経営の健全性・効率性について
●経営の健全性について水道事業への統合により、給水収益が減少したことに加え、他会計繰入金の減少のため、「経常収支比率」は100%を下回っています。また、同等の理由により、累積欠損が生じています。「流動比率」は類似団体平均や全国平均よりも低いものの、支払能力としては十分な水準にあります。「料金回収率」は、水道事業と同一の料金体系を採っているため低くなっています。水道事業への統合に向けて整備を進めているため、「企業債残高対給水収益比率」は、類似団体平均や全国平均よりも高くなっています。●効率性について「給水原価」は、施設整備により減価償却費等の割合が高いことから、類似団体平均や全国平均よりも高くなっています。「施設利用率」は、類似団体平均や全国平均より高いことから、施設の効率性は高くなっています。「有収率」については、類似団体平均や全国平均より低いため、供給した配水量の効率性を高める必要があります。
老朽化の状況について
「有形固定資産減価償却率」が類似団体平均や全国平均より低くなっていますが、水道事業への統合に向けて毎年更新等の整備を進めていることが要因と考えられます。また、「管路経年化率」は水道事業への統合に向けて、年次的に整備を進めているため、改善していますが、「管路更新率」は、年度によって整備内容が大きく異なるため、年度によって変動が大きくなっています。これは、整備が完了した地区から順次水道事業へ統合していることも影響していると考えられます。
全体総括
本市の簡易水道事業は、効率的な事業運営を行うため、水道事業への統合に向けて整備を進めており、H28年度末をもって廃止予定となっています。また、年次的に整備が完了した地区から水道事業へ統合しているため、年度によって経営環境が大きく異なり、年度間での比較が困難な状況です。【参考】なお、水道事業と同一の料金体系を採っているため、H28年10月より料金改定を行いました。