福井県永平寺町：特定環境保全公共下水道の経営状況（2014年度）

収益的収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	48.07	43.3	41.09	40.68	41.83
類似団体内平均値（％）	64.19	60.7	66.01	68.29	62.63

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	672.34	846.71	1261.04	1181.82	1030.53

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	93.25	110.54	29.76	29.25	30.75
類似団体内平均値（％）	68.69	63.36	61.2	61.49	58.48

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（円）	170.7	132.94	467.69	476.45	462.88
類似団体内平均値（円）	204.23	212.08	224.87	221.45	241.93

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	0.0	52.93	45.2	50.72	53.6
類似団体内平均値（％）	42.97	84.22	96.51	96.67	94.52

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	96.58	97.04	99.3	99.22	99.33
類似団体内平均値（％）	85.52	87.33	86.78	87.82	87.36

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率、⑤経費回収率から見ると、両者とも100％未満である上、総収益の約7割を一般会計繰入金に依存している状況であり、使用料収入の確保が必要である。④企業債残高対事業規模比率は、企業債残高の償還を全て一般会計繰入金に依存しているため、指標となる数値は表れてこない。⑤経費回収率、⑥汚水処理原価は、両者とも100%未満である上、類似団体、全国平均を大きく下回っている。これらのことからも投資の効率化や維持管理費の削減、料金水準を見直し等による経営改善を図り、持続可能な下水道事業の推進に努めていく必要があると考える。⑦施設利用率は、類似団体、全国平均を上回っており、利用状況、規模共に適正である。⑧水洗化率は、99.33％と汚水処理が適切に行われており、水質保全に寄与している。

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.0	0.0	0.01	0.0	0.0

老朽化の状況について

当町の特定環境保全公共下水道事業は、昭和55年4月より志比処理区で、昭和62年4月より中央処理区で供用を開始している。志比浄化センターは供用開始から32年、中央浄化センターは28年経過しており機械設備等の更新時期を迎えつつある。特に志比浄化センターにおいては老朽化が著しいため、経営の効率化の観点から汚水処理を廃止し、中央処理区への統合事業を平成27年度から実施している。現在は、施設、管渠とも更新・老朽化対策は実施していないが、長期的な考えとしては中央浄化センターの長寿命化等について検討をする等、適切に対応していく。

全体総括

当町の特定環境保全公共下水道事業の経常収益は、一般会計からの繰入金に大きく依存し、経営状況は脆弱である。また、中央浄化センターの長寿命化等の大型事業が目前に迫り、その更新投資等に充てる財源確保が求められている。このため、料金体系の見直しによる収益の確保、維持管理費の削減、施設の統廃合等の効率化による費用の削減を行い、経営改善を図る必要がある。