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鳥取県日南町:日南町国民健康保険 日南病院の経営状況(2023年度)

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収録データの年度

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経営比較分析表(2023年度)

地域において担っている役割

鳥取県西部地区最南部で島根、岡山、広島3県に接した人口4000人足らずの中山間へき地の町に位置するケアミックス病院です。高齢化が50%を超えた地域を担う町内唯一の病院であり、超高齢化社会での医療・福祉・保健、地域連携の要としても重要な役割があります。高齢になっても自宅で暮らすことができるようにと、在宅支援会議、地域包括ケア会議の運営などを通じて、保健・医療・介護・福祉の連携と各所の役割の理解を図り、効果的な生活支援への取り組みを続けています。令和6年2月にはへき地における医療確保のため実施してきた事業が認められ、「へき地医療拠点病院」に指定されました。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

令和5年度の経常収支比率は100%超えを達成し、医業収支比率も70%となり令和4年度と比べると上昇しています。また、修正医業収支比率も改善しています。しかし類似病院と比べると医業収支・修正医業収支とも比率はいまだに低く、病床利用率も令和4年度の減少から回復できていません。入院患者1人一日当たり収益は近年増加しており、外来についても令和4年と同程度を保っていますが、類似病院平均値と比べ低く、入院で5,000円、外来で2,000円は低くなっています。職員給与費対医業収支比率は類似病院と同程度です。令和4年度での10%近くの増加に比べると減少していますが、比率を低下させるために、医業収益増加を図っていく必要があります。材料費対医業収益率は類似病院より低く保てていますが、令和4年度並みのため注意が必要です。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率は近年微増傾向にあります。同様に機械備品減価償却率も近年上昇しており、類似病院平均値とほぼ同率となっています。大型医療機器等の計画的な更新を図っていく必要があります。有形固定資産減価償却費率より、病院施設の老朽化が進んでいる状態です。経営状態を注視しながら、患者の療養環境が悪化しない様に計画的に更新を図っていく必要があります。また、改修により施設維持を図っていくと共に、将来の建て替えも見据えた計画的な修繕・点検が必要です。次に、1床当たりの有形固定資産は依然類似病院を下回っていますが、微増状態が続いています。将来的に減価償却費としての収益的支出の増大につながらない様に注視し、適切で計画的な投資を行っていく必要があります。最後に、(医療)機器については、日頃の適正な保守管理により、故障等による経費を抑制し、交付金・補助金等を活用し患者の療養環境に影響を及ぼすことの無いように、効果的・効率的な更新をする必要があります。

全体総括

令和5年度は経常収支100%を達成。給与費対医業収益比率及び材料費対医業収支比率も減少しています。職員給与費については職員の年齢別人員構成の平均化を図るうえでの新規採用による増のため、ある程度必要です。材料費の増加もコロナ関連の薬品費の増加であるため必然ですが、材料費についてはアフターコロナとなりますので、引き締めをし、同時に医業収益自体を増加し比率改善に務めることが必要となります。へき地医療拠点病院の指定を受けたため、今後も在宅医療や遠隔医療等、地域への医療提供体制の構築に尽力する必要があります。病院の安定的経営を続けるためには医師及び看護師の確保が不可欠であり、総じて人材の確保のためには魅力的な働き甲斐のある病院として成長し、幅広く情報発信をすることが必要であります。また、医療設備に関しては補助金を考慮し、常に適質適価実現を目指します。施設・機器の老朽化に対しては、病院強化プランの上でも必要であるため、病院の建替えを含め慎重に検討する必要があります。

出典: 経営比較分析表,

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