熊本県阿蘇市：阿蘇医療センターの経営状況（2018年度）

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経営比較分析表（2018年度）

地域において担っている役割

・救急医療・小児医療等の不採算部門に係る医療の提供・へき地等の民間医療機関の立地が困難な過疎地における一般医療の提供・災害拠点病院として災害時に係る医療の提供・基幹型研修病院と連携した初期研修医及び後期研修医（専門医研修）の受入れ体制の整備・急性期医療を担う病院として脳卒中・急性心筋梗塞の疾病対応・糖尿病患者の多い地域であり、専門外来の開設や教育入院による重症化防止・がんに関して、専門外来の開設や化学療法の実施により、熊本県指定がん診療連携拠点病院の指定準備中

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者１人１日当たり収益

外来患者１人１日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率及び②医業収支比率ともに類似病院平均を下回っており、平成30年度決算では、医業収益は前年度より増加したが、看護師受入負担金の増等により医業費用が収益以上に増加したため、①は2.7％、②は3.6％減少した。③累積欠損金比率は、平成30年度決算において純損失が70百万円増加したことにより、117.3％と類似病院平均を0.2％上回っている。④病床利用率は、平成30年度決算では70.4％と類似病院平均値を0.3％上回っており、平成28年度の熊本地震影響分を除くと、開院後上昇傾向にある。⑤⑥入院・外来患者1人1日当たり収益は、開院後、上昇傾向にあり、特に⑥外来患者1人1日当たり収益については、診療報酬加算に向けた取組みにより、類似病院平均値を357円上回っている。⑦職員給与費対医業収益比率は類似病院平均を5.4％上回っており、平成30年度決算では看護師受入負担金の増等により、前年度より3.7％増加した。⑧材料費対医業収益比率は、平成30年度決算では16.1％と類似病院平均を1.6％下回っている。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

１床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

①有形固定資産原価償却率は、平成30年度決算は31.5％と類似病院平均を22.6％下回っている。②器械備品減価償却率は、平成30年度決算は69.4％と類似病院平均を2％下回っているが、機器導入時（平成26年8月）から5年を経過することから、今後、電子カルテ等の高額機器の更新が控えている。③1床当たり有形固定資産は、類似病院平均を6,228,241円上回っている。

全体総括

平成26年8月の移転開院後、常勤医師の不足、移転新築に係る経費、退職引当金の増等により、純損失762百万円でスタートしたが、平成27年4月には常勤医師が10名（歯科医師1名含む）となり、入院・外来ともに患者数は増加傾向にある。平成30年度決算は、医業収益が14百万円増加したが、看護師受入負担金や材料費の増等により、医業費用が128百万円増加したため、純損失が317百万円となった。平成30年度は、歯科口腔外科の開設（H31.2月診療開始）等、阿蘇医療圏域では実現できなかった様々な医療施策にも取り組んでおり、また、平成31年4月からは耳鼻咽喉科の開設、がん診療連携拠点病院指定に向けた取組みや算定率向上システム導入による診療報酬加算に向けた取組みも予定している。今後も改革プランに基づき、常勤医師の確保を最重要課題とし、診療報酬加算に向けた取組みや医業費用の圧縮を図り、経常黒字化を目指す。

出典：経営比較分析表,

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