削減を徹底し、行政経営の効率化に努める。
財政構造の弾力性
内部管理経費の削減に努めているものの、平成16年度に稼働したごみ処理施設(RDF清掃施設)の運転管理経費が多額であり高止まりしていることや、社会保障関係費の増加に伴う扶助費の経常一般財源が250百万円増加、さらにがん検診の検診委託料が増加したことなどにより物件費が52百万円増加している。人件費については、職員給のカットに伴い-149百万円、公債費は、公的資金補償金免除繰上償還により-116百万円、繰出金は、国民健康保険などへの繰出金は73百万円増加しているが、公共下水道への繰出金が使用料の増加などにより-129百万円となり、繰出金全体では-35百万円となっているなど、歳出経常一般財源は昨年度に比べ82百万円増の25,703百万円となっている。また、歳入経常一般財源については、普通交付税や、臨時財政対策債が増加していることなどにより27,747百万円(1,576百万円の増)となっている。以上のことを要因とし、平成22年度の経常収支比率は昨年度と比べ5.3ポイント減少し92.6%ではあるが、依然として類似団体平均を上回っている。自主財源の確保、PDCAマネジメントサイクルを確立するために取り組んでいる事業シートを活用し、成果を重視した事務事業の見直し、内部管理コスト、建設・維持管理コストの縮減等や公共施設のマネジメントの推進、職員数の最適化、公債費の抑制などにより、経常経費の削減に努める。これらの取組みにより「平成27年度決算時までに91.7%以下」を目標に改善に努める。
人件費・物件費等の状況
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、主に人件費が要因となっている。これは、二度の市町村合併による影響(市域の拡大:489.36k㎡)で職員数が多いのが主たる原因である。これまで、行政組織の統廃合、事務事業の見直しなどの効率化を図りながら職員数の削減を図ってきたが、合併により住民の居住地域が点在しているため、効率化にも限界があり、今後も民間事業者等(NPO法人など)による行政サービスの提供(民間委託、指定管理者制度)を積極的に推進していく。
給与水準(国との比較)
平成21年4月から実施していた職員の給与カット(5%~2%)が平成23年3月で終了したことにより、対前年度比で2.6ポイント増加したものの、依然として類似団体の平均を下回っている。今後も、引き続き給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
類似団体平均と比較すると、本市は2.27人上回っている。これは、市町村合併による影響(市域の拡大:489.36k㎡)が主たる原因であり、類団他市と単純には比較できないが、本市では、行政組織の統廃合、事務事業の見直しなどの効率化を図りながら職員数の削減を図ってきた。しかし、合併により住民の居住地域が点在しているため、効率化にも限界があり、消防事務の広域化、保育所の完全民営化など、事務事業体制の大規模な見直しをしない限り、平均値の数値レベルまでに至ることはできないものと思われる。特殊要因以外の部分では、中期財政運営方針などを踏まえ、引き続き削減を図る予定ではあるが、今後は、権限移譲等により増大する行政需要に適切に対応するための必要な人員は確保するなど、定員の最適化に取り組む。
公債費負担の状況
市町村合併前のスポーツ公園整備、庁舎・文化センター建設などまちづくりのための大きな公共施設建設に係る事業債、また、平成15年度及び平成17年度の合併による地域間格差是正のインフラ整備の事業債の発行により類似団体平均を大きく上回っている。平成19年から平成21年度までに実施した公的資金補償金免除繰上償還と将来世代に過度な負担を残すことがないように事業債発行額の抑制を行い、平成22年度の元利償還金の減少と基準財政需要額に算入された公債費等が増加したことなどにより、分子である実質公債費が減少したこと、さらに分母である標準財政規模が増加したことなどから前年度に比べ1.5ポイントの減となった。平成25年度をピークに元利償還金が減少に転ずるものと見込まれるが、今後とも、新規事業債の発行抑制に努めていく。
将来負担の状況
平成15年度及び平成17年度の2度の合併による地域間格差是正のためのインフラ整備に係る事業債の発行や合併により職員が増えたことにより、類似団体平均を大きく上回っている。前年度に比べ3.7ポイントの減となったのは、公的資金補償金免除繰上償還の活用などで地方債残高の減少や将来負担額に対して充当可能な基金が増加したことなどにより、分子である将来負担額が減少したこと、さらには分母である標準財政規模が増加したことなどによる。今後も、引き続き、新規事業債の発行抑制などにより地方債残高の縮減、職員数の最適化を図り、財政健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
職員数の減、人事委員勧告による期末勤勉手当の支給率が変更されたことにより職員給が減少し、昨年度に比べ下回っているものの、類似団体内平均との比較ではわずかに上回っている。今後も引き続き、定員の適正化を推進し、人件費の抑制に努める。
物件費
内部管理経費の削減に努め、類似団体内平均と比較してわずかに下回っているものの、全国平均、県平均では上回っている。塵芥処理場の維持管理経費など増加傾向にあることから、引き続き、各種施設の内部管理経費の削減、施設の合理的な活用など経常的経費の削減に努める。
扶助費
全国平均、類似団体内平均と比較して低い水準にあるが、年々増加傾向にある。これは、障害者自立支援法に基づく各種サービス利用者の増加などによる障害福祉費の増や、子ども手当の支給による児童福祉費の増、近年の雇用情勢の悪化による生活保護費の増と経済的な理由で就学困難となった児童・生徒が増加したことによる教育費(就学援助)の増などによるものである。今後も上昇することが見込まれるが、適正なサービスの提供をする必要がある。
その他
類似団体内平均、全国平均などと比較して高い水準にある。これは、主に公共下水道の普及率が低く、公共下水道事業への基準内繰出金が高止まりとなっていることが要因となっている。公共下水道事業については、平成19年度に策定した中期経営計画を着実に推進することにより、経営の健全化を図るよう努める。
補助費等
全国平均、類似団体内平均と比較して低い水準にある。これは、平成19年度に補助金、負担金の見直し作業を行っていることから、低い水準を維持している。今後も補助金の適正な執行を推進するよう努める。
公債費
市町村合併前のスポーツ公園整備、庁舎・文化センター建設などまちづくりのためのの大きな公共施設建設に係る事業債、平成15年度と平成17年度の合併により町村の地方債を引き継いだこと、また、合併後の地域間格差是正のインフラ整備の事業債の発行はしているが、普通建設事業の重点化を図り、将来世代に過度な負担を残すことがないように事業債発行額の抑制に努めている。また、平成19年から平成21年度までに実施した公的資金補償金免除繰上償還の活用により元利償還金は減少した。平成25年度をピークに元利償還金が減少に転ずるものと見込まれるが、今後とも、新規事業債の発行抑制に努めていく。
公債費以外
類似団体内平均と比較して低い水準にあり、また、昨年度と比較しても3.6ポイント下回っているが、これは、公債費を除く経常経費充当一般財源は増加しているものの、臨時財政対策債が大幅に増加したためである。今後、社会保障関係費の増加による扶助費や、施設の老朽化による維持補修費の増加などが見込まれるため、定員管理の推進による人件費の抑制や、各種施設の効率的な活用、事業の見直しなど、引き続き財政健全化に向けた取り組みが必要である。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金残高は、行政組織の統廃合、民間委託等の推進、事務事業の見直し、職員数の削減、普通建設事業費の縮減などの行財政改革に取り組んだ結果、財政調整基金を取り崩すことなく、標準財政規模に対する基金残高は安定して確保されており、今後、急激な税の落ち込みや災害などに対応する資金の確保ができている。平成22年度の実質収支額は、歳入が国の地方財政対策により地方交付税が781百万円(対前年比9.9%)の増となったこと、歳出が繰上償還の減額による公債費が減少したことや定額給付金事業の終了による補助費等が減少したことなどにより増となった。平成21~22年度の実質単年度収支は、積立金取崩額がなかったため増となっている。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
平成19年度の「その他会計」の赤字額については、老人保健特別会計であり、見込んでいた歳入の交付金や負担金が翌年度交付となったため、歳入11,352百万円、歳出11,469百万円で実質収支が-117百万円の赤字となった。平成20年度以降、一般会計等の実質収支額は赤字となっていない、また公営企業会計の資金についても不足は発生していない。いずれもトータルで黒字であるため健全化判断比率に係る連結赤字比率は算定されない。比率の高い水道事業会計については、後年度に見込まれる施設、設備の更新の負担増に備え、資金を留保しているため増加している。○H22おける主な各会計の実質収支額又は資金剰余額(分子)水道事業会計3,397百万円、一般会計1,215百万円、国民宿舎事業会計569百万円、水族館事業会計351百万円、国民健康保険会計190百万円、介護保険特別会計44百万円、漁港管理特別会計20百万円、小規模下水道事業特別会計10百万円○標準財政規模(分母)平成22年度26,869百万円
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
元利償還金等について、地方債の繰上償還や新規市債の発行額の抑制などにより減少した。主な要因は、義務教育施設整備事業債が約12億円償還終了したことにより減少した。繰入金の減については、公共下水道事業特別会計の使用料改定等により、元利償還金に充当する繰入金が減少したことによる。算入公債費等については、基準財政需要額に算入された臨時財政対策債と合併特例債の公債費算入分が約3億円増加したことなどにより、増加している。上記内容から分子である実質公債費が減少している。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
地方債の現在高は、市債発行額を償還額以下になるように努めたことや、消防や防災などの事業に係る地方債の繰上償還などを行ったことにより減少した。債務負担行為に基づく支出予定額は、土地開発公社による事業用地の先行取得などにより増加となった。公営企業債繰入見込額は、簡易水道、農業集落排水事業の元金償還額の増額に伴い、それに充当する一般会計からの繰出しが増となったため増加した。退職手当負担見込額は、職員数の減などにより減少した。設立法人等の負債額等負担見込額は、下平良2丁目埋立事業の進捗により増加した。充当可能基金については、後年度の負担増に備え剰余金を公共施設等整備基金に積立を行ったことなどにより増加した。充当可能特定歳入は、都市計画税収入の減少と都市計画事業に係る地方債の元金償還金等が増加したことにより、都市計画事業に係る地方債の現在高への都市計画税の充当可能額が減少したことにより減少した。基準財政需要額算入見込額については、公債費の臨時財政対策債や合併特例債の増により増加した。上記内容から将来負担比率の分子は、前年度から減少し改善してきているものの、将来負担比率は類似団体と比較して高いため、今後も市債の発行の抑制や職員数の最適化等を図り、財政の健全化に努める。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
広島県廿日市市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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