経営の健全性・効率性について
①経常収益比率は113.26%となっており、経常収益の殆どが給水収益であり安定している。②累積欠損金比率は0%で欠損金が無い。③流動比率は533.82%と類似団体に近い数値であり短期的な債務については支払い能力がある。平成26年度については、会計基準見直しの影響で流動負債に計上するべき金額が増加したことによる。その後の増減は少ない。④企業債残高対給水収益比率は類似団体と比較して低い。企業債残高が少なく、企業債に頼らない設備投資を行っている。⑤料金回収率は100%を上回っており、給水に係る費用を給水収益で賄えている。⑥給水原価は類似団体と比較すると6割程度低く、費用の抑制など効率的な経営に努めている。⑦施設利用率は50%をやや下回る水準で推移している。施設規模の見直しは難しい課題である。⑧有収率は74.33%と類似団体と比較し低い。引き続き漏水対策等を進める必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は59.47%となり朽化が進行している。②管路経年化率は7.42%である。③管路更新率は0.80%である。今後も計画的更新が必要である。
全体総括
経常収支比率、料金回収率ともに100%を超えているが、料金水準を維持するためには、施設利用率を上げるために施設規模の適正化を図る必要がある。しかし、少子高齢化・過疎化が進行する山間部の施設整備には多くの課題がある。管路更新にあたっては経営の健全性を維持しつつ、投資計画を見直す検討が必要である。