経営の健全性・効率性について
収益的収支比率をみると経営状態は健全なように思われるが、一般会計からの繰入金への依存度が高く実質はかなりの赤字経営を強いられている。高齢化率の高い農村地域に施設があるため今後も施設利用率や水洗化率の向上はあまり期待できない。一方で処理施設の劣化がすすみ、計画的な維持管理を行っているものの想定外の修繕が発生するなど、維持管理費が年々増加している。不明水の流入が多く、汚水処理原価が上昇傾向にあるため水洗化促進を取り組みつつ、不明水の削減に努める。具体的な対策としてはH31年度から目視による不明水調査を開始し、令和2年度から地下水浸水等不明水流入の可能性が高い管路から順にカメラ調査を行い必要な管路を修繕していく。
老朽化の状況について
供用開始が平成20年2月で管路施設については比較的新しいが、近年不明水が増加している一因が管路施設にもあると危惧されるため、対策が必要であると考えられる。また、処理施設についても劣化がすすみ計画的な修繕に加え緊急の修繕が増加している。
全体総括
一般会計に依存する非効率的な事業運営が長期にわたって続くと考えられるため、今後は施設の廃止や公共下水道への接続も視野にいれた対応策が必要になってくると考えられる。