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愛知県新城市:新城市民病院の経営状況(2018年度)

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収録データの年度

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経営比較分析表(2018年度)

地域において担っている役割

当院が所在する愛知県東三河北部医療圏は、山間へき地であることから民間医療機関の立地が困難な地域である。また圏域面積が広大であるため、救急搬送時間が長くなり、医療圏内での救急対応が望まれている。そのため、救急医療をはじめとする急性期医療、地域包括ケア病棟の運用による回復期医療など、不足している医療サービスの提供、へき地医療拠点病院として医師等の医療従事者のへき地診療所等への派遣など、当地域の基幹病院としての役割を担っている。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は103.6%と全国平均値、類似病院平均値ともに上回っている。単年度黒字となっており、前年度に比べ1%改善となっているが、これは泌尿器科診療日数の減と皮膚科休診に伴う材料費の減により支出が減少したためである。また、③累積欠損金比率は類似病院平均値は下回っているものの全国平均値を上回っている。④病床利用率は全国平均値、類似病院平均値ともに下回っている。さらに、⑤入院患者1人1日当たり収益は類似病院平均値は上回っているものの全国平均値を下回っている。④病床利用率が低値となっている要因には、人口減少による医療需要の減少、医師不足による救急受入れの制限、入院対応可能な診療科が少ないことなどがあげられる。また⑤入院患者1人1日当たり収益が低値となっている要因には、手術件数が少ないこと、重症患者が少ないこと、疾患に対する平均在院日数が長いことでDPC制度の機能評価係数Ⅱの効率性係数が平均値を下回っているため(H30平均値0.01510、当院0.01353(前年度比+0.00053))診療報酬単価が低いことなどがあげられる。黒字決算の維持には病床利用率の改善、1人当たり単価の改善が不可欠であることから、引き続き医師確保による病床利用率の改善、重症患者受入強化、手術件数の確保、地域包括ケア病床を活用した効率性係数の改善による1人当たり単価の改善に努め、累積欠損金の解消を図っていく。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率および③1床当たり有形固定資産は全国平均値、類似病院平均値を大きく上回っており、耐用年数の迫った施設を多く抱えている状況である。現在、建物については不具合があればその都度応急的な処置をしているが、雨漏り等経年劣化による不具合も増えてきていることから、将来の医療需要の動向も考慮し適切な規模、最適な延命方法を今後検討していく。②器械備品減価償却率は平成30年度に電子カルテを更新したことによって前年度に比べ14.4%改善しているが全国平均値は上回っているため、医療器械については引き続き耐用年数を考慮しながら計画的に更新を図っていく。

全体総括

経営の健全性・効率性を見れば比較的健全な経営状況となっている。しかし、老朽化の状況では有形固定資産において全国平均値、類似病院平均値を上回っており、近い将来更新時期を迎える施設を多く抱えている状況である。また、病床利用率においても低値で推移しており、改善に向けた取り組みが必要となっている。さらに、経常収支比率が平成29年度に比べ1%改善となっているが、医業収益は減少している。黒字決算の維持には、受診可能診療科の確保、病床利用率の改善が不可欠であるため、医師を確保による病床利用率の改善、受診可能診療科の確保を図り、黒字決算を維持していくとともに、適切な施設の規模を検討し、計画的に更新していくとともに、豊川市、新城市の地域医療連携のための協議会、東三河北部医療圏地域医療対策協議会等を活用した近隣市町村との連携強化を図っていく。新公立病院改革プランの策定状況:平成28年度策定済み、令和2年度見直し予定

出典: 経営比較分析表,

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