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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
財政力指数は、類似団体の平均より0.09ポイント下回り、県下の平均を0.12ポイント上回る結果となっている。人口増加による個人市民税の増、企業収益の増による法人市民税の増、新築家屋や償却資産の増加による固定資産税の増により、当該指数は近年ゆるやかに上昇しており、類似団体内順位は93自治体中、昨年度の65位から57位と上昇している。今後も企業誘致の積極的な推進や、図書館等複合施設整備事業等の中心市街地活性化による人口増加策、市税の課税対象の的確な把握と徴収体制の強化により、市税収入の確保及び徴収率の向上に努める。
経常収支比率は、昨年度と比べると0.2ポイント増加したものの、類似団体内平均との差は2.5ポイント低い水準となっている。昨年度からの主な増加の原因としては、地方税収入の増加を上回る、私立保育所施設型保育給付費等の扶助費の増によるものである。今後も事業の必要性、合理性、経済性について徹底的な見直しや積極的な整理及び合理化を行うとともに、自主財源の確保に一層努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額については、昨年度より増加しているものの、類似団体の平均や県下の平均と比較して大幅に低い額となっており、人件費・物件費についての適正度は高い状態にある。人件費については職員定員の適正化により、物件費は予算の枠配分を実施していることにより抑制されており、引き続き健全の維持に努める。
ラスパイレス指数については、給与体系の見直しの遅れ等から、類似団体中では高い水準となっている。今後は、国及び他の地方公共団体の事情を考慮しながら、給与等の適正化に努める。※平成29年度は平成28年度数値を引用。なお、平成29年度類似団体関係数値(平均値、最大値及び最小値、順位)は、平成29年度の選定団体によるもの。
人口千人当たり職員数については、類似団体の中でも低い値となっている。現在、平成16年より職員定員適正化計画に基づき職員数の削減及び適正化を実施しているところである。今後も、住民サービスを低下させることなく、職員数の適正管理に努める。※平成29年度は平成28年度数値を引用。(職員数:平成28年度数値、人口:平成30年1月1日現在の人口)なお、平成29年度類似団体関係数値(平均値、最大値及び最小値、順位)は、平成29年度の選定団体によるもの。
実質公債費比率は、類似団体の平均を下回り、県下の平均についても下回っている。事業を精査し必要以上に起債をしないよう努めているため、前年度との比較においても、3ヵ年平均では0.2ポイント低い水準となっているが、単年度で比較しても、「算入公債費等の額」が増加したことにより前年度から0.17ポイント低い水準となっている。今後も必要性の高い事業の実施に努めて、地方債の管理を行うことにより、現在の水準を維持するよう努める。
将来負担比率は、ここ数年は全国平均を大きく下回っており、極めて低い水準に位置していたが、今年度は基金等の充当可能財源が更に増加したことから、昨年と同じく比率が0となった。しかしながら、中長期的には、地方交付税等の依存財源の上昇が見込まれず、ふるさと納税制度見直しによる寄附金の減少、社会保障経費や老朽化施設の維持・更新にかかる経費等の増加、図書館等複合施設整備事業等の大型事業により、基金総額は減少する見込みである。したがって、新たに実施する事業、特にハード整備については必要性を十分に検証し、効果の見込まれない事業費については削減・再配分を効率的に行う事で、今後も現在の水準を維持するように努める。
人件費に係る経常収支比率について、前年度より0.1ポイント減少しており、類似団体の平均とほぼ同水準となっている。職員定数適正化計画に基づき、平成16年より職員定数の削減を実施していたところだが、併せて給与等の適正化に努め、今後とも人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率については、類似団体の平均を大幅に下回っている。経常的な物件費総額は、アシスタントティーチャー賃金や図書司書賃金の増により、昨年度と比べ微増しているが、経常的一般財源総額の伸びを下回っているため、昨年度と比べ0.2ポイント減少している。今後も予算の枠配分を実施することによる抑制を図る。
扶助費に係る経常収支比率については、類似団体の平均を大きく上回る結果となっており、前年度よりも1.2ポイント増加している。主な要因として、生活保護費の人口1人当たり決算額が類似団体と比較して高くなっている点、私立保育所施設型保育給付費の増が挙げられる。生活保護費の水準の高さは依然問題に挙げられる。今後も資格審査の適正化や基準の見直し等により、削減に努めていく。
その他性質における経常収支比率については、類似団体平均を0.8ポイント上回っているが、前年度より0.4ポイント減少している。音無苑機器保守点検委託料の減が要因となっている。
補助費等に係る経常収支比率については、類似団体の平均を下回っている。平成19年度中において市単独補助金等整理合理化検討委員会が組織され、そこで補助金の見直し・廃止を検討した内容が、平成20年度以降の予算編成に反映されていることが要因として挙げられる。補助金交付について、今後も定期的な精査を継続することで適正化に努める。
公債費に係る経常収支比率については、前年比で0.4ポイント減少しており、事業を精査し必要以上に起債をしないよう努めているため、類似団体の平均を大きく下回る結果となっている。今後も必要性の高い事業を実施し、地方債の管理を行うことにより、現在の水準を維持するよう努める。
(増減理由)財政調整基金に歳計剰余金を181百万円積立てた事、寄附金の増加により、ふるさと納税基金に、取崩し額429百万円を上回る新規積立724百万円を行った事等により、基金全体としては839百万円増加した。(今後の方針)地方交付税等の依存財源の上昇が見込まれず、ふるさと納税制度見直しによる寄附金の減少、社会保障経費や老朽化施設の維持・更新にかかる経費等の増加、図書館等複合施設整備事業等の大型事業により、中長期的には、基金総額は減少する見込みである。
(増減理由)大口定期運用利子等を11百万円、歳計剰余金を181百万円積立てた一方、取崩しが無かった事により増加した。(今後の方針)平成30年度には5,594百万円まで増加するものの、平成31年度には1,505百万円取崩され、平成32年度以降も減少していく見込みである。
(増減理由)大口定期運用利子等を0.6百万円積立てたことにより微増。(今後の方針)将来、地方債償還のピークを迎えたら取崩す可能性もあるが、当面は、大口定期運用利子等のみを積立て、取崩しは行わない見込みである。
(基金の使途)・公共施設等整備保全基金:道路、公園、広場、河川その他政令で定める公共施設、学校教育及び社会教育のための施設その他の公共又は公益を目的として市が設置する施設の整備及び保全・地域振興基金:地域の活性化又は文化振興に寄与する事業に対する助成事業、市政発展の基盤となる公共施設等の利便性を向上させる事業その他地域の振興に資する事業・ふるさと納税基金:ふるさと納税制度を活用して行橋市を応援するために寄せられた寄附金をそれぞれの寄附者の思いを実現するための事業に充てる。(増減理由)・公共施設等整備保全基金:仲津中学校整備事業に86百万円、小学校屋上防水改修事業に25百万円、他7事業に合計216百万円充当したが、新規積立を454百万円、大口定期預金利子等の積立を3百万円行ったため、総額で241百万円増加している。・地域振興基金:複合文化施設整備事業に37百万円、他2事業に合計60百万円充当したが、新規積立を81百万円、大口定期預金利子等の積立を百万円行ったため、総額で22百万円増加している。・ふるさと納税基金:ふるさと応援事業を始めとする市の各種事業に充てるため、429百万円を取崩したが、寄附金について新規積立を724百万円行ったため、総額で295百万円増加している。(今後の方針)・ふるさと納税基金:寄附金の増加により、平成30年度には1,666百万円まで増加する見込みであるが、平成31年度以降は、制度見直しによる寄附金の減や、図書館等複合施設整備事業に226百万円充当することなどにより減少に転じる見込みである。
将来負担比率及び実質公債費比率ともに、類似団体と比較して極めて低い水準にある。将来負担比率は、平成28年度に引き続き、比率が0となった。一方で、大型公共事業等により地方債残高は、平成25年度から平成29年度まで5年連続増加しており、公共施設の老朽化への対応も考慮すると、今後は、将来負担比率及び実質公債費比率ともに上昇していくことも考えられるため、これまで以上に必要性の高い事業の精査、及び地方債の発行の管理に取り組んでいく必要がある。
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