長崎県長崎県病院企業団：五島中央病院の経営状況（2016年度）

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経営比較分析表（2016年度）

地域において担っている役割

五島地域の中核病院として5疾病・5事業のうち、がん医療、急性心筋梗塞医療、精神科医療、離島・へき地医療、一般救急医療、周産期医療、災害医療を提供、また、脳卒中医療、糖尿病医療、小児救急医療も一部提供しており、リハビリテーション医療、結核・感染症対策も実施している。在宅医療は、他の医療機関が担っており、当院では急性増悪時等の入院医療など後方支援を行っている。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者１人１日当たり収益

外来患者１人１日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

①、②が減少している主な理由として、④から分かるように入院患者の減少が挙げられる。⑤については、当院が10対1入院基本料を算定していること及び高額な手術等をあまり実施していないこと等が類似病院平均値を大きく下回っている要因と考えている。⑥については、当院の紹介率が27.5％と低いことから検査等を要しない外来患者数が多いことが類似病院平均値を大きく下回っている要因と考えている。⑦については、病床利用率低下に伴う入院収益の減少により増加している。当院は類似病院平均値を大きく上回っていることから病床数に見合う職員配置の給与費分の入院収益が得られていない。引き続き入院患者の増加に努めていく。⑧については、下降傾向にあるが、類似病院平均値を上回っている。引き続き医薬品及び診療材料の切り替え等により削減に努めていく。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

１床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

当院は平成14年2月に新築移転してから14年が経過している。建物・附属設備については、今まで大きな改修工事等はなく老朽化は進んでいない。しかし、空調設備の一部である氷蓄熱装置の故障が多くなり、氷の製造効率も落ちてきた。部品も製造中止となっているため、平成28年度に空調設備の調査及び改修工事の実施設計を行った。また、機械備品の老朽化については平均的な水準といえる。近年比率が上昇傾向にあるため、計画的な機械備品の更新に努めていく。「③1床当たり有形固定資産」については、看護宿舎・保育所の建設、電子カルテの導入による増加である。

全体総括

五島地域は、人口減少が著しく、少子・高齢化も急速に進行しており、患者の医療ニーズも変化してきていることから、地域の医療における当院の役割を明確にし、地域の医療機関、介護施設や行政等との一層の連携強化を図り、将来を見据えた医療提供体制を構築する。また、看護師等の医療従事者の確保は引き続き厳しい状況が続いており、今後の退職予定者数の見込みを踏まえ、計画的な確保に努めるとともに、附属診療所では確保が難しいため、採用・配置を当院で検討する。今後、当院では施設改修、医療機器更新が集中し、資金収支の悪化が見込まれており、資本的支出の増加は減価償却費を増加させ、経常収支を悪化させるため、収益確保や経費節減など経営の健全化に努めていく。

出典：経営比較分析表,

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