経営の健全性・効率性について
①経常収益比率は110%台となっており、経常収益の殆どが給水収益であり安定している。②累積欠損金比率は0%であり欠損金が無い。③流動比率は1100%超と類似団体の平均値を大きく上回っており、また短期的な債務については支払い能力がある。平成26年度については、会計基準見直しの影響で流動負債に計上するべき金額が増加したことによる。④企業債残高対給水収益比率は類似団体の4割程度で低く、企業債残高が少なく、起債に頼らない設備投資を行っている。⑤料金回収率は100%超と給水に係る費用を給水収益で賄えている。⑥給水原価は類似団体の半分程度と低く、費用の抑制など効率的な経営に努めている。⑦施設利用率はほぼ50%を割る水準で推移しており、類似団体と比較すると利用率が悪く、施設の規模の見直しを検討する必要がある。⑧有収率は80%台となったが、類似団体よりも低く、引き続き漏水対策等を進める必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は57%台となり、類似団体と比較しても老朽化の進行度が高い。②管路経年化率は2%台と低く、耐用年数を超えている管路の割合は低い。③管路更新率は年度により差が大きく計画的な更新が必要である。
全体総括
経常収支比率・料金回収率ともに100%を超える水準ではあるが、料金水準を維持するためには、施設利用率を上げるために施設規模の適正化を図る必要がある。管路経年化率は低いが、更新需要を平準化し安定的に実施するための更新計画が必要である。管路更新にあたっては経営の健全性を維持しつつ、投資計画を見直していく必要がある。