事業・施設概要
| 都道府県 | 長野県 | 経営主体 | 佐久環境衛生組合 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 下水道事業 | 業種名 | 公共下水道 |
| 会計適用区分 | 法適用 | 類似団体区分 | Cd2 |
| 行政区域内人口 | 111,623人 | 現在処理区域内人口 | 13,458人 |
| 現在水洗便所設置済人口 | 11,943人 | 現在処理区域面積 | 622ha |
| 晴天時現在処理能力 | 4,875m³/日 | 下水管布設延長 | 176km |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の健全性・効率性について
本組合の下水道事業会計は、令和2年度から地方公営企業法を適用し、収益構造の把握や経費削減に取り組んできたが、過去5年間の指標推移を見ると、依然として厳しい経営環境が続いている。①経常収支比率について経常収支比率は100%を上回り単年度黒字を確保しているものの、類似団体平均を下回っており、長期前受金戻入や構成市町からの繰入金など営業外収益への依存度が高い状況にある。③流動比率について流動比率は31.64%と極めて低水準で推移しており、短期的な支払能力に課題を抱えている。現金等の流動資産が十分でなく、財務の柔軟性が乏しい。④企業債残高対事業規模比率について企業債残高対事業規模比率は減少傾向にあるものの依然として高い水準にあり、償還負担が財政運営を圧迫している。今後も計画的な発行抑制が求められる。⑤経費回収率・⑥汚水処理原価について物価高騰等に伴う維持管理コストの上昇により汚水処理費が増加し、経費回収率の低下や汚水処理原価の上昇がみられる。⑦施設利用率について農業集落排水施設等の統合により施設利用率は改善し、類似団体平均を上回る水準となっている。⑧水洗化率について水洗化率は高い水準を維持しているが、人口減少の進行を踏まえると、今後も未接続世帯への接続促進に継続して取り組む必要がある。
老朽化の状況について
本組合の管渠は耐用年数50年に対し、事業開始が平成6年であるため、現時点では老朽化率は低い。しかし、今後10~20年で大量の更新需要が一斉に発生するリスクがある。終末処理場についてはストックマネジメント計画に基づき更新を進めているが、人口減少に伴う使用量の減少が見込まれる中、更新投資の平準化と財源確保が大きな課題となる。
全体総括
本組合の下水道事業は、人口減少に伴う使用料収入の減少が見込まれる中、企業債残高の高水準や流動比率の低迷など、財政面の脆弱性が続いている。また、物価高騰等に伴う維持管理コストの上昇により営業費用が増加し、経費回収率の低下が見られるなど、費用構造の硬直化も進んでいる。今後は施設の老朽化が本格化し、更新需要の増大や技術職員の確保難といった課題も顕在化する見込みである。一方、下水道広域化推進総合事業により南佐久浄化センター内でのし尿等受入施設の整備を進めており、新たな収益源の確保や広域的な処理体制の強化が期待される。これらの状況を踏まえ、投資経費の平準化、ストックマネジメントの推進、使用料改定を含む収益改善策、未接続世帯への接続促進、業務効率化やDX活用など、持続可能な経営基盤の確立に向けた取組を計画的に進めていく必要がある。
経営状況
収支構造
総額8.2億円
総額7.7億円