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地方財政ダッシュボード

千葉県いすみ市の財政状況(2010年度)

🏠いすみ市

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収録データの年度

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地方財政AI: RAGエンジン(試験中)※直近3年の文書で要約します。現在は質問文の変更はできません。

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2010年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.53で、類似団体の平均値は上回っているものの、長引く景気の低迷により年々税収が落ち込んでいることから、数値は下降傾向にある。合併による投資的経費が嵩むなか、組織・機構の見直し、公共施設の見直しなど効率的で効果的な行政体制を目指した取り組みを着実に実行していくとともに、市税等の収納対策の強化や自主財源の確保などを積極的に推進し、持続可能な財政基盤を確立していく。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は平成19年度をピークに減少に転じ、22年度は前年度に比較し3.6ポイント減少し86.3となった。減少した主な要因は、地方交付税や臨時財政対策債が、国の制度見直等により雇用対策や地域活性化対策に対し重点的に配分されたため大幅に増額となり、経常的な一般財源が増加したことによるものである。しかしながら、合併に伴う基盤整備など投資的経費が伸びていることから、歳出の抑制を図るため計画的かつ重点的に事業を選択し、効率的な財政運営を目指して、継続して行財政改革に取り組んでいく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

3年連続して前年度を下回っており、類似団体でみると抑制が図られていると思われるが、県平均や全国平均と比較するとその差は大きく、更なる取り組みが必要である。合併による定員管理、事務事業の見直しなど行財政改革の取り組みの効果が徐々に現れてきているものの、依然として高い数値で推移しており、今後は施設の統廃合を推進し、定員管理も見据えた維持管理経費を削減していくことが重要である。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、いすみ市集中改革プランに基づく給与の適正化の取り組みの成果により、類似団体平均、全国平均、県平均のいずれも下回っている。今後もより一層の給与の適正化に努め、人件費の削減に向けた取り組みを継続して実施していく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成18年度から取り組んでいるいすみ市集中改革プランのなかで、定員管理の適正化を図ることを目標に、勧奨退職の実施や新規採用の抑制に努めてきた。平成22年度までに70人を削減する目標値を設定し、これを上回る実績を達成したことで類似団体の平均値を下回ることは出来たが、県や全国平均に対しては未だ大きな差が生じている状況である。今後は、地域の実情を考慮しながら施設の統廃合に取り組み、更なる定員管理の適正化を図っていく。

実質公債費比率の分析欄

合併前後は、投資的経費は抑えられ地方債の発行も最小限にとどめられたことで、地方債残高は横ばいで推移し公債費は減少傾向にあったが、平成20年度を境に、地方債残高は増加に転じている。一方で、標準財政規模は、合併特例措置や景気・雇用対策等による地方交付税や臨時財政特例債の増により年々拡大してきたことから、実質公債費比率が減少してきている。今後も、学校給食センター建設など合併に伴う大型事業が見込まれており、事業を厳選し有利な地方債の活用を図るなどして、公債費比率の抑制に努めていく。

将来負担比率の分析欄

前年度に比較し11.7ポイント減少しているものの、類似団体平均、県や全国平均に比較しかなり高い値となっている。合併特例債を活用し、社会基盤整備やまちづくり振興基金の造成などを実施したことで、将来債務は増加したものの、地方交付税や臨時財政対策債が大幅に伸びたことで標準財政規模が増加となり、債務の伸びを上回った結果、21年度に対しマイナスとなった。今後は、投資的事業の厳選に務め将来債務の抑制を図りつつ、行財政改革等の取り組みにより捻出した財源を、できるだけ財政調整基金に積立てて健全化に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)

人件費の分析欄

合併以降、人件費の決算額は年々減少してきており、経常収支比率に占める割合も連動して減少している。数値は減少しているものの、全国平均や類似団体平均に比較すると3ないし4ポイント程度高くなっていることから、今後も、施設の統廃合や効率的な組織体制の確立を図りながら、定員管理の適正化に取り組み、人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

物件費の割合は、類似団体、全国、県平均値と比較して、いずれも下回っているが、決算額・比率とも2年連続して前年度に対し上昇している。今後は、施設の統廃合による維持管理経費の削減に取り組むとともに、指定管理者制度の活用を図り、効率的な行政運営に努めていく。

扶助費の分析欄

扶助費の決算額自体は年々増加しており、平成22年度は前年度に比較し金額で3億8千万円あまり、率で27%と大幅に増加している。これは子ども手当が新設されたことによるところであり、経常的経費に占める割合は、5年間ほとんど変化していない。景気の変動による生活保護費の推移が気がかりではあるが、制度の見直しを含め、国の動向や対策を注視していく。

その他の分析欄

その他については、類似団体、全国、県平均値とほぼ同じ値で推移している。経費の内容としては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金となっており、そのなかで国民健康保険財政の悪化に伴う赤字補填目的の繰出が増加している。今後は、国民健康保険財政の健全化策として徴収体制の強化等に取り組み、赤字補填による繰出を増加させないように努める。

補助費等の分析欄

合併により、消防、病院、ごみ・し尿処理、いすみ鉄道、水道事業といった広域的な行政経費に対する負担が多額となり、類似団体、全国、県平均値を大きく上回っている。また、地場産業の活性化、雇用の創出、定住促進など様々な施策を積極的に展開するなか、各種団体への助成等も増加している。今後、新たなごみ処理場の建設、国保病院の公債費の増加などが見込まれており、広域行政経費の抑制の取り組みをどうするか検討課題となっている。各種団体への補助金については、補助交付基準に基づいた定期的な見直しを実施していく。

公債費の分析欄

合併特例債を活用して借り入れた地方債の元金償還が始まったことにより、前年度に比較し公債費の決算額が6千万円ほど増加し、経常収支比率に占める割合も0.6ポイント上昇した。今後、合併特例債の償還額が増加することが見込まれることから、特例債を活用した事業を中心とした事業の選択により新たな起債を抑制し、本数値の割合を17ポイントを超えないよう目標設定し、地方債の運用を管理していく。

公債費以外の分析欄

前年度より4.2ポイント減少しているものの、類似団体平均を上回り、75ポイント前後の数値で推移している。経費ごとに見た場合、人件費と補助費等にかかる割合が高くなっており、この2つの経費をいかにして削減、抑制していくかが課題である。なかでも補助費等の割合は、他の平均値と比較して突出しており、今後も増加することが見込まれているため、早急に対策を講じる必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)

分析欄

財政調整基金残高の比率は、3年連続して前年度を上回っており、残高も17億円を超える額となった。実質収支額の半額以上を財政調整基金に積み立てるようにした結果、このような状況となっている。実質収支額の比率は、6%前後で推移しており、毎年3月補正時点で歳入歳出予算の精査を行い、多額の繰越金が発生しない方向で調整している。実質単年度収支の比率は、3年連続してプラスとなり、各種行政需要に対し、繰越金と財政調整基金からの繰入金を控除した全収入で賄えている状況である。今後も経費節減に努め、可能な限り余剰財源を財政調整基金に積み立てていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)

分析欄

合併以降すべての年度で、すべての会計が黒字決算となった。企業会計は水道事業のみで、これに一般会計と4つの特別会計があるが、特別会計では、実質的には国民健康保険特別会計と介護保険特別会計の2つの会計から構成されている。黒字額の割合は、毎年20%前後で推移しており、このうち半分を水道会計が占めていて、一般会計が6%強、残りが特別会計となっている。今後も、黒字決算を維持できるよう財政運営に取り組んでいく。

実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)

分析欄

元利償還金については、合併以降決算額は減少していたが、22年度は増加に転じた。企業債に対する繰入金は、毎年3億5千万円前後で推移している。組合等の負担金は、病院整備の償還分が増加している。算入公債費等については、合併特例債の償還が始まり増加している。実質公債費比率の分子については、合併特例債や交付税措置のある地方債の借入が、これからも連続して見込まれていることから、元利償還金等(A)、算入公債費等(B)いずれも増額となり、差引額も増加していくものと予想される。

将来負担比率(分子)の構造(2010年度)

分析欄

将来負担額については、合併に伴う社会基盤整備等を積極的に実施していることから一般会計等地方債の現在高の増加やごみ処理施設建設や病院事業債の償還による組合等負担等見込額の増加が見込まれ、また、退職手当負担見込額についても、団塊世代の大量退職により今後も横ばい状態が続くことから、総体的に今後も増加することが見込まれる。一方、充当可能財源等は、財政調整基金の積立による増加がある程度見込まれること、合併特例債の借入による基準財政需要額算入見込額の増加が見込まれることから増えていくことが見込まれるが、次世代の負担を少しでも軽減するよう義務的経費の削減を図り、より一層の財政の健全化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,