経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は100%を超えおり、会計上は黒字であるが、経費回収率が例年100%に至っておらず、汚水処理に係る費用が、使用料のみでは賄えず一般会計繰入金から賄っている状況である。使用料収入の確保のため、今後、適正な額に改定するなど経営改善に向けた取組が必要である。施設の機器の経年劣化による故障が目立ち、修繕に要する費用が嵩み新規受益者がない場合は、一般会計からの繰入金が多くなってしまう。汚水処理原価は、類似団体平均値を大きく下回っている。施設利用率は、類似団体平均値を上回り、施設の処理能力が、一日平均処理水量に対し、適正な規模となっている。また、水洗化率も類似団体平均値を上回っている。
老朽化の状況について
平成29年度に施設の機能診断を実施し最適整備構想を策定した。施設本体、管路については供用開始後14年で耐用年数を超えていないため大きな老朽化は見られず更新の必要はない。施設の機器については経年劣化による故障が目立ち、今後も年数を重ねるたびに各機器の故障が懸念される。
全体総括
使用料の見直しについては、町内他地区の下水道使用料との均衡を図る観点から、下水道組合と協議し同時期に実施する予定。使用料収入の増加を図るため、接続率の更なる向上を目指す。今後は、最適整備構想を参考とし、経営戦略の策定と併せて機器の計画的な点検、更新が必要となる。