東京都北区の財政状況(2012年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2012年度)
財政力
財政力指数は、前年度から0.01ポイント低下し0.37となり、低い水準で推移している。これは特別区税の歳入に占める割合が19.4%と類似団体平均を大きく下回っていることによる。一方で、都区財調交付金は歳入の35.2%を占め、その依存度が高い状況にある。その要因として、少子高齢化の進展が著しいことが考えられ、ファミリー層などの担税力のある世代の定住化を図り、バランスのとれた人口構成の実現に努めていく必要がある。
財政構造の弾力性
経常収支比率は、前年度から0.3ポイント上昇し89.4%となった。これは公債費の減などにより経常的な経費が減少したものの、都区財政調整交付金の減などにより経常的な経費に充当された一般財源の減少が上回ったことによる。引き続き、収納対策の充実や「北区経営改革『新5か年プラン』」の実行に全力を挙げて取り組み、適正水準とされる70~80%の範囲に収めるよう努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口一人当たりの人件費・物件費等決算額は、対前年度比で人件費(退職金を除く)は7.6%、物件費は4.8%、維持補修費は21.2%とそれぞれ減少したことにより、前年度比6.7%の減少となった。維持補修費については、施設の経年劣化により今後増加していくことが見込まれるが、「公共施設再配置方針」による公共施設の総量削減を推進するとともに、計画的な維持保全に努め、適切な管理を行っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数は、前年度比で0.4ポイント上昇し108.1となったが、類似団体平均を0.1ポイント下回っている。なお、平成23年度から国家公務員の時限的な(2年間)給与改定特例法の措置が反映されていることにより指数は上昇している。この措置が無いとした場合の平成24年度指数は99.9で、前年度比0.3ポイントの上昇となる。給与については、特別区人事委員会勧告による特別区共通の給料表を使用しており、今後も特別区として給与体系の再構築を進め、総人件費の抑制に努めていく。
定員管理の状況
事業の外部化や技能系職員の退職不補充などにより、普通会計の職員数は前年度比3人の減となり、人口1千人当たりの職員数は7.00人で前年度から0.35人減少した。行政需要の多様化、複雑化に対応しつつ、指定管理者施設の拡充をはじめ、外部化を基軸とした事務事業の見直しを進めるなど、「職員定数管理計画(平成25~26年度)」に基づいた適正な定数管理を行い、類似団体の平均水準を下回るよう抑制に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率は、区債償還額が減少傾向にあることなどにより、前年度比0.4ポイント低下し、類似団体平均を1.3ポイント下回っている。今後も学校改築や施設整備などで区債発行が見込まれるが、引き続き将来負担への影響に配慮し、計画的な活用を図るとともに、減債基金への積立てを継続し、償還財源を確保していく。※平成24年に、実質公債費比率の数値を再算定し、修正後は、H20は2.6、H21は0.7、H22は-1.0となっている。
将来負担の状況
区債の現在高や債務負担行為に基づく支出予定額等を含めた将来負担額に対して、基金などの充当可能財源が上回っている状態にあり、将来負担比率は引き続き算定されていない。今後も区債の発行等にあたっては、財源措置の有無などを勘案し計画的な活用に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)
人件費
人件費に係る経常収支比率は、「職員定数管理計画」に基づく職員定数の見直しや事業の外部化、技能系職員の退職不補充などにより職員給与費が減少したことなどから、前年度から0.5ポイント低下し、28.9%となった。今後も行政需要の多様化、複雑化に対応しつつ、指定管理者施設の拡充をはじめ、外部化を基軸とした事務事業の見直しを進めるなど、「職員定数管理計画」に基づき適正な定数管理を行っていく。
物件費
物件費に係る経常収支比率は、清掃事業や給食調理業務の委託化に伴う事業費増などにより、前年度から0.6ポイント上昇し、20.4%となった。事業の外部化や管理経費の増加に伴い物件費は高止まりの状況が続いているが、消耗品費などの抑制のほか、競争性を確保した調達方法を推進することなどにより、引き続きコストの削減に努めていく。
扶助費
扶助費に係る経常収支比率は、生活保護法に基づく保護費、公立保育園運営委託費の増などにより、前年度から0.7ポイント上昇し、19.0%となった。進展する高齢化や子育て施策の充実などから今後も上昇は続くと見込まれ、その財源の確保に努めていく。
その他
その他費用に係る経常収支比率は、道路維持補修事業量の減少などから維持補修費は減となったものの、介護保険会計繰出金や後期高齢者医療会計繰出金が増となったことなどにより、前年度から0.4ポイント上昇し、11.4%となった。維持補修費については施設の経年劣化により、また、繰出金については高齢化の進展による医療費の増などにより、それぞれ今後の増加が見込まれる。施設の計画的な維持保全に努めるとともに、医療費の適正給付や保険料の収納率向上を推進していく。
補助費等
補助費等に係る経常収支比率は、児童保育委託費が増となった一方で、文化振興財団関係費が減となったことなどにより、前年度と同率の4.9%となった。引き続き、補助の効果や公平性、効率性などの観点を踏まえ、適宜見直しを図るとともに、適正な執行に努めていく。
公債費
公債費に係る経常収支比率は、満期一括償還分の減債基金積立金の減などにより、前年度から0.6ポイント低下し、5.3%となった。今後も学校改築や福祉施設整備などで区債発行が見込まれるが、引き続き将来負担への影響に配慮し、計画的な活用を図るとともに、減債基金への積み立てを継続し、償還財源を確保していく。
公債費以外
公債費以外に係る経常収支比率は、公債費を除いた経常経費充当一般財源等において、扶助費や物件費の増が人件費や補助費等の減を上回ったことにより、前年度を1.2ポイント上回り、84.6%となった。今後は、扶助費はもとより維持補修費についても増加していくことが見込まれる。引き続き、内部努力の徹底と外部化を基軸とした事務事業の取組みを推進するとともに、施設の計画的な管理に努め、持続可能な行財政運営を維持していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)
分析欄
財政調整基金残高は、財源不足による取崩で低下傾向にあり、実質単年度収支も-が続いていたが、24年度は、財政調整基金取崩額の減少と学校跡地売払代金の積立により、一時的に増加した。実質収支額は、扶助費が増加する一方、税収の落ち込み等により、22年度まで減少していたが、経営改革等の取組により、標準財政規模比3~5%程度を概ね維持している。今後も、都区財政調整交付金や特別区民税の大幅な伸びは見込めず、財政調整基金等を活用しながらの財政運営が予想される。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)
分析欄
一般会計及び全ての特別会計で赤字が生じていない。今後とも、各会計で適正な財政運営を行っていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)
分析欄
元利償還金は、計画的な区債活用により概ね30億円から40億円の範囲で推移している。算入公債費等は、北区には不交付の地方交付税での基準財政需要額に算入される区債償還経費として差引いた上で実質公債費比率を算定しており、増加傾向にある。実質公債費比率の分子は、元利償還金等を算入公債費等が上回るため-となり、減少傾向にある。今後も適切な区債活用と計画的償還で改善を図る。※24年に実質公債費比率を再算定し、満期一括償還地方債に係る年度割相当額をH20は187、H21は202、H22は213に、実質公債費比率の分子をH20は-448、H21は-783、H22は-1,402に修正した。
将来負担比率(分子)の構造(2012年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債現在高は適切な活用と計画的償還により減少傾向で、組合等負担等見込額は東京二十三区清掃一部事務組合等の地方債残高減少により、退職手当負担見込額は職員定数抑制により減少し、充当可能基金は24年度は学校跡地売払代金の積立で増加したが、財政調整基金取崩の増で減少傾向にある。また使途限定の基金も含む。将来負担額から差引く基準財政需要額算入見込額は、北区は不交付の地方交付税基準財政需要額に算入見込の区債償還経費の減少により減少した。将来負担比率の分子は、将来負担額を充当可能財源等が上回るため-となり、減少傾向にある。今後も適切な区債と基金の活用で改善を図るが、将来負担額には、多額の財源が必要な学校改築や施設更新の経費が含まれていない点に注意が必要である。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
東京都北区の2012年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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