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地方財政ダッシュボード

長崎県五島市の財政状況(2012年度)

🏠五島市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、離島という地理的悪条件により産業立地が困難なことと、市内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。五島市財政健全化計画(平成23年度~平成27年度)に沿った歳出削減、定員管理・給与の適正化、市税の徴収強化等の取り組みを通じて財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

平成18年度から財政健全化計画を策定し、人件費、公債費及び繰出金等の抑制を目標として取り組んでいるが、離島であるうえ、10の有人属島を有することから、人件費や施設維持費等の経費が大きく、類似団体平均を上回る結果となっている。今後とも、引き続き事務事業の見直し、各種施設の統廃合や民間移譲を積極的に進め経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

離島であり、10の有人属島を有することから各種施設の維持経費等が多額となり、人件費、物件費ともに類似団体平均を上回っている。人件費については定員管理・給与の適正化(平成22年4月から平成27年4月までの5年間で10%減)、物件費については、事務事業の見直し、施設の民間移譲等により一層の歳出削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成18年度から五島市財政健全化計画に基づく職員の給与カット(一律10%削減)を3年間実施したことにより、給与構造改革の導入が国より1年9月遅れ、類似団体平均を上回っている。昇給抑制等により年々減少しているが、平成23年度からは国家公務員の時限的な給与削減により大幅に上昇している。今後も引き続き一層の給与適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

市町村合併を行ったことや2次離島を多く抱える行政区域であることから、類似団体平均を上回っている。第2次五島市定員適正化計画に沿って、民間活力の活用や組織・機構の見直しを図り、平成22年4月から平成27年4月までの5年間で58人の削減を目指す。今後とも類似団体平均に近づけるよう更なる定員適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均を下回っているものの、義務教育施設の改築事業や消防庁舎建設、防災行政無線整備等の大型事業を実施しているため、引き続き緊急性・必要性を考慮した事業の選択により公債費負担の軽減に努める。

将来負担比率の分析欄

自主財源に乏しい脆弱な財政状況に加え離島であるため、建設事業等の財源として起債に頼らざるを得ない状況がある中、緊急性を考慮した事業の見直しや制限付一般競争入札の実施による事業費の圧縮等により地方債残高は漸減傾向である。今後も引き続き新規発行債を抑制し、民間資金の繰上償還を実施することで公債費の抑制を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

市町村合併を行ったことや2次離島を多く抱える行政区域であることから、類似団体と比べ職員数が多くなっているため、類似団体平均を上回っている。今後とも定員適正化計画による職員数の削減等により、適切な人員管理を図り人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が高くなっているのは、合併前の旧市町から引き継いだ施設の維持管理経費によるものが大きな要因となっている。現在施設の管理運営の見直し、民間移譲や統廃合等を検討し、コスト削減に努めている。

扶助費の分析欄

扶助費については、障害者援護費が大きく増加しているが、児童福祉費、生活保護費の減により、前年並みの数値となっており、類似団体平均を下回っている。今後も資格審査等の適正化に努め、上昇を抑制する必要がある。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。しかしながら、簡易水道事業特別会計など、毎年度の繰出金が多く恒常的であることから、普通会計からの負担額を減らしていくよう努める必要がある。国民健康保険事業特別会計についても基金が枯渇し、今後赤字補填的な繰出金の増加が推測されることから、独立採算性の原則に立ち返り保険料の適正化等を進めている。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているのは、広域処理のための一部事務組合への負担金が少ないことが要因である。今後は、24年度から実施している事務事業評価等の結果を踏まえ、市内の各種団体への補助金を精査し、費用対効果や時代のニーズなどから見直しを検討する。

公債費の分析欄

合併前の旧市町の地方債を引き継いだことや合併後の合併特例事業を実施したことにより地方債現在高が膨らんでおり、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。新規発行債の抑制や民間資金の繰上償還を実施し地方債現在高は減少しているものの、経常一般財源の減少により前年度から0.2ポイントの増加となっている。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。しかしながら、経常経費については減少しているものの、普通交付税の減等により経常一般財源の減少が大きく、前年度より0.6ポイントの増加となっている。今後も各事務事業の改善を進め、更なる歳出削減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

実質収支額及び実質単年度収支は毎年度黒字で推移している。今後も歳入歳出のバランスを重視し赤字に陥ることがないよう適正な財政運営を目指すとともに、普通交付税の合併算定替の段階的縮減に備え、財政調整基金残高を着実に増やしていけるよう努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

一般会計及び公営企業会計等については、すべての会計が毎年度黒字となっており、連結実質赤字は生じていない。今後も引き続き健全な財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

財政健全化計画に基づき、高利率地方債の繰上償還、新発債の発行抑制等を実施した結果、実質公債費比率は減少傾向にある。平成22年度に策定した第2次財政健全化計画においては、普通交付税の縮減等に備え、平成27年度における実質公債費比率を11%以下とする具体的目標を掲げ、段階的に実質公債費比率を引き下げていくこととしている。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担額は年々減少している。主な要因としては、繰上償還の実施、緊急性を考慮した事業の見直しや制限付一般競争入札の実施による事業費の圧縮等による地方債現在高の漸減、「定員適正化計画」に基づく職員数の削減による退職手当負担見込額の減少、普通交付税に係る合併算定替終了に備えた基金積立の実施が挙げられる。今後も、事業の実施については、緊急度や必要性を考慮し、優先度の高いものから慎重に実施するとともに、行財政改革を進め、財政健全化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,