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愛知県新城市:新城市民病院の経営状況(2021年度)

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収録データの年度

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経営比較分析表(2021年度)

地域において担っている役割

当院が所在する愛知県東三河北部医療圏は、山間へき地であることから民間医療機関の立地が困難な地域である。また、圏域面積が広大であるため、救急搬送時間が長くなり、医療圏内での救急対応が望まれている。そのため、救急医療をはじめとする急性期医療、地域包括ケア病棟の運用による回復期医療など、不足している医療サービスの提供、へき地医療拠点病院として医師等の医療従事者のへき地診療所等への派遣など、当地域の中心的な役割を担っている。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う入院の制限等により、医業収益はやや減少したが、新型コロナウイルス感染症対策事業補助金をはじめとする補助金の活用により、医業外収益が増加し、黒字決算となった。①経常収支比率は医業外収益の増加により前年度に比べ17.1ポイント改善された。また、類似病院平均値、全国平均値ともに上回った。②医業収支比率は、医業収益の減少により前年度に比べ3.4ポイント減となり、類似病院平均値、全国平均値ともに下回っている。③累積欠損金比率は医業外収益の増加により純利益が増加したことにより累積欠損金が減少し、22.7ポイント改善された。また、類似病院平均値は下回っているものの全国平均値を上回っている。④病床利用率は類似病院平均値、全国平均値ともに下回っている。病床利用率が低値となっている要因には、人口減少による医療需要の減少、入院対応可能な診療科が少ないこと、また、新型コロナウイルス感染症に伴う影響などがあげられる。⑤入院患者1人1日当たり収益は類似病院平均値は上回っているものの全国平均値を下回っている。入院患者1人1日当たり収益が低値となっている要因には、手術件数が少ないこと、重症患者が少ないこと、疾患に対する平均在院日数が長いことでDPC制度の機能評価係数Ⅱの効率性係数が平均値を下回っているため、(R3平均値0.01451、当院0.01365(新型コロナウイルス感染症の影響で、R2と同様の数値を適用))診療報酬単価が低いことなどがあげられる。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率、②器械備品減価償却率および③1床当たり有形固定資産は類似病院平均値、全国平均値を上回っており、耐用年数の迫った施設を多く抱えている状況である。現在の病棟は供用開始から26年から40年が経過しており、建物・設備の老朽化が進み、引き続き住民の医療に対する期待に応えていくことが困難な状況となりつつあることから、再整備が課題となっている。そのため、令和3年度には内部外部環境調査、検証等を行い、令和4年度では、あり方検討会を実施し再整備の方向性を検討する予定である。医療器械については引き続き耐用年数を考慮しながら計画的に更新を図っていく。

全体総括

経常収支比率は令和2年度に比べ17.1ポイント改善し類似病院平均値、全国平均値を上回ってはいるものの、医業収支比率は医業収益が減少したため両比較値より下回っている。理由として新型コロナウイルス感染症対策事業補助金や一般会計からの繰入により経常収支比率は黒字にはなったもののそれらに依存した経営となっている。老朽化の状況では有形固定資産において類似病院平均値、全国平均値を上回っており、近い将来更新時期を迎える施設を多く抱えている状況であるため、老朽化した施設の再整備に向け、令和4年度にあり方検討会の実施を予定しており再整備に向けて検討を始めている。また病床利用率においても低値で推移しており、改善に向けた取り組みが必要となっている。今後、持続可能な病院経営のために黒字決算の維持には、受診可能診療科の確保、病床利用率の改善が不可欠であるため、医師の確保による受診可能診療科の確保、病床利用率の改善を図り、黒字決算を維持していくとともに、豊川市民病院と新城市民病院との連携に関する協議会、豊橋市民病院、豊川市民病院、豊橋医療センターとの穂の国脳卒中地域連携パス、東三河北部医療圏地域医療対策協議会等を活用し近隣市町村との連携強化を図っていく。新公立病院改革プランの策定状況:令和3年度策定済み公立病院経営強化プランの策定状況:令和5年度末策定予定

出典: 経営比較分析表,

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