経営の健全性・効率性について
●経営の健全性について累積欠損はなく、「流動比率」は類似団体平均や全国平均よりも低いものの、支払能力としては十分な水準にあります。「料金回収率」は、水道事業と同一の料金体系を採っているため低くなっておりますが、収支不足分を一般会計からの繰入金で賄っているため、「経常収支比率」は100%以上となっております。また、水道事業への統合に向けて整備を進めているため、「企業債残高対給水収益比率」は、類似団体平均や全国平均よりも高くなっております。●効率性について「給水原価」は、施設整備により減価償却費等の割合が高いことから、類似団体平均や全国平均よりも高くなっております。「施設利用率」は、類似団体平均や全国平均より高いことから、施設の効率性は高くなっております。「有収率」については、類似団体平均や全国平均より20~30ポイント低いため、供給した配水量の効率性を高める必要があります。注)「経常収支比率」、「流動比率」、「料金回収率」、「給水原価」のH26年度の数値については、会計制度見直しによる影響も含まれております。
老朽化の状況について
本市の簡易水道事業は、H22年度より地方公営企業法を適用したため、「有形固定資産減価償却率」が低くなっておりますが、資産の老朽化は数値以上に進んでいると考えております。また、「管路経年化率」は水道事業への統合に向けて、年次的に整備を進めているため、改善しておりますが、「管路更新率」は、年度によって整備内容が大きく異なるため、年度によって変動が大きくなっております。これは、整備が完了した地区から順次水道事業へ統合していることも影響していると考えられます。
全体総括
本市の簡易水道事業は、効率的な事業運営を行うため、水道事業への統合に向けて整備を進めており、H28年度末をもって廃止予定となっております。また、年次的に整備が完了した地区から水道事業へ統合しているため、年度によって経営環境が大きく異なるため、年度間での比較が困難な状況です。なお、水道事業と同一の料金体系を採っているため、H28年10月より料金を改定することが決定しております。